黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にNPO法人J-Win理事長の内永ゆか子が出演。女性が組織のなかでキャリアアップするということについて語った。
NPO法人J-Win理事長 内永ゆか子
黒木)今週のゲストはNPO法人J-Win理事長の内永ゆか子さんです。働いていると、男性ならば「会社のなかで将来はこうなりたい」という思いがあるけれども、「女性はそういうことを思ってはいけないのかな」という壁もあるのかも知れません。
内永)女性たちにとって、いろいろなバリアがあります。そのいちばん大きなものが、将来像が見えない、チャレンジしたいと思わないということです。
黒木)チャレンジしたいと思わない。そういう方には、どういう言葉をかけるのですか?
内永)チャレンジしたくないのならば、しなくてもいいと言います。
黒木)わかりやすいですね、そうだと思います。ただ女性には仕事、家事、育児などのライフバランスもありますよね。
内永)ある女性が「女性は人生のフルコースを楽しめる」と言いました。キャリアもできるし、子どもを産み育てて家庭を持つこともできる。これはポジティブに、プラス思考に言っていることです。そう思えればいいのですが、なかなか難しい。そのときに私は「世界中の女性が仕事をしながら、子どもを産んで家庭を持って頑張っているけれども、日本の女性だけができない」と言うと、みんな「ウッ」となります。はっきり言って、それは大きな負担になると思います。
内永ゆか子
内永ゆか子(うちなが・ゆかこ)/NPO法人J-Win理事長
■1946年生まれ。東京大学卒業後、日本IBM入社。女性初の取締役に就任。常務取締役、専務執行役員などを経て2007年に退職。
■2008年よりベネッセホールディングス副社長、ベルリッツコーポレーション会長兼社長兼CEO、2013年にベルリッツコーポレーション名誉会長を退任。
■2007年よりNPO法人J-Win理事長として、企業におけるダイバーシティ・マネジメントの支援に尽力。
■2013年に企業に応じた個別のダイバーシティ及び企業戦略に関するコンサルティング業務を行う株式会社GRIを設立。
■社外取締役として、ソニー株式会社、イオン株式会社、HOYA株式会社、そしてDIC株式会社を務める。
■2013年には男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰受賞。
【NPO法人J-Win】
■J-Win=ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク。
■ダイバーシティ(多様性)マネジメントを推進。社会・企業における女性の活躍推進。
■企業が女性をJ-Winに派遣。合宿や海外研修などを経て、女性リーダーになるためのスキルを身に付ける。
■設立13年。現在110社が会員企業。