Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1268回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、8月29日に公開された『8番出口』と『パトリックとクジラ 6000日の絆』をご紹介します。
2025 映画「8番出口」製作委員会
『8番出口』隠された異変、あなたは見つけられますか?
KOTAKE CREATE氏がたったひとりで制作し、世界的大ヒットを記録したゲーム「8番出口」。操作は「進む」と「戻る」だけ。“3D間違い探し”を繰り返しながらゴールを目指すというシンプルな設定と不気味な世界観が話題を呼び、瞬く間に社会現象を呼び起こしました。
そんな人気インディーゲームが、まさかの実写映画に。あのゲームをどうやって映画に? 謎に包まれた映画プロジェクトの全貌が、ついに明かされます。

2025 映画「8番出口」製作委員会
『8番出口』のあらすじ
地下鉄の改札を出ると、無限に続く地下通路。蛍光灯に照らされた無機質なその道を歩くが、いつまでたっても出口に辿り着けない。何度もすれ違うスーツ姿の男に違和感を覚えるうちに、自分が同じ場所を歩き続けていることに気付く。
壁に掲示された【ご案内】には、次のように記されている。
「異変を見逃さないこと」「異変を見つけたら、すぐに引き返すこと」「異変が見つからなかったら、引き返さないこと」「8番出口から、外に出ること」。
突如迷い込んでしまった無限回廊。果たして、無事に抜け出すことは出来るのだろうか……。

2025 映画「8番出口」製作委員会
『8番出口』のみどころ
主演を務めたのは、二宮和也。異変を見つけながら「8番出口」を目指して歩き続ける“迷う男”を、持ち前の繊細な演技で体現。本作では脚本協力としてもクレジットされており、俳優そしてゲーマーの視点から、物語がない原作をエンターテイメント作品に昇華させるという重要な役割を担っています。
そして、ゲームファンなら誰もが気になる“歩く男”に扮したのが、ドラマ「VIVANT」で鮮烈な印象を残した河内大和。ゲームのキャラクターに激似すぎて、第78回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ミッドナイト・スクリーニング部門」で上映された時には「あれはCGか?」と驚愕の声が上がったほど。本作でも得体のしれないおじさんぶりで、観客を不可思議な世界へと誘います。
共演には小松菜奈、浅沼成、花瀬琴音が名を連ねていますが、どんなキャラクターを演じているかは観てのお楽しみですよ。

2025 映画「8番出口」製作委員会
ゲームの設定を根幹に、そこから人間ドラマが浮き彫りになっていくという作りが実に見事で、“ゲームの映画化”のお手本とも呼べる痛快作。観客も主人公と一緒になって、異変を見つけるためにスクリーンを隅から隅まで凝視する。その没入感は、これまでにはない映画体験といっても過言ではないでしょう。
すでにゲームをプレイしたことがある人はもちろん、未プレイの人も楽しめること間違いなし。カンヌで観客総立ちのスタンディングオベーションを受けたのも納得の面白さです。
さぁ、あなたも無限ループの世界へ足を踏み入れてみませんか。

(C)Terra Mater Studios GmbH 2023
『パトリックとクジラ 6000日の絆』愛するクジラに贈る珠玉のラブレター
クジラひとすじ20年の異色カメラマンとクジラたちの交流を描いたドキュメンタリー映画『パトリックとクジラ 6000日の絆』。
ウォール街の弁護士から水中カメラマンに転身。世界中の海へクジラを探しに出かけて、数年後、個人で撮影していたクジラの映像がBBCやナショナルジオグラフィックの目に留まり、撮影の依頼が入るようになり、100か国以上を訪れたパトリック・ダイクストラ。
20年にわたりクジラを追い続けてきた彼は、2019年のある日、ドミニカの大海原でメスのマッコウクジラと遭遇する。パトリックはそのクジラを「ドローレス」と名付け、コミュニケーションを取り始めるが……。
息をのむほど美しい海の映像とともに、知られざるマッコウクジラの魅力を映し出した本作。ヒトとクジラの関係性が、人間関係と重ね合わさる部分があるのも興味深いところ。深海で伸びやかに泳ぐクジラの姿に癒される人も多いことでしょう。
クジラへの愛を綴ったラブレターのような秀作。是非、海とクジラの神秘を全身で体感してみて。

2025 映画「8番出口」製作委員会
<作品情報>
8番出口
2025年8月29日(金)から全国東宝系にてロードショー
出演:二宮和也 河内大和 浅沼成 花瀬琴音 小松菜奈
原作: KOTAKE CREATE「8番出口」
監督: 川村元気
脚本: 平瀬謙太朗、川村元気
音楽: Yasutaka Nakata (CAPSULE)、網守将平
脚本協力: 二宮和也
英題:Exit 8
製作:STORY inc. オフィスにの メトロアドエージェンシー AOI Pro ローソン 水鈴社 トーハン
制作プロダクション:STORY inc. AOI Pro
配給: 東宝
(C)2025 映画「8番出口」製作委員会

(C)Terra Mater Studios GmbH 2023
<作品情報>
パトリックとクジラ 6000日の絆
2025年8月29日(金)から新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほか全国公開
出演:パトリック・ダイクストラ ドローレス(マッコウクジラ) キャンオープナーと赤ちゃんホープ(マッコウクジラ)他
監督:マーク・フレッチャー
原題:Patrick and the Whale
日本語字幕:金関いな
配給:キングレコード
(C)Terra Mater Studios GmbH 2023
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- (C)Terra Mater Studios GmbH 2023
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- (C)Terra Mater Studios GmbH 2023
- (C)Terra Mater Studios GmbH 2023
- (C)Terra Mater Studios GmbH 2023
連載情報

Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/