Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1305回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画・ドラマを発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、独占配信中のNetflixシリーズ『九条の大罪』と、4月10日から公開された『ハムネット』をご紹介します。

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九条の大罪

Netflixシリーズ『九条の大罪』この男、悪徳弁護士につき。

原作は、「闇金ウシジマくん」で知られる真鍋昌平による人気コミック。厄介な依頼人の案件ばかりを引き受ける破天荒な弁護士を主人公に、法とモラルの境界線について問いかけるNetflixシリーズ『九条の大罪』。

これまでタブー視されてきた日常に潜む闇に鋭く斬り込む、異色のリーガル・サスペンスが誕生しました。

Netflixシリーズ『九条の大罪』柳楽優弥×松村北斗、法とモラルの境界線に迫るリーガル・サスペンス

九条の大罪

Netflixシリーズ『九条の大罪』のあらすじ

半グレにヤクザ、前科持ち。九条間人は、どんな加害者・犯罪者からも依頼を受け、強引な方法で減刑や無罪に持っていくため、世間からは悪徳弁護士呼ばわりされていた。それでも「思想信条がないのが弁護士。依頼者を弁護するのが弁護士の使命」だと語り、道徳上、許しがたい悪人だとしても依頼人を擁護している。

そんな九条の元でイソ弁(居候弁護士)として働くことになった烏丸真司。彼は東大卒の若手エリート弁護士で、反社会的な人物の弁護を請け負い、彼らの罪を軽くしていく九条の方針に疑問を感じていた。

ある日、九条は半グレのリーダー・壬生憲剛の依頼で、ひき逃げ犯の弁護を担当することになるが……。

Netflixシリーズ『九条の大罪』柳楽優弥×松村北斗、法とモラルの境界線に迫るリーガル・サスペンス

九条の大罪

Netflixシリーズ『九条の大罪』のみどころ

主演を務めたのは、これまで『浅草キッド』や『ハンニバル』など、多様なキャラクターを演じてきた柳楽優弥。アレルギー性鼻炎持ちで、鼻には鼻腔拡張テープ。ビルの屋上でテント暮らしをしている風変わりなキレ者・九条間人を、野生味たっぷりに演じています。

そして優秀な若手弁護士・烏丸真司役は、話題作への出演が絶えない松村北斗SixTONES)。九条の仕事の進め方に葛藤を抱えながらも彼をサポートするという役どころを、繊細に体現。本作が初共演となった柳楽優弥とのバディぶりも必見です。

共演には池田エライザ町田啓太、音尾琢磨、生田斗真ムロツヨシなど、とにかく豪華な顔ぶれがズラリ。一体、誰がどんな風に九条に絡んでいくのか。それぞれのキャラクターが持つ複雑な背景や人間模様にも注目です。

Netflixシリーズ『九条の大罪』柳楽優弥×松村北斗、法とモラルの境界線に迫るリーガル・サスペンス

九条の大罪

人は誰しも正義感を内に秘めていて、悪事を働いた者は法の下で裁かれるべきだという思いがある。しかし、その法律も使い方によっては時として武器になり、常識さえも覆してしまうことがある。

本作に登場する九条の依頼人たちは、倫理観や道徳心という観点から見れば完全な犯罪者で、弁護するメリットは何もない。それなのに九条は弁護を引き受け、そればかりか「これは独り言ですが」と前置きしながら、証拠を隠滅するアドバイスをすることも。

そんな“勧善懲悪”の枠に収まらない光景にモヤモヤしながらも、「九条が何故、弁護士になったのか」という部分に焦点を当ててみると、物語の見え方がガラリと変わってくるのが本作の面白いところ。悪徳弁護士の仮面の下にダークヒーローの素顔が垣間見える瞬間があり、より深みのあるドラマを楽しむことができます。

型破りな九条と、正義を追う烏丸。正反対な2人の弁護士が“現代社会の不都合な現実”とどのように向き合っていくのか。リアリティあふれる極限のクライム・エンターテイメントです。

Netflixシリーズ『九条の大罪』柳楽優弥×松村北斗、法とモラルの境界線に迫るリーガル・サスペンス

(C)2025 FOCUS FEATURES LLC.

『ハムネット』

『ノマドランド』で「第93回アカデミー賞」にて作品賞、監督賞を受賞したクロエ・ジャオ監督の最新作『ハムネット』。シェイクスピアの名作戯曲「ハムレット」誕生の背景にあった悲劇と愛の物語を、フィクションを交えながら描いたヒューマンドラマです。

1580年、イギリス。革手袋を扱う店の息子として生まれたウィリアム・シェイクスピアは、鷹を操るアグネスという女性に心を奪われる。恋に落ちた2人は、両家の反対を押し切って結婚。3人の子どもに恵まれる。

やがてウィリアムは、作家としてロンドンで活躍するように。アグネスは子どもたちを育てながら、夫の不在を守っていた。しかし流行していたペストの影が、シェイクスピア家に深い悲しみをもたらすこととなり……。

力強い生命力と深い愛情に満ちた感動作。

とりわけアグネスを演じたジェシー・バックリーの存在感が素晴らしく、彼女の一挙手一投足に心を奪われてしまいます。先頃発表された「第98回アカデミー賞」で主演女優賞を受賞したのも納得の名演を、とくとご覧あれ。

Netflixシリーズ『九条の大罪』柳楽優弥×松村北斗、法とモラルの境界線に迫るリーガル・サスペンス

九条の大罪

<作品情報>
Netflixシリーズ『九条の大罪』全10話 一挙配信
独占配信中

出演:
柳楽優弥 松村北斗
池田エライザ 町田啓太 音尾琢真
後藤剛範 吉村界人 水沢林太郎 田中俊介
黒崎煌代 石川瑠華 原田泰雅(ビスケットブラザーズ) 吉田日向 川﨑皇輝
佐久本宝 和田光沙 水澤紳吾 福井晶一 氏家恵 六角慎司 諏訪珠理
奥野壮 うらじぬの 前原瑞樹 遊井亮子 長尾卓磨 田辺桃子 森田想 杢代和人
岩松了 渡辺真起子 菊池亜希子 長谷川忍(シソンヌ
香椎由宇 光石研 仙道敦子
生田斗真 ムロツヨシ

原作:真鍋昌平『九条の大罪』(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
監督 :土井裕泰 山本剛義 足立博
脚本:根本ノンジ
音楽:O.N.O
主題歌:羊文学「Dogs」(F.C.L.S. / Sony Music Labels)
原作協力:小学館 ビッグコミックスピリッツ編集部 加納由樹 中村一雄
配信:Netflix

Netflixシリーズ『九条の大罪』柳楽優弥×松村北斗、法とモラルの境界線に迫るリーガル・サスペンス

(C)2025 FOCUS FEATURES LLC.

<作品情報>
ハムネット
2026年4月10日(金)から全国ロードショー

出演:ジェシー・バックリー ポール・メスカル エミリー・ワトソン ジョー・アルウィン

監督:クロエ・ジャオ
脚本:クロエ・ジャオ マギー・オファーレル
製作:スティーヴン・スピルバーグ サム・メンデス
原題:HAMNET
日本語字幕翻訳:風間綾平
日本語字幕監修:河合祥一郎
配給:パルコ ユニバーサル映画
(C)2025 FOCUS FEATURES LLC.

連載情報

Netflixシリーズ『九条の大罪』柳楽優弥×松村北斗、法とモラルの境界線に迫るリーガル・サスペンス

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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