金融庁の報告書に端を発して話題となった「老後2000万円問題」など、老後の心配事といえばやはりお金ではないでしょうか。もっと出世しておけばよかったと現役時代に後悔を持つ人もいるようです。


現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、三重県在住60歳女性のケースをご紹介します。

■回答者プロフィール
回答者本人:60歳女性
同居家族構成:本人、夫(62歳)
居住地:三重県
リタイア前の雇用形態:その他
リタイア前の年収:100万円
現在の資産:預貯金800万円、リスク資産2000万円
これまでの年金加入期間:国民年金240カ月、厚生年金240カ月

■現在受給している年金額(月額)
老齢基礎年金(国民年金):なし
老齢厚生年金(厚生年金):なし
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):20万円
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):個人年金保険5万円

配偶者の年金や収入:個人年金保険40万円、給与収入120万円(いずれも年額)

■「43歳から障害年金をいただいていますが……」
現在の年金額について満足しているか、の問いに「どちらでもない」と回答した今回の投稿者。

その理由として「精神疾患を患い、43歳から障害年金をいただいています。ただ、2年ごとに審査があり、いつ切られてしまうかと不安」と語っています。

ひと月の支出は約「33万円」。年金だけでは「毎月足りない」と回答されています。

■「安定した仕事や生活が見込めず困っている」
年金で足りない支出については「夫婦の収入で補填(ほてん)」しているという投稿者。

現在は年金以外に「夫は再雇用で週20時間働き月13万円ほど、私は週2~3日のパートで月10万円ほど」の給与収入を得ているそうですが、「夫は65歳までの再雇用でその後は不明。私は毎年仕事があるとは限りませんし、病気もあり、不安定な状態」だと言います。

加えて「夫が多趣味で好奇心旺盛、アクティブなタイプで特にゴルフにはまっていて、節約とは真反対な性格」なことも不安要素なのだそう。逆に「私は不安感も強く、浪費家の夫に家計を任せるのも不安だけれど自分でコーディネートするのも難しく、困っています」とあります。


■「もう少しゆったりと豊かに暮らしたい」
現役時代にもっとこうしておけばよかったことがあるか、との問いには「正社員の時はとにかくお金を使いまくっていました。その後、自営事業も継続できず、たくさんの損失も出しました。本当にばかだったなあと思います。とにかく将来を見据えて生きるべきでした」と回答。

今の生活での不安や不満については、前述のように「障害年金が2年ごとに査定があり、そのたびに診断書を出したり査定資料が必要で、いつどうなるか分からない不安を抱えながら生きています。安定した仕事や生活ができないので障害年金を安定して受け取れたらかなり精神的負担が減るのですが」と窮状を訴えます。

一方で、これまで「必死で生きてきたので、もう少しゆったりとのんびり生きたい。そのために上手にお金を使って、豊かに生きたいです」と本音を語っておられました。

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