2026年の美術界はますます華やかに! 2025年神戸からスタートし2カ月弱で入場者数20万人を突破した「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」がいよいよ東京へ。また上野の東京都美術館は開館100年を迎え4つの特別展を開催します。


その中から絶対見ておきたい、都内で行われる注目の美術展8選を、カレンダー形式でご紹介しましょう。

■モネ没後100年「クロード・モネ —風景への問いかけ」
京橋・アーティゾン美術館 
2026年2月7日(土)~5月24日(日)

印象派の画家・モネの最も重要かつ網羅したコレクションを誇るオルセー美術館から、モネ没後100年を記念し、モネの作品41点を含む約90点が来日。国内の所蔵作品を加えた合計約140点で、自然光の美しさの表現を生涯かけて追求し、風景画を革新したモネの創作の変化、そしてその魅力に迫ります。

映像作家アンジュ・レッチアによるモネへのオマージュとして制作された没入型の映像作品も展示。

■「トワイライト、新版画―小林清親から川瀬巴水まで」
丸の内・三菱一号館美術館
2026年2月19日(木) ~5月24日(日)
アメリカ・スミソニアン国立アジア美術館のロバート・O・ミュラー・コレクションから、貴重な日本美術が来日。ディーラーとしてアメリカに日本の新版画を広める役割をしたミュラーの約4500点のコレクションの中から、浮世絵・新版画・写真約130点がやってきます。

柱となる展示物は、明治期最後の浮世絵師の一人と呼ばれ、江戸情緒を残す東京の風景を移ろいゆく光と影の中に描き人気を博した小林清親の作品群。展覧会のネーミングは浮世絵に描かれた黄昏と、浮世絵文化の黄昏期、2つの意味を含んでいます。

■「東京都美術館開館100周年記念 アンドリュー・ワイエス展」
上野・東京都美術館
2026年4月28日(火)~7月5日(日)

20世紀の具象画家、アンドリュー・ワイエス。第2次世界大戦後、アートシーンの中心が抽象表現主義やポップアートなど新たなスタイルに移る中、その流れから距離を置き、身近な人々や風景をリアルに描き続けたアメリカを代表する芸術家です。

日本でもその人気ゆえこれまで何度も展覧会が行われてきましたが、今回は彼が2009年に亡くなった後日本で初めて開催される回顧展。日本初公開作品も10点以上登場予定です。


■「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」
上野の森美術館
2026年5月29日(金)~8月12日(水)

2025年神戸からスタートし、福島を経てついに東京へやって来る「大ゴッホ展」。世界屈指のファン・ゴッホコレクションを誇る、オランダのクレラー=ミュラー美術館の所蔵品から、約20年ぶりの来日となる名画《夜のカフェテラス(フォルム広場)》をはじめ、約60点が公開されます。

「大ゴッホ展」は今回の1期と、2027年にスタートする2期に分かれていて、1期ではゴッホが画家としての生活をスタートした頃活躍していた画家たちの作品の紹介含め、オランダ、パリ、アルルと場所を変えてその能力を開花させていったゴッホの、人生の前半をたどれる内容となっています。


■「東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」
上野・東京都美術館
2026年7月25日(土)~10月18日(日)

1753年に開館し、世界を代表するミュージアムの1つである大英博物館には、4万点に及ぶ日本コレクションがあります。その中から、喜多川歌麿・東洲斎写楽・葛飾北斎・歌川広重ら8人の浮世絵師の版画や、厳選された貴重な芸術品が里帰り。大英博物館と日本、アメリカで別々に保管されていた3組の屏風が、約150年ぶりに奇跡の再会を果たすというドラマチックな展示も見逃せません。

特に大英博物館の浮世絵は、世界の日本美術コレクションの中でもトップクラスのクオリティーとされていて、今回は8大絵師を中心とした100点以上の浮世絵版画と、歌麿、北斎らの貴重な肉筆画も出品。2025年NHKの大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』にハマった人にもたまらない展覧会になりそうです。


■「ルーヴル美術館展 ルネサンス」
六本木・国立新美術館
2026年9月9日(水)~12月13日(日)

イタリアで花開き、15世紀から16世紀にかけてヨーロッパ各地に広がったルネサンス美術。人間の表情や動作の描写を通して、その人物の内面の個性を表現するというのがこの時代の画家や彫刻家たちの重要なテーマの1つで、ルネサンスを代表するレオナルド・ダ・ヴィンチはそれを終生追求した芸術家です。

レオナルド・ダ・ヴィンチの真筆とされる絵画作品は《モナ・リザ》などたった15点ほどしか現存しません。今回の展覧会では、彼の傑作の1つである《女性の肖像》・通称《美しきフェロニエール》が日本で初めて公開。
最新の研究内容を含め、この作品が生まれた背景や表現上の特徴を知ることができます。

■「竹久夢二 時代を創る表現者」
竹橋・東京国立近代美術館
2026年10月23日(金)~2027年1月11日(月)

画家、詩人、ジャーナリスト、デザイナー、イラストレーターなど、いくつもの顔をもつ表現者として、明治の終わりから昭和のはじめに活躍した竹久夢二。しかしその名を聞けば真っ先に頭に浮かぶのは、レトロモダンでどこか儚げな女性の絵ではないでしょうか。

その中でも夢二の代表作として有名な《黒船屋》が、所蔵されている竹久夢二伊香保記念館の協力で、なんと40年ぶりに展覧会に出品。いつもは群馬県・伊香保にいかなければ見られない作品を東京で見ることができるのです。

また日本画や油彩画、スケッチ、デザイン、スクラップブックなど、全国各地に散らばる夢二コレクションの作品を一堂に集め展示。多岐にわたる夢二の仕事ぶりに驚かされそうです。

■「少女漫画・インフィニティ 萩尾望都×山岸凉子×大和和紀 三人展」
六本木・国立新美術館
2026年10月28日(水)~2027年2月8日(月)

少女漫画界を代表する巨匠、萩尾望都・山岸凉子・大和和紀の画業をたどる三人展が、国立新美術館開館20周年を記念して開催されます。

『ポーの一族』『トーマの心臓』の萩尾望都、『アラベスク』『日出処の天子』の山岸凉子、『はいからさんが通る』『あさきゆめみし』の大和和紀はいずれも1960 年代後半にデビューし、1970 年代には表現の可能性を大きく広げた「少女漫画黄金期」の立役者。現在に至るまで精力的に作品を発表し続け、またその作品は宝塚や能楽で舞台化されるなど、文化的にも大きな影響を与えてきました。

今回の展覧会は、三人のこれまでの創作活動を代表作の原画や貴重な資料を通して振り返り、それぞれの活動の軌跡、創作の源泉に迫るそうです。

以上、2026年見逃せない都内で行われる注目の美術展を8つご紹介しました。
長いと思っていても始まればあっという間に終わりが近づく展覧会。新年中にぜひ手帳に書き込んで開幕をお待ちください。
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