厚生労働省の令和6年(2024年)人口動態統計(確定数)では、離婚件数は18万5904組と前年より増え、離婚率(人口千対)も1.55と上昇しています。その中には「妻の本性に耐えきれず夫側から離婚」した人も含まれていることでしょう。
■俊樹さん(44歳・仮名)の場合:「話し合いの前から妻に“敵”扱いされて」
俊樹さんは、結婚12年目。子どもは小学生が1人の共働き夫婦です。家計管理は「妻に任せている」家庭でした。
「妻に任せるのが“家族のチームプレー”だと思っていました。僕が口を出さないことが、信頼だと思っていたんです」
ところがある日、郵便受けに入っていた1通の封書で、空気が変わります。届いていたのは、カード会社の督促郵便。妻には何も言わずに隠しました。「どう切り出そう」と考えたのです。数日して別の会社からも届きました。
「これ……督促状来てたよ。払えてないの?」
妻は、「あー、それ。ちょっと手違い。大丈夫だって」と脳天気な受け答え。
「“ちょっと”って金額じゃないよ。これ2つで120万超えてるよ」
「だから大丈夫だって言ってるじゃん。今からオンライン会議始まるから忙しいの」と、妻はその場から逃げてしまいました。俊樹さんは翌日の土曜に、落ち着いて話し合いをしようと提案します。
「責めたいんじゃない。家のことだから、共有したい」
「共有? じゃあ今まで何してたの? 私に丸投げだったくせに」
妻は開き直りました。
「丸投げのつもりはなかった。
そこで妻が放った一言は「“僕は悪くない”ってことね」。この言葉が俊樹さんには刺さりました。「話し合いの入口で、いきなり“敵”にされる感じがした」と。
調べてみると、妻はリボ払いとキャッシングが膨らみ、家計口座からの補填(ほてん)も続いていました。俊樹さんは、怒りよりも先に、“知らされていなかった恐怖”を感じたといいます。共有の貯金からなんとか返済したものの、妻からは謝罪の言葉もなく、俊樹さんの気持ちは晴れません。
夫婦の会話もそれ以来、そっけないものに変わりました。家計を俊樹さんがチェックしようとすると、妻はあからさまに嫌な顔をします。半年ほどこの状況が続いたあとで、俊樹さんは筆者の主宰する夫婦仲相談所に来られました。
■離婚か再建か
「離婚がよぎるけど、決め切れていません」という俊樹さん。理由を聞くとシンプルで、「妻を嫌いになり切れない」「子どもがかわいそうだ」から。
俊樹さんに伝えたのは次の3つです。
▼家計の事実の棚卸し感情より先に「数字」と「履歴」です。借金の総額、家計の収支、口座・カード・ローンなどを整理し、いつから、何が、どう増えたかを把握します。これは相手を責めるためではなく、「再建できるか」を判断する材料です。もし妻が自分の買い物に使っていたら、そこは切り離して話し合うべき。“気持ち”だけで動くと、修復も離婚も、どちらになっても後悔が残りやすいのです。
▼境界線をつくる夫婦でも“透明性の契約”は必要です。家計の見える化(共有アプリでも紙でもOK)、返済口座の一本化、クレジット利用の上限確認など、毎月15分の家計ミーティングは必須です。
俊樹さんは「妻が怒りそうです」と言いましたが、「その逃げの姿勢が間違っている。怒るかどうかより、“ここから先はルールで守る”が大事です。夫婦は愛情だけで回すと、壊れたときに立て直せません」とアドバイスしました。
▼“夫婦の治療”を入れる家計問題には、ストレス、買い物依存、見栄、孤独感など多様な問題が絡んでおり、“お金の問題”で終わらないことがよくあります。そこで俊樹さんには、ファイナンシャル・プランナーへの家計相談も提案しました。第三者を挟むと会話の流れが変わることがあるからです。
救済のゴールは「元通り」ではなく「再設計」です。修復するにせよ、別れるにせよ、ゴールは同じ。俊樹さんは今、「まずは家計の透明性が戻るか」から始めています。離婚は“いつでも切れるカード”ですが、切る前に整えることも、ちゃんと意味があります。
■ 辰郎さん(48歳・仮名)の場合:「あの言葉を“なかったこと”にできない」
辰郎さんは結婚15年目。子どもは中学生2人。家庭は安定しており、周囲からも仲よし家族と言われています。妻はお菓子作りが得意で、ママ友に作り方を教えてあげたりするよきママ。外での評判はよく、“感じのいいお母さん”です。
しかし、辰郎さんはある夜、妻のスマホ画面を偶然見てしまいます。「見ようとしたんじゃない。たまたま、通知が来て」と辰郎さんは繰り返しました。
妻は外では聖母、家では“夫を見下すマウント妻”でした。
通知は、ママ友グループでのやりとりでした。そこに辰郎さんの名前が出ていたのです。(妻のメッセージ)「うちの旦那、マジ使えない」「稼ぎも中途半端なのに偉そうにして」「ATMって割り切るしかないよね(笑)」
そんな内容のメッセージを見た辰郎さんは、頭が真っ白になりました。妻が部屋に戻ったので「さっきの通知、見えてしまった。あれ、俺のこと?」と切り出すと、妻は「は? 人のスマホのぞくとか最低」とキレました。
「のぞいたんじゃない。通知で見えた。内容がショックだった」
「ショック? それはこっちのセリフ。
「俺は……家族のために働いてきたつもりだ」
「“つもり”ね。私がどれだけ我慢してるか知ってる? 少ない給与でやりくりさせて。家事は全然しないで、殿様気分じゃない」
この瞬間、妻の本音が初めて見えたのです。辰郎さんは、夫婦の問題以前に、人として扱われていない気がしたといいます。「離婚してやる」と、妻との話し合いはせずに弁護士を探し始めました。「修復も考えました。でも、あの言葉を“なかったこと”にはできなかったんです」
■離婚までに必要なことは
辰郎さんのように、離婚の覚悟が決まった人に必要なのは“勢い”ではありません。必要なのは、「生活と子どもの安全を守る段取り」です。
子どもがいる場合は「戦わない設計」が最優先です。離婚は夫婦の問題ですが、子どもにとっては“生活の基盤”に関わります。親同士が感情で責め合うと、子どもが板挟みになります。子どもの前で相手を悪く言わず、子どもの気持ちを考えながら粛々と進めることが大切なのです。
弁護士選びは「離婚問題に強い人」より「運用がうまい人」を探すこと。辰郎さんは「勝てる弁護士がいい」と最初は言いましたが、 離婚で大事なのは、“勝つ言葉”より、“回る仕組み”です。生活が回る形に落とし込める弁護士を探すべきです。離婚は“終わり”ではなく「再設計」なのです。
俊樹さんと辰郎さんの2人に共通しているのは、“妻の本性”を見て、信頼の土台が壊れたということ。そして、もう1つの共通点は「この先、どう生きれば自分が消耗しないか」を考え始めたことです。修復するなら、透明性と境界線を作る。離婚するなら、静かに段取りをする。どちらにせよ、“自分を守る設計”に寄せることが大事です。
夫婦は、気合や我慢だけでは続きません。仕組みとルール、そして“尊重”があるからこそ長持ちするものです。もし今、「妻の本性がやばい」「もう無理、戻れない」と感じているなら、結論を急ぐ前に、まず一度、事実と感情を分けて整理してみてください。その作業が、「修復 or 離婚」であなたを守る土台になります。
・「令和6年(2024) 人口動態統計(確定数)の概況」(厚生労働省)
▼三松 真由美プロフィール男女関係に悩む1万3000名の女性会員が集うコミュニティを展開。セックスレス・ED・女性性機能に詳しく、性を通して男女関係を円滑にするメソッドを考案。講演、メディア出演、著書多数の恋愛・夫婦仲コメンテーター。執筆家。









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