気に入らない人間関係をさっさと終わらせてしまう人がいますが、中には「しぶとく続ける」ことで自分自身が成長できる関係もあります。

「うざくても、捨てない方がいい人間関係」には、どんなものがあるのでしょうか?

■前提:「傷つけ合ってしまう相手」とは離れた方がいい
まず、前提としては、「一緒にいると傷つけ合ってしまうような関係は、距離を空けた方がいい」ことは多いです。


離れた方がいいのに、ズルズルと関わってしまうことで、互いに日々、機嫌の悪い時間を過ごし、悪い方向に進んでしまう関係はあります。それは双方にとっていいものではありません。

今回紹介する「捨てない方がいい人間関係」は、どちらかというと、「自分にとっては“都合の悪い相手”だけど、共に過ごすことで成長できる可能性がある関係」を指します。自分が成長したときに、その存在のありがたさに気付くことは多いでしょう。

■捨てない方がいい人間関係1:注意してくれる人
注意されると嫌な気分になることも多いものですが、相手だって「嫌われたくないのに、わざわざ言ってくれている」こともあります。

もちろんストレス発散のために嫌みを言ってくるような人や、誤ったアドバイスをしてくる人などは論外ですが、相手に対して親身になっているから、苦言を呈することもあるのです。

若くて、まだ視野が狭いときは、注意されても「うるさいだけ」と感じてしまうこともあるのですが、経験を積んでいくと、いかに相手が大切なことを教えてくれていたのかということに気付くことがあります。

例えば、社会人になると学生のときとはルールが違うので、戸惑うことも多く、先輩や上司からダメ出しをされることも多いもの。でも、その会社を辞めて転職したときに、これまで教わり、身に付けることができたスキルに気付き、先輩や上司に感謝することも意外とあるのです。

特に、年を重ね、キャリアを積んでいくと、注意してくれる人が減っていきます。周りが後輩や部下、年下ばかりになると、相手も注意しにくくなってきますしね。

でも、教えてもらわないと、「自分ができてないこと」に気付かないことは意外と多く、改善するチャンスを失ったまま、何度も同じ失敗を繰り返してしまうことがあります。


だから、注意をしてくれる人のことは、むしろ大切にした方がいいのです。

■捨てない方がいい人間関係2:ライバル
競争したくないのに、ライバルのような存在がいると、うざったさを感じる人は多いものです。

もちろん、誰もが人と比べるのではなく、自分自身と戦いながらベストを尽くす方がいいものですが、意外とライバルがいた方が底力が出て、1人では到達できなかったレベルに達することもあるのです。

例えば、10代の若手俳優同士がバチバチに意識し合い、ライバル視していたけど、その後、共に経験を重ねて成長すると、相手の存在に感謝し、親友になった、なんてケースもあります。

トップクラスのアスリートや技術者でも、そうしたライバルと切磋琢磨して、大きく成長した人は多くいるのです。

ただし、互いにライバルの足を引っ張り、潰し合ってしまうのは考えもの。

「ライバルがいること」を利点にできる人の共通点は、「相手の優れたところを認め、自分にも生かせる」こと。自己の弱さに負けない人が成長しやすいものなのです。

■捨てない方がいい人間関係3:長い時間を共有した人
人は環境によって変わっていくもの。ずっと密に人生を歩んできたわけでない相手とは、久々に会うと価値観のズレを感じる時期も出てきます。

例えば、女性の場合は、同じタイミングで結婚、出産、育児をしていたら、環境が似ることは多いのですが、一方は独身のままキャリアを積んでいて、もう片方は専業主婦になった場合などは、日ごろ見ているもの、関わっている人が随分違うので、価値観が合わなくなることも起こり得ます。

特に「自分の生き方」に自信がないときに、自分とは正反対の生活を送っている相手(自分が「持っていないもの」を所有している相手)と接すると、居心地が悪くなってしまうこともあります。
それは「相手のせい」というよりも、「自分自身の問題(=コンプレックス)」であることも。でも、互いにいろいろな経験をし、成長し合ったときには、また話が合うようになることは意外とあるのです。

「関係が長く続いている」というのは、やはりそれだけのご縁のある相手であり、互いのいいところも悪いところも理解し合っている貴重な関係であることも多いはず。だから、話がかみ合わなくなったときは、わざわざ縁を切る必要はなく、いったん、会う頻度を減らしつつ、また合うようになるタイミングまで関係を寝かしておくといいでしょう。

■気に入らないだけで切っていたら、孤独になってしまう
人は、自分にとって“都合の悪い相手”とは距離をとりたくなるものです。でも、その「うざさ」は、相手の問題というよりも、自分の弱い部分や未熟さが反映されていることも少なくありません。

大人になればなるほど、人間関係を捨てるのは意外と簡単です。それよりも新たに気の合う友達、仲間を作ることの方が難しいことも。だから、気に入らないからといって、次々に縁を切っていたら、周りに誰もいなくなってしまうなんてことも起こり得ます。

基本的には、「相手とうまく調和できる人でいること」は大事。そのためにも、「相手の立場に立って物事を見る」「相手を理解し、話をよく聞く」ことは大切です。

その上で、「一緒にいると傷つけ合ってしまう相手」とは距離を空け、「うざくても自分の成長に役立つ相手」とは、上手に付き合っていけるようになりたいものですね。

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