■3年定期は年1.8%、5年定期は年1%
定期預金は、預入期間が長いほど金利も高くなるイメージがあるかもしれません。しかし、必ずしもそうとは限りません。


大和ネクスト銀行は2026年10月1日、個人向け円定期預金の通常金利を引き上げました。改定後の金利は、1年ものが年1.6%、2年ものが年1.7%、3年ものが年1.8%です。一方、5年ものは年1%にとどまっています。

つまり、3年ものより2年間長く預ける5年ものの方が、適用金利は0.8ポイント低いのです。

これらは新規口座開設者だけに適用される特別金利ではなく、同行の個人向け円定期預金の通常金利です。同行に円普通預金口座を持つ個人が対象で、10万円以上、1円単位で預け入れられます。

■100万円なら3年定期の方が受取利息が多い?
100万円を年1.8%の3年定期に預けた場合、満期までの税引前利息は約5万4978円、税引後では約4万3809円となります。

一方、年1%の5年定期に100万円を預けると、満期までの税引前利息は約5万1010円、税引後では約4万647円です。

同行の3年ものと5年ものは、どちらも1年複利で計算されます。これは、1年ごとに発生した利息を元金に組み入れ、その合計額に利息が付く仕組みです。

今回の条件では、3年定期の方が預入期間は短いにもかかわらず、満期時の税引後利息は約3162円多くなります。

ただし、これは3年満期と5年満期をそれぞれ比較した金額です。
同じ期間で運用した場合の比較ではない点には注意してください。
大和ネクスト銀行の3年定期は金利・年1.8%!100万円預けると5年定期より利息が多い?
大和ネクスト銀行の3年定期と5年定期の受取利息比較 ※図版は筆者作成


■3年後の金利と中途解約に注意
それでは、3年定期を選ぶ方が有利なのでしょうか。3年ものなら、満期時に元金と利息を受け取り、その時点の金利で預け直すことができます。金利が上がっていれば、さらに高い利率で運用できる可能性がありますが、反対に下がっているかもしれません。

一方、5年ものは年1%の金利が原則として満期まで適用されます。将来の金利変動にかかわらず、5年間の運用条件を固定できる点が特徴です。

また、同行の円定期預金は原則として中途解約できません。やむを得ず解約する場合には所定の中途解約利率が適用され、一部解約もできません。

満期時の取り扱いは、元利継続、元金継続、自動解約から選べます。自動継続後の金利は継続日時点の金利となるため、現在の年1.8%が続くとは限りません。

定期預金を選ぶ際は、金利の高さだけでなく、資金を使う予定や満期後の運用も考えることが大切です。預入期間ごとの金利と実際の受取利息を確認して判断しましょう。


※金利は2026年10月26日現在の年率・税引前。利息は100万円を預け、1年複利で計算した概算です。税引後利息には税率20.315%を適用しています。3年ものと5年ものでは満期までの期間が異なります。実際の利息は預入日数や端数処理により異なります。

文:田代 昌之(金融文筆家)
新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事し、2024年よりフリー。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。
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