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夏になると、テレビやニュース、インターネットの医療機関や行政のサイト、さまざまな場所で「熱中症」に注意するよう呼びかけが増えますよね。


「自分は大丈夫」と思いがちですが、実際には毎年多くの方が熱中症により救急搬送されたり、時には命に関わる状態に至ったりしています。


実は私も例外ではなく、先日熱中症と思われる状態になり、体験したことのない辛さを味わいました。もし症状がもっとひどければ、命に関わる重症の「熱射病」になっていたかもしれません。


この経験をもとに、熱中症の症状や原因、具体的な初期サイン、日常生活で実践できる予防・対策方法、特に女性が注意したいポイントについてご紹介します。


突然の「熱疲労」…出張先で止まらない頭痛

トイレの我慢で熱中症に!ライターが体験した激しい頭痛と危険な症状


地方によっては最高気温が40度超えもあった酷暑のある日、私は遠方への出張で早朝から長時間の移動をしていました。


4時間弱の旅が終わって宿泊先の最寄り駅についた時、激しい頭痛に襲われました。


しゃがみ込むと余計に頭痛が増して、ズキンズキンと脈打つような状態に。さらに全身のだるさ、倦怠感に襲われ、思うように動けなくなりました。


私は普段から頭痛が出やすい体質だったので、鎮痛剤を持ち歩いています。この時も「少し休めば治るだろう」と思い、宿泊先で市販の鎮痛剤を服用して休憩しました。


いつもの頭痛なら部屋を暗くして安静にしていれば、1-2時間ほどで頭痛は治まります。しかしこの日は頭痛が全く引かず、首やおでこを氷で冷やしても我慢できない痛みが続きました。


その日はまったく仕事にならず、事情を説明して休ませてもらうことに。

結局翌日も頭痛が続き、丸2日間鎮痛剤を使っても痛みでろくに動くことができませんでした。


「熱射病」寸前の危険な状態だったかも!

出張を終えて自宅に戻った後、別件でかかりつけの内科に行ったのですが、出張時の話をすると「中等度の熱中症、いわゆる熱疲労だったのではないか」と言われました。


環境省による熱中症予防情報サイトを見てみると、熱疲労の症状に当てはまるのがよく分かります。


熱中症のタイプと主な症状

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出典:環境省


もっと症状が進んでいたら、重症の「熱射病」になっていたかもしれません。熱射病は意識障害や臓器障害などの危険な症状を伴うため、命に関わることもあるそう。


自分が体験したことで「熱中症は決してひとごとではない」と、身をもって実感しました。


原因は「トイレの我慢」!? 水分を控えるクセが熱中症のきっかけに

トイレの我慢で熱中症に!ライターが体験した激しい頭痛と危険な症状


私が熱中症になった原因には心当たりがあります。長時間の移動をする前に、水分補給を意識的に控えていたのです。


特に女性で、出張や旅行の移動中にトイレに行くのをためらってしまうことはありませんか?


私は新幹線や飛行機でトイレのために席を立つのが苦手です。隣に座っている人に気を使うし、荷物を席に置いておくのも気になるからです。


また女性のトイレは混雑しがちで、行列している中で焦って用を足すのは落ち着かないもの。結局外出時はトイレを我慢しがちで、長時間の移動前には水分をとらないことが癖になっていました。


朝から水分をとらず、記録的な酷暑のなかで4時間弱の移動中も水分補給なし。いま考えたら熱中症になるのは当然ですが、当時は熱中症の可能性などまったく頭になかったのです。


「いつもと違う」異常サインを見逃さないこと

トイレの我慢で熱中症に!ライターが体験した激しい頭痛と危険な症状


私は「今までも平気だった」「乗り物や室内は涼しいから大丈夫」と油断していたうえに、頭痛になっても「いつもの頭痛だろう」と思い込んでいました。


いつもの鎮痛剤が効かず、一晩経っても痛みがひかない時点で危険だったのです。


昨今の異常気象による酷暑や、自分自身の加齢による体力の低下など、熱中症の危険度が年々高まっていることをもっと自覚すべきでした。


特に気温や湿度が高い地方や、人が多い場所では体温調整がうまくいきません。「喉が渇いた」と自覚する時には、すでに体が軽い脱水状態にあることが多いそうです。


いつもと違う異常なサインに気付いたら、すぐに涼しい場所で休む、あるいは医療機関を受診するなどの対処が必要です。


熱中症の予防ポイントと応急処置

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今回私が学んだ熱中症予防のポイントと応急処置をまとめてみました。


・喉が渇く前に、こまめな水分補給を心がける(できるだけ塩分やミネラルも)
・屋外や暑い室内では日陰に移動したり日傘を使ったり、エアコンで部屋の温度と体温を調節する
・トイレが気になる場合も我慢しない。命の危険もあるので水分をしっかりとる
・異常を感じたらすぐに衣類をゆるめ、首や脇、足の付け根などを氷や冷たいタオルで冷やす
・吐き気や嘔吐、けいれんなど症状の悪化を感じたら、迷わず救急車を呼ぶ


熱中症は短い時間で深刻な状態に進行することがあります。少しでも異変を感じたら、ためらわず早めに対応することが命を守るポイントです。


「大丈夫」と過信せず自分と周囲の健康を守ろう

トイレの我慢で熱中症に!ライターが体験した激しい頭痛と危険な症状


思い込みと油断が命に関わる危険性があることを、身をもって学んだ出来事でした。あの頭が割れるような激しい頭痛と体の熱さは、もう二度と体験したくありません。


熱中症は誰にでも起こり得る、環境や年齢に関係なく発症する病気です。頭痛やだるさ、めまい、吐き気など、いつもと違う症状が出たときにはすぐ休息を取り、必要なら医療機関へ。


エアコンや冷却アイテムも積極的に活用しましょう。昨今ではスーパーやコンビニ、図書館などの施設がクーリングスポット、クーリングシェルターとして指定されている場合もあり(地区によってはステッカーが貼ってあります)、熱中症予防に立ち寄ることが推奨されています。


健康や美容の記事をいつも発信しておきながらお恥ずかしい限りですが、私が失敗したように「自分だけは大丈夫」と思いこまないことが大切。無理をせず体をいたわって、酷暑を乗り切りましょう!

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