オンライン開催となった「AnimeJapan 2021」今年の注目ポイントは？アンバサダー・西川貴教もアピール【レポート】

2月18日、東京都豊島区のライブ劇場harevutaiにて、アニメイベントAnimeJapan 2021のプレイベント・AJプレゼンテーションが開催され、公式アンバサダーとして歌手の西川貴教氏が登壇した。今回はその模様をお届けする。「AnimeJapan 2021」とは？AnimeJapanは2014年から続く国内最大規模のアニメ総合イベントで、今回のAnimeJapan 2021は7回目の開催となる（AnimeJapan 2020は新型コロナウイルス感染症流行の影響で中止）。毎年アニメ関連の企業・団体がブースやステージに多数出展し、ファン向けのトークイベントや最新情報の発表などが行われる。またファミリー向けの催しやアニメに関する知見を深めるための学習型の展示などがあるのも特徴である。パブリックデイとビジネスデイを合わせた4日間の奏来場者数は10万人から15万人程度。今年は当初はリアルイベントとネット配信とのハイブリット開催と銘打たれていたが、1月に再度発令された緊急事態宣言を踏まえ改めてオンラインのみのイベントとして開催されることになった。また、同イベントで公式アンバサダーが任命されるのは今回初となる。西川氏とAnimeJapanの歴史「司会者よりAJに詳しい」西川氏とAnimeJapanとの関係は今回が初めてではない。AnimeJapan 2016 で自身が主題歌を担当した人形劇『Thunderbolt Fantasy』のステージにてトークショーを行ったほか、AnimeJapan 2017 で開かれたマンガ・アニメ海賊版対策協議会のカウンシラー就任式にも出席している。今回のプレゼンテーションで司会を務めた声優の鈴木崚汰氏が「下手すると僕たちMCよりもよっぽどAnimeJapan に詳しい」と判を押すほど縁が深い。また、西川氏は AnimeJapan 2020 ではTVアニメ『白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE』のステージでライブパフォーマンスを披露する予定だった。今回のアンバサダー任命はAnimeJapan 2020 中止の直後にオファーがあり「中止がすごく悔しかったので、気持ちよく受けさせていただいた」という。自宅に居ながら全てが楽しめる初のAnimeJapan！AJプレゼンテーションは AnimeJapan 2021 の概要説明、各企業ステージの紹介、主催企画の紹介、チケット販売方法の説明という流れで進行した。AnimeJapan 2021がオンライン開催になったことに絡んで「アーティストとしてオンラインライブに参加することもあると思いますが、どう感じられていますか？」と問われると西川氏は「最初はお客さんが目の前にいらっしゃらないのが不安だった面もありましたが、いただくコメントで伝わっているのが感じられます。こちらの気持ち次第で楽しいものにできます」と答えた。また「スマホさえあれば自宅や地方に居ながらにしてどこからでも参加できます」「全てのステージが見られるのはオンラインならでは」とオンライン開催の長所を強調した。これまでのAnimeJapanのステージは多くが抽選制だったため、そもそも当選しないと参加できなかった。また複数のステージが同時進行するため、全てのイベントを見ることは物理的に不可能だった。今回参加者は2日間に限り全てのステージをアーカイブ視聴できるため、理論上は全てのコンテンツを視聴可能となっている（ただし総時間数は約33時間あるため、ほぼ絶え間なく視聴し続ける必要がある）。「ミスターAnimeJapan声優」は誰!?企業ステージは「無限大（INFINITY）RED STAGE」「繋（CONNECT）GREEN STAGE」「永久（EVERLASTING）BLUE STAGE」の3ステージが同時進行し、放送・配信中のアニメや新作の最新情報やグッズ情報などが公開される。注目ポイントを聞かれると西川氏は2日目のステージの最後を飾る『進撃の巨人 The Final Season』に触れ、「梶（裕貴）くんとは昨年のステージで共演予定でした。ファイナルという事なのでどんなステージになるか楽しみです」と回答し、そこから梶氏の出演ステージの多さに話題が波及した。梶氏は現状3月28日9時から『ワールドトリガー』（BLUE STAGE）、10時30分から『バック・アロウ』（GREEN STAGE）、13時30分から『僕のヒーローアカデミア』（GREEN STAGE）、15時から『ドラゴンンクエスト ダイの大冒険』（BLUE STAGE）、16時30分から『進撃の巨人』（BLUE STAGE）の各ステージに登壇予定で、まさに「梶さん祭り」状態となっている。西川氏は「行ったり来たりで回遊魚かフェス難民みたいになりそう」とコメントした。「声優の匠の世界を感じてほしい」「コスプレされるのは嬉しい」ステージ以外の各企業の発表や主催者企画が行われる「AJスタジオ」からは、数ある催しの中から「第4回 アニメ化してほしい漫画ランキング」「Production Works Channel」「コスプレイヤーズワールド」が紹介された。アニメ化してほしい漫画ランキングではノミネート全103作品が選抜されており、一般参加者がその中から1作品を選抜して投票する形式となっている。アンケートは公式サイトにて2月18日から28日までの期間行われる。Production Works Channelはアニメの制作工程であるプリプロダクション、プロダクション、ポストプロダクションの3工程を、具体的な作品を例にその作品の監督やスタッフが解説するという学習型の催し。プリプロダクションでは映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』で脚本制作を、プロダクション工程では映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』で映像制作を、ポストプロダクションではTVアニメ『半妖の夜叉姫』で音響制作の解説を各制作者らが行う。西川氏は「『SHIROBAKO』的な感じで、知りたいけど知れなかったことが分かる。普段のAnimeJapanではパネル展示でしたが、今回は動画で見て感じられるのは大きい」と魅力をアピールした。特に音響制作については、自身も声優として多数のアニメに出演している経験から「海外の作品ではプレスコ（声の演技を先に録ってそれに合わせて映像を制作する手法）が多いですが、日本ではAパートBパートそれぞれぶち抜きで演技をする緊張感があります。だからこそ生まれる匠の世界があるので、そこから声優の素晴らしさを感じ取っていただけると嬉しいです」と語った。西川氏が「すごい難しい音響監督の人がいるじゃない？」と言った途端に司会の声優・峯田茉優氏が震えあがり、「ハイ、僕も尊敬しています！ 大好きです音響監督のみなさん！ 僕が悪かったです、僕の発想がよくなかったです！」と謝り倒して笑いを誘う、収録現場の厳しさが伺える一幕もあった。コスプレイヤーズワールドではコスプレ専門誌COSPLAY MODEとコスプレ衣装専門店ACOS（アコス）協力の元、コスプレに関する技術を初級から上級まで幅広くレクチャーする。西川氏は「コスプレに興味があった人がハードルを越えるきっかけになるかもしれませんね」「これをきっかけにコスプレを始めた方が数年後にAnimeJapanにコスプレイヤーとして参加してくれたらいいですね」「僕も壁を作ってみたいです」などとコメントした。また、本番組で『劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア』『名探偵コナン』の2作が題材として用いられることが発表されると、コナン氏のビジュアルに注目し「半ズボンをどんどん量産するわけですね！？」とヒートアップ。今回のプレゼンテーションではレザーの長ズボンスタイルで登壇した西川氏だったが、半ズボンに並々ならぬ情熱を見せた。自分自身がコスプレされる事については「嬉しいですよやっぱり」と回答。「ライブでステージから客席を見ると、歴代のCDジャケットを飾った自分の衣装を着ている方々が並ぶんですよ。『2階は2000年代が多いな！』とか思いながら見てたりします。そういうこともあって無茶苦茶嬉しいですね」と、コスプレされる側の喜びを語った。最後に西川氏はアニメファンに向けて「こういった状況下では何かを楽しむという事に抵抗感を感じてしまいがちですが、今できる範囲で楽しめることを精一杯考えてお届けしようと準備をしています。笑顔は免疫力を高めるともいいますから、3月27日28日両日待っています。よろしくお願いします」と投げかけた。続いて登壇者全員でAnimeJapanのキャッチフレーズである「アニメのすべてが、ここにある。」をコールし、プレゼンテーションを締めくくった。AnimeJapan 2021のチケット発売は3月1日（月）13時から。[アニメ！アニメ！ビズ／animeanime.bizより転載記事]