アニメ!アニメ!では、毎年2回【「アニメ化してほしい」シリーズ】と題した読者アンケートを実施。ゲーム、マンガ、小説・ライトノベルのそれぞれから「アニメ化してほしい」作品を募っています。このたび、たくさんの読者から投票があった「アニメ化してほしいライトノベル・小説は?」の2024年上半期版で上位にランクインした作品の著者3名へメールインタビューを実施。上位ランクインの感想や“アニメ化”についての想いをうかがいました。第2弾は、ランキング1位『おまわりさんと招き猫』(マイクロマガジン社/ことのは文庫)および4位『死神ラスカは謎を解く』(マイナビ出版/ファン文庫)の著者である植原翠先生のインタビューを紹介します。■Profile植原翠(うえはら すい)静岡県出身。2016年『LIMIT』にてAmazonPOD大賞受賞。小説の執筆をメインに、LINEスタンプやアパレルグッズの制作など、幅広く創作活動を行う。2024年7月には朗読団体「ある日の役者たちの自主練」の朗読劇公演用シナリオを書き下ろした。マイナビ出版ファン文庫『手作り雑貨ゆうつづ堂』は、高校入試の試験問題に採用されている。<代表作>『喫茶猫の木。』シリーズ『死神ラスカは謎を解く』シリーズ(マイナビ出版ファン文庫)『おまわりさんと招き猫』シリーズ(マイクロマガジン社ことのは文庫)『チョコレートスイッチ!』(ポプラ社ポプラキミノベル)『浅倉さん、怪異です!』(KADOKAWA角川文庫)植原翠先生 インタビュー「アニメ化してほしいライトノベル・小説は?」上位にランクインした感想を教えてくださいとにかく、とても驚きました。どちらもコミカライズすらしていない作品で、知名度もそれほど高くないと思っていたので……。 アニメ!アニメ!様の読者層と、私の作品の読者層がたまたま重なったのかな、と思っております(笑)驚いたと同時に、とても嬉しかったです。順位よりも、「アニメ化してほしい作品は?」という質問に対して、『おまわりさんと招き猫』と『死神ラスカは謎を解く』を思い浮かべてくださった全ての方の気持ちが嬉しかったです。 応援してくださった皆様、ありがとうございます!ほのぼの系とミステリーですが、執筆する際に意識していることはありますか?使う言葉は慎重に選んでいます。たとえば、『おまわりさんと招き猫』では読者がほっとできるよう、優しい言葉を使ったり、あえて遠回しな言い回しをして全体を柔らかくしています。 『死神ラスカは謎を解く』では殺人事件が起こるので、読んでいてドキッとくるような鋭い言葉や、リアルな警察官が現場で使う言葉で緊張感を演出しています。ただし、『死神ラスカは謎を解く』もジャンルはキャラ文芸なので、重たくなりすぎないように調整はしています。どちらの作品にも“警察官”が登場するのにはどんな想いがあるのでしょうか。まず描きたいストーリーがあって、それを表現するために最適な役割を持つ登場人物を作っていく、という描き方をしたところ、両方とも警察官が最適でした。 どちらも警察官ですが、『おまわりさんと招き猫』のおまわりさん・小槇は素直でちょっと頼りないながら一生懸命なタイプで、『死神ラスカは謎を解く』の刑事・霧嶋は温厚に見せかけて食えないタイプですね。 物語ありきというのがいちばんの理由ですが、身内に警察官がいるので、原稿中に分からないことが出てきたときに相談に乗ってもらえるという強みもあります。 あとはなんといっても、お堅い職業の人と動物の組み合わせはかわいいので(笑)おまわりさんには猫、刑事さんにはカラスの相棒がいます。「アニメ化」への思いを教えてください文章を書くとき、頭の中で映像を作って文字に起こしている感覚があります。この頭の中で作った映像がアニメという形で出力されたら……夢だな~と思います。本当に手が届くくらい、作品が大ヒットしてくれたらと嬉しいです。 『おまわりさんと招き猫』の猫のおもちさんは喋る猫で、『死神ラスカは謎を解く』のラスカは夜は人の姿、昼は喋るカラスなので、それぞれの喋る声を聞いてみたいです。それと、人ではない生き物ならではの動きを映像で楽しみたいです。 アニメ化してほしい気持ちはもちろんですが、アニメファンにも本の楽しさを知ってほしい気持ちもあります。 小説の強みは読者が頭の中で想像で補って楽しむ余地があることです。登場人物の表情や話し方を、自分好みにイメージできるんです。 小説家として、これも大事にしていきたいなと思います。 それと、今回の作品とは直接関係ありませんが、自分は児童書も書いておりまして。児童書のライバルは、動画サイトやアニメ、と感じております。子供向けに書かれた本よりも、大人向けのアニメが子供たちの間で流行っているのです。 未来の本好きを作るためにも、児童書のアニメ化、そこから児童書原作への誘導という導線があればいいのに……と素人ながらに思います。まずはWEBアニメからどうでしょう。アニメ関係者の皆様、『チョコレートスイッチ!』のアニメ化はいかがですか。下半期に向けての意気込みや読者へのメッセージをお願いします!読者の皆様、応援ありがとうございます!『おまわりさんと招き猫』と『死神ラスカは謎を解く』に、「アニメ化してほしい」という想いを抱いていただけたことを、とてもとても光栄思います。 いつかアニメ化を実現させて、皆様にもっと喜んでもらえるよう、精一杯頑張ります。下半期のアンケートも、まだ同じ気持ちでしたら、この作品たちを応援してもらえたら嬉しいです。 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。お知らせ植原先生『おまわりさんと招き猫』の4巻「秘密の写真とあかね空」が7月20日に発売されました。 それに伴い、以下の企画が展開中です。■3社限定SS谷島屋書店様、駿河屋様、未来屋書店浜松市野店様で4巻を購入すると、それぞれに限定SS(ショートストーリー)がつきます。3社それぞれ別の内容です。■サイン本展開 谷島屋書店様と未来屋書店浜松市野店様では、サイン本を展開中です。展開状況は店舗によって異なります。■サイン色紙プレゼントキャンペーン 駿河屋本店 駿河屋ビル様では、4巻+『おまわりさんと招き猫』関連商品のお買い上げで、お名前入りサイン色紙プレゼントキャンペーン実施中。 詳細は駿河屋様のホームページをご確認ください。マイクロマガジン社■新刊発売を記念して、『おまわりさんと招き猫』シリーズ1~4巻のいずれかを協力書店様で購入すると「おもちさん名言しおり」がもらえる「おまわりさんと招き猫」フェアを実施中です。(協力書店一覧は、ことのは文庫ホームページをご確認ください。)■栃木県・埼玉県に9店舗を展開する複合書店・うさぎやが主催する「第18回うさぎや大賞」にて『おまわりさんと招き猫』が2位を受賞しました。マイナビ出版植原先生の他作品もぜひチェックしてください!『喫茶『猫の木』物語。~不思議な猫マスターの癒しの一杯~』植原翠(著)/usi(イラスト)「かぶり物は脱ぎません!」喫茶店にいる猫頭の変わり者店主×OLの、癒し系ほのぼのストーリー。 『喫茶『猫の木』の日常。~猫マスターと初恋レモネード~』植原翠(著)/usi(イラスト)「ただいま、断猫中!?」猫頭店主が繰り広げる、猫まみれのほっこりライフ第2弾!喫茶『猫の木』の秘密。~猫マスターの思い出アップルパイ~植原翠(著)/usi(イラスト)猫のかぶり物に隠された謎とは!?ほっこり穏やかな気持ちになる、大人気シリーズ完結編!手作り雑貨ゆうつづ堂植原翠(著)/前田ミック(イラスト)鉱物の本に触れると――パワーストーンに宿る精霊が見えるように!?白水晶の精霊・フクと共に、祖母の大事なお店を守っていくあたたかな物語。 手作り雑貨ゆうつづ堂 ~アイオライトの道標~植原翠(著)/前田ミック(イラスト)パワーストーンは羅針盤のように、勇気を後押しして一歩先へと導いてくれる。ある日お店に、前に勤めていた会社の先輩がやってきて……? 待望のシリーズ第2弾。以上、「アニメ化してほしいライトノベル・小説は?」2024年上半期版で上位にランクインした植原翠先生のインタビューをお届けしました。下半期のランキングの行方も気になりますね!アニメ!アニメ!では年間を通して様々なアンケートを実施中です。ぜひあなたの想いを教えて下さい。>>https://animeanime.jp/special/1898/recent/※アンケートは、読者の皆様の「今のアニメ作品・キャラクターへの関心・注目」にまつわる意識調査の一環です。結果に関しては、どのキャラクター・作品についても優劣を決する意図ではございません。新たに作品・キャラクターを知るきっかけや、さらに理解・興味を深めていただく一翼を担えれば幸いです。