近年、日本映画シーンの中でアニメ映画の盛り上がりは目を見張るものがある。興行収入ランキング2025年を見ても1位には7月に公開され、国内外で熱狂を呼んだ『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は日本映画史上初の全世界興行収入1000憶円突破の金字塔を打ち立て、興行成績を軒並み塗り替える快進撃を見せた。


そこに劇場版『チェンソーマン レゼ篇』や劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』、劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』などもランキングを賑わせ、日本アニメ作品の強さを感じさせた。そんな中、推し活力を見せつけた作品も多かったことが印象的な一年でもあった。

観客参加型「インタラクティブ映画」!
2025年2月21日に公開された映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』は劇場映画としては初めての観客参加型「インタラクティブ映画」として公開。スクリーン上で繰り広げられるラップバトルを、映画館内の観客の投票によって勝敗を決める前代未聞のマルチエンディング映画だったのだ。専用スマホアプリの投票でリアルタイムに変わる筋書きは全48ルートで7つのエンディング。しかも新曲は16曲とあって、ファンは何度も劇場に足を運び、ライブの模様はもちろん推しディビジョンの勝利をサポートするという強い思いを生み出し、興行収入も20億円を超えた。

映画による全国ツアーを開催!
ほかにも新たな映画公開形態として『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX』が繰り広げたのは映画によるQUARTET NIGHTの全国ツアーだ。公開週こそ全体的な開催内容だったものの、翌週からノースエリア、イーストエリア、ウエストエリア、サウスエリアと日本全国を4つのエリアに分け、対象の地域の映画館には彼らのパネルが立ち、アンコールのMCではそれぞれの地方を担当するメンバーによるご当地トークが織り交ぜられるなど、ツアーならではの様相を感じさせ、ほか地域の劇場でもライブビューイング感が色濃く、どの地域でのライブも見守りQUARTET NIGHTのツアー全通感を堪能させた。ほかにも劇場アニメ『KING OF PRISM-Your Endless Call-み~んなきらめけ!プリズム☆ツアーズ』は本編の一部の内容が変更になっていく「分岐ルート上映」で公開されるなど、ファンに何度も劇場へ足を運ばせる新たな試みがあった。

しかし、入場特典のためにチケットだけを取って特典を受け取るだけ受け取って映画館の中に入らないファンも見た。個人的には、どうせなら座席もいっぱいにしたいよね、という思いはあった。ライブの模様を観る映画では特に。
ライブ会場に空席があるような感覚はファンとしては寂しさがある。しかし昨今のこうした作品は内容も違うこともあり、入場特典獲得のみならず映画自体も観たくなるような手法があの手この手で駆使されていた印象だった。

目を引いた人気作品の記念上映やリバイバル
また、かつての人気作品の記念上映やリバイバルなども目を引いた2025年。『劇場版カードキャプターさくら』は25周年記念上映として劇場版2作品がリバイバル上映され、多くのファンが劇場に殺到し、『もののけ姫』は4Kデジタルリマスターでのリバイバル上映で再び大ヒットに。現在公開中の公式スピンオフマンガ原作の『ガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!第1幕』や『ガールズ&パンツァー 劇場版』も劇場版上映から10周年を記念してリバイバル上映された。

新作映画上映を前にリバイバル上映も!
新作映画上映を前に『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』、『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』もリバイバル上映。「呪術廻戦」については『劇場版 呪術廻戦 0』の復活上映に『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』もあり、2025年もその人気の大きさを感じさせた。

現在のデジタル技術を駆使し、古の作品をリニューアル
さらに古の名作『ベルサイユのばら』がリニューアル。新規キャストを起用し、現在のデジタル技術を駆使した上での美麗な映像で蘇ったことでも話題をさらった。

改めて作品への熱を呼び覚ました「総集編」
そして「総集編」などで改めて作品への熱を呼び覚ます映画も。『劇場版総集編 ガールズバンドクライ』は前後編で公開され、改めて作品に宿る熱を呼び起こし、『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編』はアニメの最初のシーズンの総集編を前後編に分けて上映。とりわけライブシーンの音が非常に良く、アイドルたちのライブの躍動感はテレビで観ていた時以上ということで、応援上映でライブ感たっぷりに楽しむことも出来た。
映画館は常に誰かの心に刺さるアニメ作品が待っている、そんな一年となったのだった。

2026年も引き続きリバイバル上映作品が盛んに
そんな日本アニメ映画シーンの2026年は現在発表になっておりだけでも数多くの作品が公開を待っている。やはり2026年も引き続きリバイバル上映作品も。劇場版『冒険者たち ガンバと7匹のなかま』や『魔法の天使クリィミーマミ 永遠のワンスモア』など特に幼少期に見ていた忘れられない作品に心を躍らせる大人から劇場版『涼宮ハルヒの消失』など青春カムバック! と声を出したくなるような作品との出会いも待っていそう。

入場特典の充実や目の離せない付加価値もこれからまだまだ進化していくと予想
ほかにも『劇場版「進撃の巨人」完結編 THE LAST ATTACK』であの戦いを思い出したり、コンスタントに新作を世に送り出し始めた「機動戦士ガンダム」シリーズから『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の公開も1月に迫っていたりと楽しみでならない。

また新作となる劇場版作品の制作が発表されている人気アニメも数多くあり、2026年もまた映画館に足しげく通うことになりそうだ。入場特典の充実や目の離せない内容という付加価値についてもこれからまだまだ進化していきそうな予感もあり。映画館はこれからもエンターテインメントで賑やかになっていて欲しい。

最後に。願わくは入場特典でよくある「ランダムフィルム」は場面を選んで作ってもらいたい。このところ、ペンラが光るライブ会場のフロア遠景が当たりがち(数枚あり)。もらってもよくわからない場面で、交換にも出せず、精神的なダメージは大きかった……。


とは言え、多彩な入場特典を収集したい気持ちは強く、これからも週替わりの特典も楽しみたい。トレカやステッカーはもちろん、コースターなども大歓迎。ライブの映画も増えた昨今なら、ペンラ用のステッカーなども需要がありそう。2026年も映画館には積極的に足を運びたい。
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