アイドルユニット「純情のアフィリア」の寺坂ユミさんをASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長としてお迎えし、様々なクルマに試乗してもらう当企画も、そろそろ開始から1年が経ちます。ゆみちぃ部長のクルマに対する造詣も増えてきたところで、今回は「未来の愛車を探しに行きましょう」と、クルマの展示会にお誘いしました。
カスタムカーの祭典に
アイドル向けのクルマはあるのか!?
お邪魔したのは東京オートサロン2022。世界最大規模のカスタマイズカーの祭典です。「おいお前! それ1月中旬のイベントだろ! 遅すぎぃ~!」というお叱りはごもっとも。担当編集の部員Sからも「遅くなった理由を聞かせろ」とのことで、ここでお詫びと釈明を。

ひと言で言えば、写真枚数が多すぎたから。撮影枚数964枚ですよ! 36枚撮りフィルムに換算したら28本分ですからね! 「たいしたことない」と思われる方はシャッタージャンキーです。ちなみに某新聞社の写真部に勤めていた部員Kのお師匠様によると、フィルムカメラの時代、サッカー1試合あたりの消費は30本だったとのこと。ちなみに今は10倍だとか。
ということで、ようやくまとまったので気を取り直して、オートサロン絵日記の始まりです!
いつもの自動車取材では見ないクルマに
ゆみちぃ部長も大興奮!
昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からオンライン開催となりましたが、今年はリアルイベントとして開催した東京オートサロン。とはいえ入場者を例年の半分以下に制限したほか、スマホに厚生労働省が提供するスマートフォン向けCOVID-19アプリ「COCOA」をインストールすることを義務付け、多くのブースでアルコール消毒を実施するなど、様々な感染対策を施しての開催となりました。

イベントは、オートサロン2022のイメージガールA-classのお出迎えでスタート。オートサロンは幕張メッセの全施設を使って行なわれるのですが、ASCII.jp自動車部の面々は、まずは1ホールへ。

展示ホールに入った瞬間、「なんですかコレ!」と驚きの声をあげるゆみちぃ部長。

まず最初に足を止めたのは部員S。「Zじゃん!」と声をあげた先にあったのは、S30型のフェアレディZです。「オレはお前だ」などと、湾岸線や首都高を舞台とするマンガのセリフを口走る様子を見たゆみちぃ部長から、「いや、お前はお前だよ」と冷ややかなツッコミが。「色は違いますけれど、まずは撮りましょう」ということで、なんの色が違うのかよくわからないまま1枚。

次に声をあげたのは部員K。「雨さんのところに、ゆみちぃ部長の好きな色のクルマがありますよ」と、アクアブルーのクルマを発見。これはチューニングショップの「RE雨宮」が製作したNC型ロードスターにロータリーエンジンを搭載した1台。「ゆみちぃ部長、雨さんっすよ! コレしかないっすよ」と興奮する部員Kでしたが、雨さんを知らないゆみちぃ部長は「ほかもありますから次を観ましょう」とバッサリ。その後も部員2名は完全に趣味の世界へと暴走し、終始奔走されるゆみちぃ部長。1日で1万9000歩近く歩かされることを、この時のゆみちぃ部長と同伴マネージャーは知る由もないのでした……。

オートサロンは自動車メーカーのみならず、パーツメーカーやカスタムショップなどが多く出展しています。それらのブースでよく見かけたのは、昨年登場したトヨタとスバルが共同開発したGR86/BRZのカスタマイズカー。オートサロンに行くと、旬のクルマが見られるのです。

そこでカスタマイズパーツメーカーの大手であり、老舗のHKSブースにお邪魔。「HKSってどういう意味なんですか?」と部員Kに素朴な疑問を抱くゆみちぃ部長に対し、“H”は長谷川(元社長・創業者の長谷川浩之)、“K”は北川(現専務)、“S”はシグマ・オートモーティブの頭文字と説明するのが面倒な部員Kは、「変態・栗原(部員Kの苗字)・スペシャルです」と即答。妙に納得されたのが心外なのですが、ブース内に進みましょう。


ブース内にはサスペンションやらマフラーといったカスタマイズパーツがズラズラリ。HKSといえばハイパワー、GR86も1000馬力! と思いきや、まそこまでは行っておらず、吸排気と足回りといったライトチューン程度。ですが「やべー! ハイパーマックスやん!」と、ここでもオッサン部員たちは大暴走。クルマの部品についてよくわからない部長は、サスペンションを見て「これは何ですか?」「どこにつくんですか?」「どうなるんですか?」「だったらバネだけでいいじゃないですか?」と、質問の波状攻撃を展開。わずかな疑問でも解消されないと嫌な性格らしく、頑張って解説をしていったのですが、途中で根負けした部員達はHKSブースを離れて次なる場所へ。
グラインダータトゥーがお気に入り

ゆみちぃ部長が「これ何ですか! すごい!」と足をとめたのは、ドレスアップの会社ROHAN。これはグラインダータトゥーといって、その名の通り特殊なグラインダーを使って、直接ボディーにラインを掘り込み、その上から塗装をすることで、光の乱反射によって様々な表情をみせてくれます。

ちなみに写真の86の場合、車両込みで490万6000円。「でも世界で一台のクルマになるし、なによりカッコイイし、やったら絶対に愛着湧きますね」「もし自分のクルマでお願いするんだったら、絶対に自分の手でやってみたい!」と好奇心を抑えることができないようです。ようやく部長の目に輝きが戻ってきました。パーツよりも外観の方が見ていて楽しい様子。

こうして場内を歩いていると、次なるクルマを発見!「何ですか?このクルマ。全部金色じゃないですか!」というわけで、訪れたブースはトップシークレット。最高速トライアルのスタート前にバーンアウト(タイヤを空転させて摩擦で煙を生じさせる)を行なうことで有名であり、スモーキー永田の愛称で親しまれている永田和彦さんのショップです。永田さんといえば、1999年に英国のA1号線(公道)で318km/hを記録して速度違反で逮捕されたそうです(当たり前)。この時の記録は、イギリスの速度違反史上、いまだに最速なのだそうです。それ以外にもさまざまな伝説を持つリビングレジェンド・スモーキー永田にオジサンたちは大興奮。一方、ゆみちぃ部長は「それって犯罪者ってことですか?」とポツリ。


ということで、アイドルとチューニング界のカリスマという前代未聞のツーショットが実現。永田さんもよくわからないまま笑顔で対応していただきました。永田さん、ありがとうございます。

展示されていたTOP SECRET GOLD GTRは、TOPSECRET FULL BODY KITに新型のOZホイールを装着した1台で、もちろん内部も徹底的にチューニング。コダワリの1台です。ちなみに出力は600馬力と永田さんが手がけたクルマとしては控えめでした。最近のチューンドカーは、このように手軽に楽しむ、というのが主なのでしょうね。ちなみに、乃木坂46のシングル「ごめんねFingers crossed」にも登場し、齋藤飛鳥さんが運転しています。

続いて訪れたのはヴェイルサイド。特徴的なフルエアロを製造することで知られるメーカーです。オートサロンへの出展は2015年以来となる7年ぶり! 今回展示されていたのは鋭角なフロントフェイスが特徴的なGRスープラです。

「遠くからゆみちぃちゃんだって気づきましたよ」と唯さん。一方、気づかないゆみちぃ部長。折角なので、ASCII.jpつながりで1枚。ちなみに唯さんは後日、夕刊フジに取り上げられており、ゆみちぃ部長に続いて夕刊フジデビューをはたしました。

続いては、D1GPで川畑選手のエアロを手掛けるKuhlのブース。ワイドフェンダーがカッコイイクルマばかりなのですが、ゆみちぃ部長の見る目は違うようで「こんなベッタベタの車高で走れるんですか?」というそもそも論。


シャコタンエアロといったらリバティウォーク。ブースに展示されていたのは、限定モデルであるランボルギーニのアヴェンタドールSVJを大胆にフルドライカーボン外装キットで武装した1台。


さらにフェラーリの512TRにオーバーフェンダーを装着したモデルや、フェラーリ458GTのフルドライカーボン仕様というラインアップにも唖然。「キズを付けたら大変なことになるので、早く出ていきましょう」ということでブースを去ったのでした。


しばし歩いていると、広いブースにポツンと黒いクルマが1台。これは何? というと、ARTAが新ブランドを立ち上げたらしく、その第一号がなんとNSXのカーボン製フルエアロ。価格はなんとエアロだけで2500万円というではありませんか! さすがにカッコイイと思ったらしく、スマホで写真を撮りまくりです。エアロ関連はこんなところでしょうか。

すでに歩き疲れたゆみちぃ部長。「あー椅子がある!」ということで、家電量販店のマッサージチェアコーナーよろしく着座。これはシートメーカー・ブリッドのブースで、試座するためのものです。「なんかこれ、ゲーミングチェアみたいですね」というのがゆみちぃ部長の弁。ちなみに別売りの足を取り付ければ、高級ゲーミングチェアになりますよ。


ひと休みして歩いていたら、今度はステアリングを発見。「なんかコレ、ボタンがいっぱいあります」ということで手に取ったのは、スポーツステアリングにステアリングリモコンのボタンを後付けするというキット。「なんかレーシングカーで見たことあります。けど、何が何だかわからないですね」というゆみちぃ部長でしたが、ハザードランプボタンを見つけると「これは便利! ハンドルから手を離さずにありがとうハザードができるんですね」と、実用面を見出した様子。
コンセプトモデルや新型車まで
巨大なメーカー系ブース


メーカー系ブースに足を運んでみましょう。まずは三菱自動車。ブースではPHEVやBEV(バッテリー電気自動車)といったEV車を訴求。「この軽自動車、前に乗ったことがあるような」というのはK-EV CONCEPT X STYLE。今年登場するという噂の軽EVです。「電動化の時代、待ったなしなんですね」と、ゆみちぃ部長は感慨深げ。



「なんか、すごくゴッツイSUVがあるのですが」というのは、VISION RALLIART CONCEPT。最近復活した三菱のモータースポーツブランド「ラリーアート」の方向性を示すものです。ラリーアートブランドでは、今後アウトランダーPHEVやECLIPSE CORSS PHEVにRALLIART Styleというパーツを出す予定なのだとか。


コンセプトカーで目を惹いていたのはトヨタです。「GR GT3 コンセプト」は、その名の通りのレーシングコンセプト。同ブースにはGRヤリスのフルチューンモデル、GRMNヤリスも展示されているからすごい!「徹底的にスポーツ路線ですね」と知多半島出身者は、同郷のクルマに興味津々ですが「なんか、スポーツカーばかりですね」と、やや不満そうなゆみちぃ部長。それもそのハズ、ゆみちぃ部長はSUVが大好きなのです。


もちろん、ちゃんとSUVがありますよ。「EVが多いんですね」と、トヨタのラインアップに興味を示します。


日産自動車で新型「フェアレディZ」が国内では初めて公の姿に現したというのでお邪魔しました。注目度が高く、プレス陣の多さに圧倒され近づくことができず、遠目で見るだけのゆみちぃ部長。その様子を見かねたのか、年末のNOTE/AURA試乗会以来、久しぶりのご対面をはたした広報さんが登場。「ぜひ座ってみてください」と、ゆみちぃ部長をZのシートへ案内するではありませんか。「え? え?」と不審な挙動を示すゆみちぃ部長。そして着座し、新型Zに座った初めてのアイドルという称号を手に入れました。「なんかよくわからなかったけれど、広かった」というわけで、今年お借りしましょう!

そんな日産ブースで、面白そうだったのがキャラバン。中を見ると山小屋風で画面を透過するインテリアパネルや電子シェード、サーフェススピーカーなどを搭載。天井には大型の可動式太陽光パネルを設置し、山で遊びつくす人の基地といった様相です。「車中泊とかしてみたいですね」とゆみちぃ部長は、興味津々です。

そして次はHondaです。ブースにはカモフラフィルムを貼った今年登場する予定の「シビック TYPE R」が展示され、こちらも注目の1台でした。

そしてスマートなお顔立ちになり好評のSTEPWGN。これは部長好みかな? と思いきや、「SUVがイイ」とポツリ。

ならばというわけで、「VEZEL e:HEV Modulo X」のコンセプトモデルをご紹介。こちらは気になった様子です。



でも一番気になったのは、「N-WGN PICNIC」。以前、別の取材で「車中泊にいいかも!」と言っていたことを思い出したようで、「これでお出かけしてみたい!」とテンションアップ。


ゆみちぃ部長は車中泊やキャンピングをしたいらしく、ほかのブースにあったN-VANのキャンピングカー仕様にも興味津々。「これ電子レンジですか!? 水回りまである!」と驚かれていました。


続いてSUBARU。ここではコンセプトモデルの電気自動車「STI E-RAコンセプト」が注目の的。さらに新型BEV「ソルテラ」をベースに、チェリーレッドのアンダースポイラーやルーフエンドスポイラーなど、スポーティーな走りのイメージをエクステリアに付加した「ソルテラSTIコンセプト」が展示されていました。


なぜか部長のテンションが上がったのがダイハツ。というのも歴代のハイゼットが勢ぞろいしていたから。「これ、よく街で見る軽トラックですよね」というわけで、親しみやすさもあってか気に入ったようです。「これで畑とか走ってみたい」などと言うわけで、今後アイドルが軽トラックに乗ってみた、という記事が出るかも?

そして、この写真をよく見ると……後ろにいるのは芸能人のヒロミさん。「やべー、ヒロミさんがいるよヒロミさんが!」と、同じく芸能人のゆみちぃ部長は大騒ぎ。他にもクルマ好きの芸能人を多数見かけたゆみちぃ部長。テンションは上がるものの、誰一人として声をかけることができなかったそうです。

そして輸入車ブランドに目を向けると、ルノー/アルピーヌのブースで「A110S」の特別仕様車があったり……。

フォルクスワーゲンブースで「ゴルフ GTI」を観たりと、輸入ブランドにも感心が高い様子。そして「MINIはないんですか?」と、お気に入りブランドを探すのですが、今回は出展してなかったようです。
オートサロンの楽しみ方は
クルマのみにあらず!

こうして会場をグルグルするASCII.jp自動車部ご一行様。すると「あれ? 栗原さん?」という声が。振り返ると、昨年のオートサロンイメージガールであり、新 唯さんのお友達であり、つまり部員Kのお友達ということでもある「みづきてぃ」こと小湊美月さんではありませんか! みづきてぃを見かけたら写真を撮らないわけにはいかない部員Kはパチリ。その姿を見たゆみちぃ部長から「栗原さんDD(誰でも大好き)ですね」とツッコミが。せっかくなので、現役アイドルと現役レースクイーンの2ショットタイムと相成りました。

撮影後、ゆみちぃ部長は「さっきの方(新唯さん)もですが、みんな体細いですね。私もダイエットしないと」という言葉を、部員Kは聴き逃しませんでしたよ。


D1グランプリつながりでTOYO TIRESのブースにお邪魔すると、Team TOYO TIRES Drift Galsの安西茉莉さんと山本もえぎさんが、ニューカラーリングのGRスープラと共にお出迎え。2年間、D1GPをご一緒にしましたからね。部員Kとはソウルメイトです。

そんな事を知るよしもないゆみちぃ部長は、「また女の子ですか」と呆れ顔。ゆみちぃ部長と2ショットを撮ろうとしたのですが、残念ながらソーシャルディスタンスで叶わず。



すると今度は「あれ? スエミィーさん?」という黄色い声が。そこには荒井つかささんを始めとするレーシングミクサポーターズの姿が!

「末岡さんもDDでしたか……」と、ゆみちぃ部長は、ASCII.jp自動車の部員たちの節操のなさに呆れ顔。とはいえ、スピーディー末岡は2018年までグッドスマイルレーシングの広報を兼業してましたからね。そしてソーシャルディスタンスの4ショットを撮らされるゆみちぃ部長……。
ともあれ、オートサロンはこのようにアテンダント業務の女性も魅力なのです。ですが残念ながら今年はコロナ禍ということもあり、一節によると参加人数は70名ほどだったとか。DDとしては、早く収束することを願うばかりです。
初参加のオートサロンでほぼ全部のホールを堪能
次は東京モーターショーだ!

またしても歩き疲れたゆみちぃ部長。するとシンクロアスリートのブースで謎の椅子を発見。これはドコモと共同開発した360度カメラとスマホだけで5G回線ならほぼリアルタイムで追体験できるというシステム。ASCII.jpでラリー連載をしているウェルパインモータースポーツの松井監督も協力しているそうで、ゆみちぃをアテンドしてくれました。さっそくSUPER FORMULAで鈴鹿サーキットのフリー走行の様子を体験してもらうことに。


休むつもりだったゆみちぃ部長。しかし椅子が動いたり音が鳴ったりで休むどころか「ギャー!」と大騒ぎ。鈴鹿1周を体験後「怖い……怖すぎる……」と腰を抜かしたゆみちぃ部長なのでした。

こうしてオートサロンを巡ったゆみちぃ部長。「クルマ好きの人の気持ちが、すこしわかったような気がします。見ていて楽しいですし、スポーツカーもイイナ、っていう気分になってきました」と、今までSUV一筋だったアイドルとは思えない発言が飛び出すではありませんか。そして「自分もクルマを買ったら、何かカスタムしたいですね。より愛着湧くと思うんですよ」とまで! 実際にカスタムカーを見れば考え方は大きく変わるんだなと思った部員たち。SUV大好き部長をスポーツカー大好き部長への洗脳大成功です! では最後に、ゆみちぃ部長が会場で一番気に入ったクルマをご紹介しましょう。こちらです。

マーブルストーン模様にラッピングされたポルシェ 911。「だって可愛いんだもん」。おあとがよろしいようで。
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寺坂ユミ(てらさかゆみ)プロフィール

1月29日愛知県名古屋市生まれ。趣味は映画鑑賞。志倉千代丸と桃井はるこがプロデュースする学院型ガールズ・ボーカルユニット「純情のアフィリア」に10期生として加入。また「カードファイト!! ヴァンガード」の大規模大会におけるアシスタント「VANGIRLS」としても活躍する。運転免許取得してから上京後は一切運転していないが、最近ペーパードライバーを脱出。こだわりが強く興味を抱くとのめりこむタイプであることから、お気に入りの1台を探す予定。