クルマ好き女子の矢田部明子です。今回は、三菱の電気自動車「eKクロスEV」についてレポートします。日産と三菱の共同開発により登場したeKクロスEV(三菱)とサクラ(日産)は、軽規格の電気自動車として2022年5月に販売されました。サクラは真夏、eKクロスEVは真冬に試乗したのですが、季節ごとによる違いがあったので、しっかりとレビューしたいと思います。それを踏まえて、実際に2週間試乗してどうだったかもお伝えします。
◆三菱「eKクロスEV」はこんな車
「毎日にちょっと、いい軽EV」をコンセプトに、使い勝手の良さ&維持費の安さを推しつつ、スムーズな加速と静粛性などの、従来の軽自動車が抱えていた走行面でのネガを潰した車です。さらに、先進技術による運転サポートやコネクティッドサービス、シートヒーターやセレクターレバーを使用するなど、ワンクラス上の高級感ある軽自動車を目指して造られています。
それでは、細かくチェックしていきましょう!
◆eKクロスEVとサクラの違い その1
充電&お金のお話
サクラとeKクロスの価格帯を比べると、ほぼ変わりません。細かく内訳をみると、運転支援機能の内容が違ったり、サクラには充電ケーブルが標準装備されていないなど、どの機能がマストで欲しいのか&デザインの好みで選ぶことをオススメします。
真夏日が続く8月にサクラ、真冬にeKクロスEVに試乗したのですが、充電の減りがまったく違いました。急速充電の際に、サクラは6%から78%くらいまで充電できたのに対し、ekクロスEVは12%から54%までしか充電されませんでした。この理由は、気温によって充電の速度が変わってくるためです。さらに、冬季は充電が減るのも早いので、自宅に充電器スタンドがない人はキツそうです。
◆eKクロスEVとサクラの違い その2
EVに見えないデザイン

eKクロスEVは、三菱ならではのダイナミックシールドが目立つデザインになっています。EV車に不要なグリルをあえて付けることで、電気自動車と言われるまで分からないデザインにしているのです。逆にサクラは、EV車感を全面に押し出したデザインとなっており、この部分が両車の大きな違いとなっています。

外装同様に内装もしかりで、サクラは水平基調でシャンパンゴールドがあしらわれた近未来感のあるデザインで、eKクロスEVは両端に丸いエアコンの送風口や合皮のグローブボックスと、一般的な軽自動車のような内装デザインです。
◆eKクロスEVの魅力 その1
広々とした居住性
ここからはeKクロスEVの魅力をお伝えします。まずは居住性です。

座面を一番下げた状態にして、ヘッドクリアランスは拳4.2個分くらい。一番上にすると、拳3個分くらいあります。体格が良い人でも、狭いと感じることはありません。

足周りは一番後ろまでスライドさせて、上の写真のような感じです。身長によっては、狭いと感じる人はいるでしょう。シートはサイドの出っ張りが浅いのでホールド感がなく、カーブで少し体が左右に振られる感じがします。

リアシートは、スライドさせる時は一体型で、リクライニングは左右独立しています。座り心地に関しては、背中部分が薄めです。後席のヘッドクリアランスは、拳2.2個分くらいあります。

前席を一番後ろにスライドした状態にして、膝からシートまでの距離は拳4個分、前席を一番前へスライドすると拳8個分くらいあります。
◆eKクロスEVの魅力 その2
かゆいところに手が届く使い勝手

運転席ドア内側には600mlのペットボトル、バインダー&スマホが入りそうな収納スペースがあります。

前席両サイドのドリンクホルダーには、670mlのペットボトルも入ります。そして、紙パックも!

助手席の目の前には、小さいものが入る収納スペースがあります。

ナビ下にはUSBポート。その下には、ちょっとした収納スペースがあります。

助手席側には3kgまで袋をかけられるフックがあります。

後席ドア内側には、前席と同じく670mlのペットボトルも入れられるホルダーがあります。

助手席の後ろ側には、ポケットがあります。スマホがちょうど入るサイズ感のポケットが上部についていて、下部にはバインダーなどを入れられる大きめのポケットが!
◆eKクロスEVの魅力 その3
広い荷室とシートアレンジ

荷室に座ってみると、体が少し出る感じです。後席を1番前にスライドして座ると、体がすっぽり入る程度の広さになります。

後席を倒し、158cmの私が寝ると頭が少しはみ出ます。ですが、十分に荷物は積めます。

前席をMAXまで倒すことで、リラックス空間を作ることができます。シートが白いので、開放感がすごくあって◎。
◆eKクロスEVの魅力 その3
EVならではの加速感が味わえる走行性能

踏んだらすぐ加速&坂道ももたつかずにビュンビュンいくので、どんなシーンでもストレスはありませんでした。加えて静かなので、深夜に住宅地を走っても気にする必要がありません。ただ、充電ステーションが混んでいるときは待ち時間が長いので、そういった面でEVの不便さを感じました。
ということで、今回は「ekクロスEV」を紹介しました! この記事では最低限押さえておきたいポイントを、動画では重箱の隅をつつくように詳しく解説&若干辛口コメントもしているので、よろしければご覧下さい。
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筆者紹介:矢田部明子
中学生の頃、クルマのメカニズムに興味を持ち工業高等専門学校に入学。専門的な知識を学んできました。もちろん、クルマに乗るのも大好きで「ランドクルーザー60→ランドクルーザー76」と乗りついでいます。最近の唯一の癒しは、週末にオフロードに出かけることです!
クルマのメンテナンスなど工業高等専門学校で学んだ知識と経験を活かして、様々な角度からお役立ち情報をお届けしていきたいと思います。

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