昨年、約5年ぶりにお台場でドリフト大会「D1グランプリ」が開催されました。ASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長こと、アイドルユニット「純情のアフィリア」の10期生・寺坂ユミさんがドリフト観戦をしたのですが、観戦だけではありませんでした。
台風がD1会場を直撃で開催も危ぶまれた


通常D1グランプリは、レースイベントだけ開催されますが、今回は「モーターファンフェスタ2023 in お台場」という自動車メーカーと関連企業が展示イベントも併催されました。しかも電気自動車の試乗もできるとあって、当初は久しぶりのお休みをエンジョイする予定だったゆみちぃ部長は、ASCII.jp自動車部の会計係である部員Sから呼び出され、お台場に来るハメに。
毎度のごとく自動車イベントの朝は早く、この日の集合時間は現地に朝8時30分! しかも気温は15度を下回る肌寒さなうえに、雨交じりの強い風が彼女を襲います。

会場に到着した彼女の眼前には、おそろしい光景が広がっていました。出展社のテントは強風で吹き飛び、仮設トイレも倒壊。さらにいくつかのクルマは、飛ばされたテントの支柱により傷がついていたのです。
その惨状は、お台場のテレビ局によって全国のお茶の間に届けられてしまうほど……。それはプレスルームも同様。テントの支柱が曲がり、いつ倒壊してもおかしくない状況でした。


ですがD1取材歴の長い部員Kは「今年の奥伊吹もテントがスタンドに刺さっていましたし、まぁこういう時もありますよ」と呑気なものです。

さて、イベントの方はというと、当初は8時からチェック走行、9時にゲートオープンの予定でしたが、いかんせん未曾有の風害により開門時間は10時に変更されることに。

ちなみに、8時過ぎの段階でチームにタイムスケジュールを聞いても「8時のチェック走行がなくなったという事以外、何もわからない」という状況。ですが悲壮感は一切なく、こちらも慣れたものです。

一方、慣れていないのが出展ブース側。歩いていると「何か大変なことになっていますね」と、人気レースクイーンでこの日はBYDブースのお手伝いをしていた生田ちむさんは不安な顔。
ならばと、運営に状況を尋ねに行ったところ、運営側もてんやわんや。外で待つお客様は、「今しばらくお待ちください。最新の情報は公式Xでご確認ください」というアナウンスをひたすら聞いて待つ状況でした。
このXを活用したアナウンスメントは、昨今のD1グランプリでは当たり前。カメラマンたちもこれを見ながら動いています。何か専用のLINEグループとか、都度運営側からメールが来るということもありません。欲しい情報があれば、自ら知り合いの運営に尋ねに行き、それを口コミで同業者へと伝えていくのです。
そうこうしているうちにゲートオープン予定時刻の10時に。ですがゲートは開かず。そして10時32分、モーターファンフェスタの公式Xにて、土曜日開催中止する旨の投稿がなされました。
生田さんも、この日のお仕事がなくなってしまい、D1を見て帰られたようでした。ということで「モーターファンフェスタの取材分がなくなった」ゆみちぃ部長。でも帰るわけにはいきません。まだD1が残っているのですから。ということで「ゆみちぃ部長のD1観戦記」へと変更となりました。
D1は開催されたのでD1カメラマンに挑戦!
ですが次なる問題は「D1グランプリは開催されるの?」ということ。10時前の段階で「どうやら10時30分からチェック走行を開始するらしい」という話をチームから入手した部員K。そうこうするうちに、公式Xでタイムスケジュールが発表されたのですが、実はこの時点でも、関係者からは「単走終了時間によっては、追走ができないかもしれない。あくまで単走次第で追走をするかが決まる」というザックリした状態でした。
一方、ゆみちぃ部長は「こういうことって、よくあることですか?」と純情な疑問を投げかけます。

さて、練習走行が開始されたということで、ゆみちぃ部長をコースサイドへ。せっかくなので、撮影に挑戦してもらうことに。このエリアは小石やらタイヤカスと呼ばれるゴム片が飛んでくる危険な場所なので、服装は夏でも長袖シャツに長ズボンがお約束。ここまではほかのサーキット撮影でも同じなのですが、D1グランプリの場合はヘルメットも必須です。「SUPER GTでもピットレーンはヘルメット必須だけど、D1もヘルメットするの?」と部員Sは純情な疑問を投げかけます。
これは以前事故があり、それからはコースサイドで撮影する際、金網のない特定エリアではヘルメットの着用が義務付けられるようになったのです。
ゆみちぃ部長は、レンズ交換式のミラーレスカメラは持っているとのことですが、それは風景写真や人を撮るのがメインで、走っているクルマの撮影は初めてのこと。あわせて、一脚に白い大砲レンズをつけたカメラを持つことも初めて。最初は液晶画面を見ながら撮影しようとされているのですが「それだとカメラが安定しないから、ファインダーで見た方がいいですよ」とアドバイス。

ピンボケ写真を量産する部長。どうやら普通の写真と同じように「シャッターを半押しして1枚パチリ」を繰り返しているようです。
「このあたりからシャッターを半押ししながらクルマを追い続けてください。あとは、このタイミングからシャッターを押し続けみて」と部員Kは優しくアドバイス。こうして写真の歩留まりは改善していきます。





さらに隣にいらした業界歴40年の巨匠の写真を見てから一気に開眼。ということで、ゆみちぃ部長が撮った写真をご覧ください。飲み込みが早く、あっという間にプロの領域ではありませんか。部員K、失業です……。
タイヤスモークで前が見えないドリフトの撮影に四苦八苦
初めてD1マシンを撮ってみて「面白かった。カメラを連射することもなければ、傾けて撮ることもないので。でも、どのくらい傾ければイイのか分からなくなって、ゲシュタルト崩壊しました」とのこと。これでカメラに目覚めたらうれしいですね。
ちなみに、もっと近づけるプレスエリアもあるのですが「あそこは怖い」というわけで、残念ながらそちらは行かず。

そうなのです。練習走行はクルマが絶え間なく走ってくるので、コースは真っ白状態。写真を撮っても使えないものばかりなのです。ですので、部員Kは練習走行の時間はピットに行って取材活動をしているというわけです。

事実、このセッション中に藤野選手のマシンにトラブルが発生。部員Kは慌ててピットに走り写真を撮って状況を聞いたりしていました。これが取材というものです。
なお、パナソニックのカメラブランド「ルミックス」は不定期ですが、プレスエリアで撮影できるイベントを実施しています。興味のある方は公式サイトなどをチェックされてはいかがでしょうか。また、ほかのカメラメーカーでも、同様のイベントを実施されているようです。

TOYO TIRESのVIP観戦席に少しだけお邪魔
今回のお台場では、特別席が用意されていました。特別にTOYO TIRESの観戦席にお邪魔してみましょう。




D1お台場のチケットは、「専用指定席、ホスピタリティテント、昼食、同乗走行、特製D1オフィシャルグッズ、D1選手トレーディングカードコンプリート&ケース」の特典があるVVIPシートが10万円! VVIPシートから「ホスピタリティテント、昼食、同乗走行」をなくしたVIPシートが2万円。S席1万1000円、A席9000円の4種類。VVIPシート以外は速攻で完売したというから、この大会の人気の高さがうかがえます!
キッチンカーも充実! フランスドッグを堪能

大会は11時30分頃から単走が始まるという話。お昼が近いということで、ご飯となりました。関東圏のサーキットグルメといえばフランスドッグ。
フランスドッグは、その名のとおりフランスパンを使ったホットドッグで、ソーセージを挟むのではなく、差し込んであるのがポイント。美味しいだけでなく「手が汚れない」「箸を使わない」ことから、D1カメラマンの間ではセッションの間に食べながら写真整理をするのがトレンドだったりします。ソースの味はいくつかあり、部員Kのオススメはクリーミーオニオンソース(700円)とスイートチリ(600円)。

ついに単走がスタート! ルールはわかりやすい?

そうこうしているうちに、単走がスタート。以前、D1を見た時は富士スピードウェイで遠くからでしたが、近くで見ると印象は変わったよう。最初は判定基準がよくわからなかったようですが、「アウト側に寄せた方がいいんですよね」とわかるように。このわかりやすさがD1グランプリのよいところでしょう。

そして、観客席をみたゆみちぃ部長は「スマホの画面を見ている人が多いのですけれど、なんでですか?」と純情な疑問が。これはスマホのYouTubeチャンネルでチェックされている方々。
ちなみに部員Kもセッション中は、YouTube実況をチェックしながら撮影しています。ですから、1台のスマホはXを見て、もう1台のスマホでYouTube。ホントに大忙しです!
セッションが終わり30分ほど休憩時間があったので、ピット周りにお邪魔してみました。

まずは、ASCII.jpが応援するTeam TOYO TIRES Driftのテントピットへ。ここでTeam TOYO TIRES Drift GALSの逢坂真希さん、白石美音さんがインスタライブのために来られたのでパチリ。

そしてマシンをチェック。すると、フロントフェンダーにASCII.jpのロゴを見つけました。「おぉ! アスキー」と笑顔に。

続いてライバルチームのシバタイヤへ。ここでASCII.jpのクルマ記事に出演する、新 唯(あらた・ゆい)さんがいらしたのでご挨拶。「寒いでしょ? カイロとか持ってる?」と優しい声に、ゆみちぃ部長は感動。ということで、ほかの方々も一緒にパチリ。

すると、米倉みゆさんから「私、アフィリアのロゼさんのファンなんですよ」と、ゆみちぃ部長に衝撃告白。「ロゼさんは、時々会社に来ますよ」「えー!ホントですかー!」とガールズトークが展開されました。



歩いている途中で、D1事務局のお仕事もされているイメージガールの荏崎ろあさんを発見。荏崎さんとは、ラリー関係でご対面しているので、ここでもお友達。ちなみに荏崎さんは、ご自身のS15シルビアで来場。「このクルマ、走り屋さんです!」と驚いた部長。ちなみに、荏崎ろあさんのコダワリパーツは、オリジンラボのフロントバンパー。オリジンラボといえば、ドリフト界隈では有名なエアロ屋さん。さすがD1イメージガール!

今度は工具メーカーのTONEさんのレースクイーンを勤めるAiさんと城戸ひなのさんを発見したのでパチリ。全身タイツというコスチュームなので、温かそうと思ったら「これが通気性がよくて寒いんですよ!」とAiさん。

プレスルームに戻ると、近くで2023スノコイメージガールの立華理莉さんを発見。立華さんは看護師の卵という癒しの天使さん。その一方、自身でオイル交換をされるほどのバイク(YAMAHA YZF R25)乗りだったりもします。オイルはもちろんSUNOCOだそうで、その様子は自身のみんカラブログに掲載されています。

そして、ラリーイベントなどでお友達になった赤城ありささんを発見。「ありさちゃーん」「ゆみさーん」というわけで、パチリしたのですが、次の用事があるらしく「また来週のラリージャパンで」ということに。

次は一般のお客様なんですが一部で有名人、18歳のみせりーぬさんに会いました。みせりーぬさんは、川畑選手の大ファンで、なんとヘルメットや車のラッピングをされるグラフィックデザインの卵なんです。


どんなに汚れたヘルメットでも綺麗にラッピングできるのだそうで、使い込まれた部員Sのジェッペル(ジェットヘルメット)も綺麗になりそう。実際に作品を見せてもらうと「すごい!」と感激部長。部長が将来ヘルメットが必要になった時にはお願いしましょう。
ナイトドリフトに感動! 夜の決勝は熱く燃えた!

30分ほど会場を回ったところで、15時30分から追走がスタート。ASCII.jp自動車部的には、チャンピオン争いがかかる藤野選手を応援しないわけにはいきません。だんだん陽が暮れて、ナイトドリフトに。白煙とヘッドライト、テールランプが彩る幻想空間に、ゆみちぃ部長もウットリ。一足早いクリスマスイルミネーションを堪能されたのでした。

応援の甲斐もあってASCII.jpが応援する藤野選手が見事優勝! ですが、大会が終わったのは19時前で、表彰式を最後まで観戦。「こういう感じで表彰式をすすめるんですね」と感心されたようです。

その後、コース上には全車両が並んでファンサがスタート。「こういうの、いいですね」と部長もニッコリです。

「クルマ好きが集まるイベントという印象を強く受けました。たとえば肉フェスなどのグルメ系イベントと絡めたら、もっと多くの方がいらして、その合間に展示のクルマを見るとか、より長時間楽しめそうですね!」と、アイドル部長は最後に提案しておりました。
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寺坂ユミ(てらさかゆみ)プロフィール

1月29日愛知県名古屋市生まれ。趣味は映画鑑賞。志倉千代丸と桃井はるこがプロデュースする学院型ガールズ・ボーカルユニット「純情のアフィリア」に10期生として加入。また「カードファイト!! ヴァンガード」の大規模大会におけるアシスタント「VANGIRLS」としても活躍する。運転免許取得してから上京後は一切運転していないが、最近は自動車にも興味を抱く。こだわりが強く興味を抱くとのめりこむタイプであることから、当連載で、お気に入りの1台を探す予定。