関西最大級のカスタマイズカーの祭典「大阪オートメッセ2024」が、2月10~12日までの3日間、インテックス大阪で開催されました。1月の「東京オートサロン2024」との違いを中心に、会場の様子をお届けします。
「大阪オートメッセ、めっちゃ楽しいですよ」と誘われて……
例年20万人以上の来場者でにぎわう大阪オートメッセ。1997年の初開催から、今回で26回目の開催となります(2021年は新型コロナウイルス感染拡大により開催中止)。

何年も前から色々な方から「大阪オートメッセは行かないんですか? めっちゃ楽しいですよ」と誘われていて、とても気になっていました。そこで今回、クルマの長距離レビューもかねて大阪へと向いました。

東京駅からインテックス大阪の最寄り駅である「中ふ頭」駅までの交通費は、片道1万4210円と駅すぱあと先生。しかも、プレス受付は8時30分からなのに、頑張っても朝10時着。「前乗りしてホテルに泊まればいい」という声もありますが、全額自腹企画ゆえ、1円たりとも経費は削らねばなりません。

そこで自動車利用を考えると、東名の東京インターチェンジから、インテックスの最寄りという阪神高速4号湾岸線/南港北ICまで8060円で行けることが判明! もちろん、片道500km分のガソリン代が加わりますが、リッター20kmは出るイマドキのハイブリッドカーなら25L消費して4500円くらいでしょうから1万2560円(片道)と試算。


そこで、輸入車の中で燃費ナンバーワンというルノー「アルカナ」をお借りして、大阪へと向かったのでした。この様子は別記事「ルノー・アルカナで東京~大阪1000km無給油大作戦!」にて後日掲載予定です。


深夜の高速道路を走ること約10時間(休憩を含む)。朝6時頃にインテックス大阪に到着しました。

するとタイムズ24を発見。何やらこの日は特定日だそうで1日2000円でしたが、背に腹は代えられません。ここに駐車して会場へと向かいました。


朝が早かったため、正門前の入場ゲートに人はあまり並んでいない様子。写真を撮るにはちょうどよいので1枚。合わせてインテックス大阪の形を頭に入れておきます。中央のガラスの建物(入口)から反時計回りに建物の番号がふられ、最も遠くにある建物が6号館と理解。


敷地内は中央に広場があり、随時ステージイベントなどが行なわれていました。オートサロンの場合は、別の建物で行なわれるので、ちょっと新鮮です。


イチバン驚いたのは飲食で、ケータリングが充実しているうえに値段も安い! 筆者は取材時の昼食は、歩きながら食べられる「シリアルバー」一択なのですが、せっかくなので東京ではあまり見かけない「油かすうどん」をいただきました。600円という値段もさることながら、白だしと「油かす」が美味しくて、感動の美味しさ。温まりますし、これは大当たりでした。
自動車メーカーブースはオートサロンの縮小版
でも来場者の熱でブース内は沸騰!


まずは自動車メーカーのブースを回ることに。基本的には東京オートサロンで展示されていたものと同じですが、床面積が狭いようで、展示車が少ない印象。「あのクルマ、ないの?」とか思ったりしました。

東京との違いは、来場者の熱気。明らかに熱量が高く、ブースの滞在時間が長いだけでなく、クルマに触る方や運転席に乗って試座する方の姿が後を絶ちません。

よく見たら東京オートサロンと少し展示内容を変えているブースも。




東京オートサロンと展示内容を大きく変えてきたブースは、TOYO TIRESと日産。東京オートサロンでは、モータースポーツを中心に展開していたTOYO TIRESは、ハイエースを展示して車中泊をはじめとしたアウトドアを訴求。展示するタイヤも、そのような傾向のタイヤでした。


日産はNISMOロードカーの展示・試座のほか、いくつかの販売店と協力してキャラバンのカスタマイズ車両を訴求していました。関東よりも関西の方がアクティブな方が多いのかなと思わせます。


アクティブな方が多いのか、ジムニーの姿をあちらこちらに見かけました。東京オートサロンでは、2年前はジムニー祭でしたが、2024年はその姿を見かけることはほとんどありませんでした……。

東京オートサロン2024は、アルファードやヴェルファイアが大人気で、多くのブースでその姿を見かけました。ですが、大阪オートメッセでその姿は少ない印象。多いのはスポーツカーと輸入車。



スポーツ系車両の現行車は、フェアレディZなどの高性能高額モデルではなく、GR86/BRZが中心。



スポーツカーついでに、モータースポーツ車両の展示については「思ったよりは少ない」という印象。SUPER GTに関してはHonda、SUBARU、そしてトヨタの3社で姿を見た程度。ほかはFormula Drift Japan(FDJ)車両がいくつかある程度です。では熱が低いのかというと、NSX-GTのエンジンを動かすという屋外イベントは、大盛況すぎてクルマが見えないほど。東京のように、各ブースでもっと展示すればいいのに、と感じました。


輸入車の新車は東京オートサロンと同様、コーティング系やホイール関係のブースで見かけることが多かったですね。

マクラーレンの新車が3台並ぶブースを発見。特にデコレーションはしていなかったのでどこかの販売店かなと思ったら、日本法人と知って驚き。

輸入車の日本法人の出展は、マクラーレンのほか中国のEVメーカー「BYD」のみ。今年春発売予定というSEALを訴求していました。


輸入車で注目を集めていたのが、往年の名車たち。
大阪じゃないと見られない!?
関西パワーを感じるクルマたち


逆に、東京オートサロンであまり見かけないのが、20年くらい前の車たち。シビックのEG6やEK9、EP3といったB16A型VTECエンジンを搭載したクルマは、東京オートサロンではほぼ見かけません。シビックといえば、走り屋御用達と言われたクルマ。今も現役オーラを漂わせるこれらのクルマたちは、見ているだけで熱いものがこみ上げてきます。

湾岸ミッドナイトファンなら、大阪環状といったらランエボでしょう。ありましたよ、青のランエボが! これはインドネシアの自動車カスタム&アフターマーケットパーツ関連企業団体である「NMAA」が出展するエボIX。インドネシアのカスタムシーンは急成長しているそうで、写真のモデルは2022年のインドネシアのイベントで1位になったとか。確かにカッコよすぎます!

東京オートサロンよりもシルビア、180SXといった懐かしのクルマにも出会えたりして、ちょっぴりうれしい気持ちになったり。いつまでも元気に走ってもらいたものです。



さて、大阪のトレンドはというと、東京ではあまり見かけないVIP系の国産セダンが、一大勢力を構築。その数は本当に多く、ただただ圧倒。センチュリー、プリウス、クラウン、みんなVIP仕様です。





なんと宮型霊柩車にタケヤリマフラー、さらに電飾化というとんでもないクルマを発見。しかもナンバーが893って……。このクルマに限らず、ナンバーを隠さないクルマが多いのも関西圏の特徴のような気がしました。


すごいという点では、軽トラックをガッツリとデコレーションしたクルマを発見。これもオートサロンでは見かけないタイプのクルマです。関西のコテコテパワーにめまいがしてきたので、いったん外に出ることにしました。


関西圏ではカーオーディオの文化が残る
昨今、車載ナビは車両コントールと深く密接しているため、純正ナビが主流。またはApple CarPlayやAndroid AUTOなど、スマホと接続して画面表示させるディスプレイオーディオ機器が多く、サードパーティー製ナビを搭載するのは、相当コダワリのある人だけになりました。それゆえか、東京オートサロンでカーオーディオに関する出展は本当に少なかったように思います。







さらに驚くのは、カーオーディオの輸入商社が連携して出展されていたこと。車両も高級輸入車ばかりで、希望者は運転席に座っての試聴が可能。写真のBMW M8には、車載ユニットはそのままに、Aピラーやトランクに仏「BLAM」のユニットを搭載。AudisonのDSP内蔵パワーアンプでドライブされていました。



レクサスも、モレルのユニットに換装。ピラー部分に中域、高域のドライバーを、トランクルームにサブウーファーを搭載。ARC AUDIOのパワーアンプでドライブしていました。綺麗にインストールされているところに美しい音と同様の美学を感じます。
以上、東京オートサロンと大阪オートメッセの違いをレポートしました。どちらも個性が違うクルマが展示されているので、クルマ好きなら両方行くことをオススメします。あとは名古屋とか福岡とかでも同様のイベントあるので、機会があればいずれ……。
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お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません。展示車両に花を添えたアテンダントさんをご紹介しましょう!
















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