Hondaの夢が詰まったホンダコレクションホールへ行こう!

 モビリティリゾートもてぎ内の施設「ホンダコレクションホール」が2024年3月にリニューアルオープン! ということで、リニューアル前にお邪魔した新 唯(あらた・ゆい)さんとともに、どのように変わったのかご紹介します!


Honda Jetも加わった! Hondaの歴史を振り返るものがメインに

ホンダコレクションホールがリニューアル! 自転車から飛行機までホンダの歴史が濃縮!
ホンダ
ホンダコレクションホール
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ホンダコレクションホール入口

 ホンダコレクションホールはHondaの原点を広く伝える施設として1998年3月にオープン。昨年25周年を迎えました。


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今までと違い、年代ごとにHondaの足跡を追う展示へと変わった

 展示内容は適宜変更されていたようですが、25年が経ち、新しいプロダクトが数多く登場したこともあり、今回刷新に。あわせて従来は自動車とモーターサイクル、さらに市販車とレース参戦車両と分けての展示だったものを、年代を追う内容へと変更し、Hondaが紡いできた「夢と挑戦の物語」を体感できる施設へと生まれ変わりました。


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入口に入ると、大きな「夢」のモニュメントがお出迎え
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初めて世界の大舞台に挑戦したバイクとF1カー、そして初の市販車などを展示

 入口に入ると、大きく「夢」と書かれた本田宗一郎さん筆のモニュメントがお出迎え。その奥には、Honda創世記を代表するプロダクトが展示されています。ここまではリニューアル前と大きく変わりはないのですが……


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小型ビジネスジェット機「HondaJet EliteⅡ」の実物大インテリアモックアップモデル
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シートに座ることもできます!
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コクピットの様子

 その奥には、小型ビジネスジェット機の「HondaJet EliteⅡ」の実物大インテリアモックアップモデルが鎮座! しかも試座することができます。「めっちゃ座り心地がいいですね」と唯さん。「これいくらするんですか?」と興味を抱かれましたが、約10億円と聞いて驚きの表情。ちなみにJALはHonda Jetの一般向けチャーターの販売をしているそうです。


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エントランス1F右手のコーナー入口
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カーチス号
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創業期の名車、ドリームD型(左)と自転車用補助エンジンの試作機を搭載した自転車
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RA271をはじめとする、1960年代のプロダクトたち
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RA271のエンジン図面(縮尺)
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CVCCエンジン

 エントランス1F右手は、創業者の本田宗一郎さんの足跡を追うコーナー。ここは本田宗一郎さんの企業前から1973年の退任まで、プロダクトを通して学ぶことができます。いくつかの入れ替えはありますが、リニューアル前までと大きくは変わっていないようです。本田宗一郎さんがアート商会へ丁稚していた時のカーチス号も展示されていました。


技術力で世界に挑戦!
【2階南棟 -創業~1970年前後-】

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創業から1970年代までを振り返ります
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会場内のあちこちに本田宗一郎氏の金言が書かれたパネルがある
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本田宗一郎氏が残した名言のひとつ

 大きく変わったのは2階の展示。まずは創業から1970年代までの足跡を追いましょう。会場内のあちこちに、本田宗一郎氏の言葉が書かれたパネルがあります。これは今までのホンダコレクションホールにはなかったもの。


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Honda A型(左)と、その試作機

 本田宗一郎さんの「奥様の買い物を楽にさせたい」という想いから、旧陸軍が使っていた小型エンジンを自転車の補助動力として使ったことというのは有名な話です。これは下のフロアーにもありましたが、より際立たせる展示内容になっていました。


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ドリームC型(左)とドリームE型
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農耕器具用のエンジンなども制作した

 1948年、本田宗一郎さんは本田技研工業を設立。翌1949年に、のちに名参謀と呼ばれる藤澤武夫さんを常務として迎え入れます。そして、Honda初の4ストロークエンジン「E型」を制作。バイクメーカーとしての地位を確立するようになりました。ドリームE型は改良が進められ、2E、3E、4Eと仕様変更が進みました。また、農業用エンジンや耕運機も手掛けるようになります。


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マン島レースに参戦したマシンたち
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マン島レース出場宣言
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61年のロードレース世界選手権の第2戦ドイツGPで、高橋国光さんが日本人ライダーとして初優勝したマシンRC162。出場した10戦で全勝、初の世界制覇を達成した

 1954年、折からの不況といくつかの計算違いが重なり、Hondaは会社設立以来の最大の危機を迎えてしまいます。しかし死に物狂いで解決。そして2人は、従業員に希望を与えるとともに、自らの夢をかなえるべく、マン島TTレースに出場すると宣言。1959年に初出場。1961年に初優勝しました。


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角型のデザインから「神社仏閣デザイン」と言われたドリームC70
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「女性でも乗りやすく、扱いやすいバイクを」という思想で誕生したスーパーカブとその派生モデルたち
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ドリームCB750フォア。ナナハンという言葉はこのマシンから生まれました

 その後も様々なプロダクトを世に送り出していきました。その製品たちは独創的なものが多く、人々のココロを魅了しました。ドリームCB750フォアは、市販車初の直列4気筒、スーパーカブは誰もが扱いやすく便利な1台。アメリカ進出も果たし成功を納めます。


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レースにも積極的に参加

 その後もレースに積極的に参戦。そして来るべき高速時代に対応したクルマづくりと、安全な高速走行ができる場を作るのがメーカーの責務と考え、1962年に日本初の国際的なレーシングコース、鈴鹿サーキットを完成させました。


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初期の自動車。S500(左)とT360
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N360
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Z(手前)とバモス

 1962年、日本の経済自由化に先立って、共倒れを恐れた通産省は各業界の既存メーカーだけを残し、新規参入を禁ずる法案「特定産業進行臨時措置法案」を整備しようといました。この法案が通ると、四輪車を生産したことのないHondaは四輪車を作ることができなくなるのです。結局、この法案は廃案になるのですが、四輪への進出を考えていたHondaにとっては寝耳に水でした。


 そこでHondaは既成事実をつくるべく急遽四輪を制作。スポーツ360とT360を1962年の東京モーターショーに出品したのです。そして1963年、スポーツカーのS500と軽トラックのT360という両極端な2台の販売を開始。その後もN360、N360をベースにしたZ、TN360をベースにしたバモスなど、実用性だけじゃなく、オシャレで楽しいクルマを世に送り出していきました。


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Honda F1第1期を飾った名車たち

 翌1964年8月から世界最高峰の四輪レースカテゴリーであるF1に参戦。当初はロータス製シャーシに1500㏄ V型12気筒の自社製エンジンを搭載する予定でしたが、開幕直前に契約が破棄され、わずか半年でマシンを1から作り上げ、日本車として初のF1出走を果たしました。当初は完走すらおぼつかない状態でしたが、1500㏄エンジン規定最後の1965年メキシコGPで見事初優勝。デビュー14か月、僅か11戦目という快挙でした。


本田宗一郎の想いを受け継ぐ新たな世代が躍動した時代
【2階北棟 -1970年前後~1985年前後-】

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1970年前後から19985年前後を見てみましょう

 続いて、本田宗一郎さんと藤澤武夫さんが退任した1973年や、第2期Honda F1などが展示されているエリアを見てみましょう。


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世界初の地図型自動車用ナビゲーションシステム「Honda Electro Gyrocator」

 入ってすぐのところに展示されているのは、1981年に誕生した「Honda Electro Gyrocator」。世界初の地図型自動車用ナビゲーションシステムです。ブラウン管画面にセットした透過型の地図シートに、自社の位置を映すという仕組みとのこと。車両の位置検出は走行距離センサーとジャイロセンサーを組み合わせたものだったそうです。


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空冷エンジンを搭載したRA302(左)とホンダ1300

 本田宗一郎さんは「水冷エンジンも水を空気で冷やすのだから、初めから空気で冷やす空冷エンジンの方がいいハズ」という考えをお持ちでした。F1も乗用車も空冷エンジンにこだわり、DDAC(デュオ・ダイナ・エア・クーリングシステム=一体式二重空冷)と呼ばれる、凝りに凝ったエンジンを作り出します。


 水まわりのメインテナンスが不要でトラブルフリーという空冷の美点はそのままに、エンジンが二重壁を持つゆえ騒音は水冷並みに抑えられたのですが、複雑な構造ゆえに大きく重くなり、コストも上昇。シンプルで軽量、低コストが特徴の空冷とは正反対のエンジンになり、商業的にも失敗してしまいました。


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ライフ

 ホンダが水冷に方向転換をするきっかけが、N360の後継として1971年に誕生した軽自動車のライフでした。水冷直列2気筒の346ccエンジンは30PSを発生。この開発が次のシビックにつながっていきます。


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CIVIC

 1970年。米国で排気ガス規制法案「マスキー法」が施行され、法規制をクリアしないクルマは米国で販売できなくなりました。その内容は厳しいもので、どのメーカーもクリアしていないものでした。Hondaは低公害エンジンCVCCを開発し、世界に先駆けてクリア。技術力の高さを世界に誇示したのでした。


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80年代を代表するプレリュード、CITY
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CR-X

 Hondaの四輪は大成功をおさめ、80年代に魅力的な車種を続々と世に送り出します。それまでのクルマにはない、若い発想で誕生したCITYやプレリュードは一斉を風靡。CR-Xも大ヒットしました。


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トゥデイ

 1974年のライフ生産終了後、Hondaは11年ほど軽自動車事業を休止していました。1985年に登場したトゥデイは愛らしいデザインと、M・M思想(人のためのスペースは最大に、メカニズムのためのスペースは最小に)に基づいた優れた居住性で大ヒット作になりました。今井美樹さんが出演するCMを覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。


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NR500

 バイクに目を向けると、この時代のHondaはさらなる飛躍と挑戦の時代でした。1979年から世界選手権(以下、WGP)へのレース参戦を再開。当時の500ccクラスでは2ストロークエンジンが主流でしたが、Hondaはあえて4ストロークエンジンで勝利を目指します。


 そこで考えついたのが、楕円ピストンに8バルブという革新的な4ストローク4気筒エンジンでした。結果を残すことはできませんでしたが、この技術は後の名車を生み出します。


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NS500、NSR500

 どうしてもWGPで勝利を納めたいHondaは、1982年に2ストローク V型3気筒のNS500を投入。82年最終戦で初優勝、83年はシリーズチャンピオンに輝きます。84年からは2ストローク V型4気筒のNSR500を投入。フレディ・スペンサーが圧倒的な速さをみせつけたのでした。


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NXR750

 戦いのステージはオフロードにも。トライアルバイクのほか、パリ・ダカールラリーへも挑み4連覇を達成。多くの方にオフロードの魅力を伝えました。


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CBX

 市販車では世界初のオーバー100PS、世界初のオーバー200km/h、そして世界初の空冷6気筒スーパースポーツバイク「CBX」を販売。Xは究極という意味だったそうで、まさに究極のCBでした。


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企画展「CBヒストリーPart1」に集まったバイクたち
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CBの系譜もわかる展示となっていた
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ズラリと並ぶCBは圧巻のひとこと

 2階と3階の中央エリアでは、そんなCBの歴史がわかる企画展(ガレージコレクション)が行なわれていました。初めてCBの名がついた「ベンリイCB92スーパースポーツ」、海外での大型車市場開拓を目指し開発した「ドリームCB450」のほか、国内外のライバルも多数展示。


 ガレージコレクションは定期的に内容を変えるとのことで、7月からはレーサーレプリカ特集としてNSR250Rをフィーチャーするとのこと。コレクションホールが所蔵するNS、NSRシリーズをすべて展示するというので、大変楽しみです!


新しい価値を創造していった時代
【3階南棟-1985年前後~2000年前後-】

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1985年前後~2000年前後を見てみましょう

 フロアーを上がって3階に。今度は1985年から2000年あたりの15年間に登場したプロダクトをみていきましょう。


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レジェンド

 まずはレジェンド。Honda初の3ナンバーサイズセダンにして、これまたHonda初のV型6気筒エンジンを搭載したフラグシップとして1985年に誕生しました。本田宗一郎さんの愛車だったそうです。


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アコードエアロデッキ
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エアロデッキ部分

 リトラクタブル・ヘッドライトを採用し、スポーティーなエクステリアで人気を博した3代目アコード。その中で話題を集めたのが、ワゴンタイプのエアロデッキでした。後部をグラスルーフにするという今までにないデザインは、ワゴン車ブームの先駆けとなりました。


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左からNSR250R、VFR750R、XRV650アフリカツイン
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CBR900RR

 バイクはレーサーレプリカと呼ばれるスポーツ系が人気を集めた時代。NSR250R、VFR750R、そしてスーパースポーツのCBR900RR「ファイアーブレード」は若者たちにとって垂涎の1台でした。また、アフリカツインもこの時代に誕生。


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NR750

 1992年、WGPに挑戦したNR500で採用した楕円ピストンを、市販車に落とし込んだNRが誕生。当時の750cc市販車の最高速度を樹立するなど、高い性能を誇りました。


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NSX-R

 この頃は四輪からもスーパースポーツが登場しました。1989年、「世界最高峰の技術を投入したハイパフォーマンススポーツ」を目標理念として、世界初のオールアルミモノコックボディーを採用したNSXが誕生。92年にはストイックなNSX-Rが誕生しました。


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国内モータースポーツ参戦車両

 NSXが発売された頃、HondaはF1を席巻。国内レースでもJTCグループA、JTCC、SUPER GT(当時は全日本GT選手権)に参戦していました。


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NSX(ル・マン24時間耐久レース仕様車)

 1995年にはル・マン24時間耐久レースに参戦。高橋国光/土屋圭市/飯田 章が乗る100号車が日本車初のGT2クラス優勝を飾りました。


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ステップワゴン、CR-V、オデッセイ

 スポーツカーに目を向けがちですが、この時代は新しいスタイルのクルマ「ミニバン」が人気を集めていきます。また、SUVが登場しはじめたのもこの時代でしょうか。


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ズーマーなどのバイクも誕生した

 バイクも新スタイルのモデルが続々登場。ズーマーは人気を集めていました


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シビックTYPE R(左)、インテグラTYPE R(右)

 NSX-Rの血統は市販モデルにも。1995年にはインテグラTYPE R、97年にはシビックTYPE Rが誕生し、若者のココロをガッチリキャッチしました。


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S2000

 1998年には、創立50周年記念企画としてS2000を発表。1999年4月から販売を開始しました。オープンカーでありながらスポーツカーの運動性能を実現。2L 直4エンジンは250PSを発生しました。


夢の実現へと突き進んだ時代
【3階北棟 -2000年代~-】

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いよいよ最後、2000年代のHondaを見てみましょう

 3階の北フロアでは、ASIMOなどロボティクス技術の研究開発や、航空機の世界への新規参入など、Hondaの新たな価値創造への挑戦の物語を紹介しています。


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ASIMO

 Hondaは1986年に初の二足歩行ロボット「E0」を開発。その後、開発を重ね2000年に世界初の本格的な二足歩行ロボット、ASIMOを完成させました。発表後はHondaのマスコットとして活躍。2000年に紅白歌合戦に出演したほか、2002年2月14日には、ニューヨーク証券取引所の始業ベルを人間以外で初めて鳴らしました。ASIMOは3世代あり、第3世代では瓶を取りフタを捻って開けることができるようになりました。


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RC211V
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RC213V

 2002年、WGPはMoto GPへと進化。HondaはV型5気筒という前例のないエンジンを開発し、RC211Vに搭載。デビューイヤーに16戦14勝を飾るなど、圧倒的な強さをみせました。2012年には排気量が1000ccに拡大したことに伴い、RC213Vを投入。2015年には公道仕様であるRX203V-Sを販売。


 誰もがMoto GPマシンに乗れることもさることながら、2190万円というオートバイ史上最高額だったことも話題になりました。


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FCX(左)とインサイト

 四輪は新時代のパワーユニット開発へ。モーターと内燃機関のハイブリッド車としてインサイトを発表。また、FCスタックによる水素燃料電池車としてFCXもリース販売されました。


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B・A・R Honda 006

 HondaはF1の参戦と撤退を繰り返してきました。2000年からの第3期では、B・A・Rへのエンジン供給と車体の共同開発という体制で挑みました。2006年にはHonda単独のHonda Racing F1 Teamとして参戦。第13戦ハンガリーGPで復帰後初優勝を果たしました。


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Honda Jet

 そんなHondaの夢は大空へ。2015年から航空機の世界へ新規参入します。性能の高さ、比較的低価格なプライス、話題性などから、2017年には43機を出荷し、セスナを抜いて世界No.1の販売台数を獲得。2018年には改良機のElite、2021年にElite Sといったモデルをラインアップに追加しました。


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パーソナルモビリティ「UNI-ONE」
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実際に体験できる

 ASIMOをはじめとするロボティクス技術は、座ったまま体重移動するだけで移動できるUNI-ONEへと受け継がれています。車椅子と異なり、立った状態の目線に近く、また、両手が自由に使えるのがメリット。ホンダコレクションホールでは、誰もがこのUNI-ONEを体験できるスペースが設けられています。


スーベニアショップで懐かしいロゴを発見!

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スーベニアショップ
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オリジナルタオル
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Honda F1第2期でよく見かけたロゴ

 1階のエントランスに戻り、スーベニアショップへ。一見ブース内に変更はないように思いましたが、販売されているもののいくつかが刷新。中でも注目はHonda F1第2期のロゴが入ったシャツ。最初見た時、すごく懐かしく、思わず財布のヒモが緩みそうでした。


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休憩スペースの様子
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ガチャポンもあった
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S2000のデザイナーが作成したという世界でひとつしかない模型
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壁には懐かしい本がズラリ
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昔のカーグラフィック
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NSX発表当時の記事を読む唯さん

 休憩スペースは刷新され、明るい雰囲気に。壁には貴重な本がズラリと並びます。愛車の過去記事とか読むと、結構新鮮かもしれませんね。


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休憩スペース近くに新しく登場したワークショップスペース

 休憩スペースの近くには、ワークショップ用のスペースが新設されました。夏の子供向けイベントなどはここで行なわれる模様です。


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本田宗一郎氏の金言「夢の力を信じること。」
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Hondaの企業ロゴには「The Power of Dreams」(夢の力)の文字が入る

 昨年75周年を迎えたHonda。その歴史はエンジニアたちが夢を追い続けてきた歴史だったことを、改めて確認できるものでした。唯さんは「以前より展示車両が減りましたけれど、企業の歩みを理解するには、こちらの方がわかりやすいかもしれません」とのこと。


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エントランスの様子を上から見る

 常に私達にワクワクとドキドキを提供しつづけるHonda。次はどんなワクワクをみせてくれるのでしょう。Hondaの夢と挑戦は、これからも続きます。


RA272とRC166のエンジン音を聴け!

 今回は特別に、Honda F1第1期に初優勝をしたRA272(1965年)とWGPチャンピオンマシン RC166(1966年)のエンジン音をお届けいたします!


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RC166
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カウルの横から並列6気筒エンジンが見える
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タコメーターに歴史の重さを感じさせる

 RC166は259cc 空冷4サイクル並列6気筒エンジンを搭載したマシン。最高出力は60PSを超え、その回転数は1万8000回転というから驚きです。その空気を切り裂くようなエンジン音をお楽しみください



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RA272
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1500ccのV型12気筒エンジンを横置きで配置
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コクピットの様子
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レッドゾーンは9500回転
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シートベルトがない!

 続いてRA272。ファン感謝イベントなどでよく見かけるマシンですが、コクピットはなかなか覗く機会はないと思いますので、ちょっと写してみました。このマシンを運転した佐藤琢磨選手は「シートベルトがないのですか?」と驚かれたのだとか。ということで、大音量でホンダミュージックをご堪能ください!



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■関連サイト


モデル紹介――新 唯(あらた ゆい)

ホンダコレクションホールがリニューアル! 自転車から飛行機までホンダの歴史が濃縮!

 10月5日栃木県生まれ。ファッションモデルとしての活動のほか、マルチタレントを目指し演技を勉強中。また2022年はSUPER GTに参戦するModulo NAKAJIMA RACINGのレースクイーン「2022 Moduloスマイル」として、グリッドに華を添えた。


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