肌のうるおいやハリ、ツヤを保つためには、どのような食べ物をとり入れるとよいのでしょうか?食べ物選びを工夫して、内側から美肌の土台を作りましょう!
今回は、美肌づくりに役立つ栄養素や成分と、おすすめの食べ物を10つ紹介します。


美肌づくりに役立つ栄養素や成分とは?

美肌づくりに役立つ栄養素や成分として、下記が知られています。


ビタミンA・C・E

ビタミンA・C・Eは抗酸化作用により、美肌づくりをサポートしてくれます。抗酸化作用とは、肌のしわやたるみなど、老化の原因となる活性酸素の働きを抑えてくれる作用のことです。

カラダの内側から、美肌を作ってくれます。


ポリフェノール・カロテノイド

ポリフェノール、カロテノイドはビタミンA・C・Eと同じく、抗酸化作用があります。ポリフェノールは野菜や果物に含まれる苦味や色素の成分で、カロテノイドは野菜、果物、魚介類などに含まれる色素成分です。


食物繊維・乳酸菌

食物繊維や乳酸菌は、腸内環境を整えるのに役立ちます。腸内環境と肌のコンディションは関連していることが知られているため、美肌を作るためには、腸内環境をしっかりと整えておきたいものです。


たんぱく質

たんぱく質は健やかな肌や髪の毛を作るために欠かせません。たんぱく質不足の状態が続くと、肌のハリを保つのに必要なコラーゲンや、髪の毛の材料であるケラチンが不足してしまいます。


美肌づくりにおすすめの食べ物10選

では、紹介した栄養素や成分をたっぷり摂るには、どのような食べ物がよいのでしょうか?美肌づくりにおすすめの食べ物10選を紹介します。


1.パプリカ

パプリカは食べ物の中でもビタミンC含有量が優れています。パプリカ1/2個で1日に必要なビタミンCを摂れてしまうほどの含有量です。ほかにも、美肌によいビタミンA・Eも含みます。

生で食べられるサラダやマリネにすると、水溶性の栄養素をムダなく摂れます。


2.ブロッコリー

ブロッコリーは野菜の中でも、ビタミンC、たんぱく質、食物繊維、β-カロテンなど、美肌に大切な栄養素が豊富です。またむくみ予防に役立つカリウムも豊富なので、毎日でもとり入れたいもの。

茹でるより蒸したほうが栄養素の損失が少ないため、栄養素をムダにしたくない場合は、蒸して調理してみましょう。


3.トマト

トマトはカロテノイドであるリコピンを含みます。リコピンの抗酸化作用は高いといわれており、美容への効果が期待されています。

トマトジュースにもリコピンが含まれるため、手軽にとり入れたい場合は活用するのもよいでしょう。


4.かぼちゃ

かぼちゃはビタミンA・C・Eと食物繊維を含むため、美容によい栄養素をまんべんなく摂りたいときにぴったりです。生のかぼちゃはもちろん、冷凍かぼちゃを使うと、手軽にとり入れられるでしょう。


5.ごぼう

ごぼうは野菜の中でも、クロロゲン酸というポリフェノールが多いことがわかっています。また食物繊維も豊富であり、腸活にもぴったりの野菜です。

炒め物や煮物、スープなどに活用して、たっぷり食べるようにしましょう。


6.キウイフルーツ

キウイフルーツは果物の中でもビタミンCの量が豊富です。またポリフェノールも含むため、抗酸化作用が期待できます。

100gあたりのビタミンCの含有量は、グリーンは71mg、ゴールドは140mgであり、2倍以上の差があります。よりたっぷりビタミンCを補給したい場合は、ゴールドを選んでみましょう。


7.ヨーグルト

ヨーグルトは乳酸菌を含むため、腸内環境を整えてくれます。乳酸菌は腸内で善玉菌として働き、悪玉菌の働きを抑えて、善玉菌が働きやすい環境を作ります。

またたんぱく質も含むため、まさに美肌づくりにぴったりの食べ物です。


8.納豆

納豆に含まれる納豆菌や食物繊維は、腸内環境を整えるのをサポートしてくれます。また抗酸化作用のあるイソフラボンを含んでいます。

腸内環境をより整えたいときには、乳酸菌を含むキムチや、食物繊維の豊富なオクラと組み合わせるとよいでしょう。


9.オートミール

オートミールは白米や玄米などの主食に比べると食物繊維が豊富です。便通を助けて、腸内環境を整えてくれます。

ほかの主食よりカロリーが低く糖質も少ないため、ダイエット中でもとりやすい食べ物です。


10.アーモンド

アーモンドは食べ物の中でも、ビタミンEの含有量がずば抜けて優れています。20粒ほどとり入れると、成人女性(18~64歳)の1日に必要な量をほぼ充足できます。ビタミンEの抗酸化作用は高いといわれているため、積極的にとり入れましょう。

ただし、アーモンドはカロリーの摂りすぎにつながりやすいため、1日20~30粒程度を目安にしてみるとよいでしょう。

美肌づくりには、毎日コツコツと取り組みを続けることが大切です。どれも毎日の食事にとり入れやすいものばかりなので、ぜひ実践してみて、美しい肌を目指しましょう!

【参考・参照】
文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)

【執筆者】広田 千尋/管理栄養士
病院、保健センター、保育園で幅広い年代の栄養サポートに携わる。
現在はフリーランス管理栄養士として、ライターやレシピ制作を中心に活動中。あすけんではコラム執筆などを担当している。HP:https://hirotachihiro.com/
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