医療法人医誠会(本社:大阪市北区、代表者:谷 幸治)医誠会国際総合病院は2025年9月26日、電子カルテシステムと連携する生成AIサービスを導入しました。本サービスにより退院サマリや看護サマリ、診療情報提供書の下書き作成などが可能となり医療従事者の業務効率化と記録作業の負担軽減を目指します。
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先進的導入による医療現場の変革
医誠会国際総合病院は、生成AIを活用した医療文書作成支援を電子カルテに直結させる仕組みを導入しました。対象となるのは、退院サマリ、看護サマリ、診療情報提供書などの作成業務です。これらは従来、医師や看護師にとって時間的・心理的負担の大きい業務でした。
生成AIサービスでは、カルテ記事(診療録・看護記録・リハビリ記録など)や所見歴(放射線、内視鏡、超音波、生理機能検査など)をもとに、1患者あたり30秒から3分程度で下書きを生成します。これにより、患者退院のタイミングで自動的に案文が提示され、医師は内容を確認しながら修正・確定できる環境が整いました。
さらに、院内端末から利用可能な生成AIツールにより、自由なプロンプトを用いた文章作成、音声による議事録生成、電子カルテへの貼り付けも可能になりました。これらは業務軽減、高効率化、そしてヒューマンエラーの削減につながると期待されています。
数値で示す効果と外部実績
他院での実装実績に基づく調査では、以下のような効果が報告されています。
・サマリ作成時間:約50%軽減
・心理的負担:約70%低下
・退院と同時にサマリ案が生成される即時性
これにより、従来は数日から数週間を要することもあった退院サマリの記載が迅速に完了できる環境が実現します。現場の医療従事者にとって、時間の有効活用と業務ストレスの軽減は大きな価値を持つものです。
医誠会国際総合病院では、今回の導入により同様の効果が期待されており、導入後の実測データについては今後改めて公表予定です。
導入の背景と今後の展望
医誠会国際総合病院では業務負担軽減とともに、患者さん中心の医療の実現を重要な柱としています。
今回の生成AI導入は先進的な環境づくりの一環であり、将来的には診療録全般や学術的文書作成支援など、さらなる活用範囲の拡大が見込まれます。
情報システム部門責任者は次のように述べています。
「今回の生成AI導入は医師や看護師の記録作業を大幅に効率化し、より多くの時間を患者さんに向けられる環境づくりにつながると考えます。医療現場の声を運用に反映し、更に安心して利用できる仕組みを構築します。」
医療法人医誠会
医療法人医誠会は1979年に大阪市で創立され、ホロニクスグループとして大阪を中心に全国で病院、クリニック、介護老人保健施設などを運営しています。医誠会国際総合病院は46診療科、総職員数1,971名の体制※で、低侵襲治療、先進・先制医療、医療DX、生成AI、本格的タスクシフト・タスクシェア、中央管制システム導入に取り組み、先進的かつ国際標準の総合病院を目指しています。地域医療に貢献するとともに、2024年12月にはJCI認証を取得、国際医療ツーリズムにも挑戦します。また、救急医療では、24時間365日の体制で3次救急を目指して救急医療を提供、必要に応じて各診療科が支援する救急医療体制をとっています。救急車6台(ドクターカー4台・救急車2台)、医師9名、看護師30名、救急救命士25名で、「断らない救急」「待たせない救急」をスローガンに、様々な救急患者さんを受入れ、重症度によって医師・看護師が同乗しお伺いする救急救命士3名体制の医誠会「病院救急」搬送システムで広域医療に取り組んでいます。※ 2025年4月現在