月次シェアで見ると、ソニーのスマホは16年までアップルに次ぐ2位の位置を安定的に占め人気を集めていた。しかし、17年8月以降、シェアをシャープに逆転され3位に後退。さらに、17年10月以降、ファーウェイにもシェアを奪われ、ほとんどの月で4位のポジションに甘んじていた。ところが、この5月、ファーウェイ本社と関連会社69社が米企業からの禁輸措置に遭い、キャリア各社が新製品P30シリーズの発売を見送るなどの影響が出て、ファーウェイはシェアが一気に低下。ソニーは漁夫の利を得る形で久々に3位に返り咲いた。
また、この間、着実にシェアを伸ばしていたのがサムスン。旧モデルのGalaxy S9のシェアが上昇、6月に新モデルのGalaxy S10シリーズを発売してシェアを引き継いだ形だ。
これを追いかけるようにソニーがXperia 1を発売、競合からシェアを奪いながらスタートダッシュを決めた。21:9の細長い4K有機ELディスプレイを備え、シリーズ初のトリプルレンズカメラを搭載、カメラで定評のある瞳オートフォーカスも取り入れたハイスペックスマホで、価格は10万円超となる。
ただ、今後も人気が続くかどうかは未知数だ。ライバルのファーウェイが大苦戦する状況にありながら、安定的にシェア2位の座を維持できずに一時的な漁夫の利で終わるようでは、3年連続で赤字続きのスマホの先行きは暗い。ソニーにとっては、ここしばらくの実績がスマホ事業の今後に大きく影響するだろう。(BCN・道越一郎)
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