「BCNランキング」の集計対象となっている主要33カテゴリーについて、今年と去年の9月第1週(2019年9月2~8日/18年9月3~9日)の販売台数を比較すると、レコーダーのほか、液晶テレビ、有機ELテレビ、ノートPC、デスクトップPC、SSDなど、20カテゴリーは前年同週比150%超を記録。昨年9月の時点で、現在のような“キャッシュレス決済で20%還元”といったキャンペーンが行われておらず、基準となる水準が低かったとはいえ、2ケタの伸びは、まさに「駆け込み」の表れといえるだろう。
ただ、前回(2014年)の増税は4月で、駆け込みが発生した3月は、多くの家電量販店の決算月だった。もともとデジタル家電の商戦期は、冬のボーナス支給後の12月と1月。こうした季節要因が影響し、販売台数自体は、SSD、液晶ディスプレイ、ヘッドセットなどの一部を除き、前回の増税時よりも少ない。
今年8月半ばから前週同週比がプラスに転じたレコーダーは、HDD容量・チューナー数によって価格帯が変わり、2TBのトリプルチューナーモデルは7万~8万円台、1TBのダブルチューナーモデルは4万~5万円台。この価格帯なら、消費税率が8%から10%にアップしても最大1600円程度しか支払額は増えないが、どうせ買い替えるなら「今」と考える向きが多いようだ。ピークは、9月最終週になる見通し。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などのPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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