会見には、8月31日付で社長を退任し、9月から米マイクロソフトでワンコマーシャル パートナーグループ バイスプレジデント グローバル システム インテグレーター ビジネス担当で日本マイクロソフトの特別顧問に就任した平野拓也氏と、吉田社長のレポートラインであるラルフ ハウプター アジア プレジデントも同席した。
9月のまる1カ月間、社長が不在だった異例の状況について吉田社長は「一昨日までHPEの社長をしていたので、その前に発表するのはいかがなものかと思い、私からもお願いしてギリギリの発表になってしまい申し訳ない」と謝った。ときおり「マイクロソフトさん」と言ってしまうなど、パートナー企業の現役社長からの日が浅すぎて、まだ完全には抜け切れていない様子だった。
「戦略に変更はない」と吉田社長が語るように、平野氏が8月20日に発表した「2020年の新年度経営方針」に変更はない。DXの注力分野を、「自動車」「製造&資源」「金融」「メディア&通信」「流通&消費財」「運輸&サービス」「ゲーミング」に絞り、クラウドやAI人材育成に注力していく。
平野氏は吉田社長を選任した理由について、「マイクロソフトにパッションを持っている人に就いていただきたいと強く思っていた。吉田さんとはパートナーの立場で以前から付き合いがあり、インターナショナルな部分と日本のビジネスに精通している」とし、DXを推進していく上でエンタープライズ領域に精通している点を挙げた。
どのように独自カラーを出していくのかという質問に、吉田社長は「いかに社員のやる気や底力を上げていくか。プライオリティーを順序づけて最大の効果が発揮できるように、これまで自分がやってきたスタイルを出しながらマイクロソフトを次のレベルに引き上げていきたい」と語った。
ラルフ アジア プレジデントも「日本の市場や業界、ソフトウェアを深く理解している。的確な判断を通じて、お客様の成功につなげることを期待している」と語った。また、経営方針で掲げているAI人材の育成では「お客様のテクノロジーのスキル不足を解消するために、10万人以上のトレーニングを行っていく。既に数千人が受講している」と、人材育成プログラムが順調に進捗している様子をアピールした。
パブリッククラウドのプラットフォーム「Azure」の戦略について、吉田社長は「DXを進める上で絶好の手段。これまで何十年も守りのITと攻めのITが語られてきたが、これを逆転させて企業力を高める大きな手段だ。日本のクラウドベンダーのNo.1を目指すのは当たり前として、さらにDXを加速させて企業にその成果を収めていきたい」と語った。
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