東邦大学医学部解剖学講座の吉田さちね助教、船戸弘正教授らの研究グループは4月2日、0歳児を親がハグすると親子ともにリラックスすることが実験的に初めて明らかになったと発表した。雑誌iScienceに論文を掲載している。


 生後4カ月以上の乳児を親がハグすると、初対面の女性がハグしたときに比べて心拍間隔の増加率が高くなった。親も、自分の子をハグすると心拍間隔の増加率が高まった。研究グループは、この結果を親子ともに副交感神経が活性化しリラックスする状態になったと評価した。
 実験は、3通りの抱き方で実施。「かわいいと思ってぎゅっとハグする」場合と、「軽く縦抱きする」「そのまま走れるくらい強く抱きしめる」場合を比較。母親が乳児を20秒ずつ立って静止した状態で抱き、乳児の心拍間隔の増加率を計測した。
 その結果、「かわいいと思ってぎゅっとハグする」ときは、他の二つの抱き方よりも心拍間隔の増加率が高くなり、副交感神経が活性化しリラックス状態になることが分かった。親も、同様に心拍間隔の増加率が高くなった。
 まだ話すことが出来ない乳児の気持ちを理解することは難しく、子育ての大部分は経験に基づいて行われている。研究チームでは、今回の研究で、触れ合いによって親子が安らぎを感じる基礎的なメカニズムの解明に近いづいたとし、科学的根拠のある子育て方法の構築や新しい指針策定に貢献することが期待できるとしている。
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