新型コロナウイルス感染症は、1月28日に日本国内で指定感染症と定められ、3月11日にWHOがパンデミック(世界的大流行)と認定した。
現在、行われているPCR法は、検体の前処理、RNA抽出、RNAをDNAに転換する逆転写反応、ターゲットとなるDNAの増幅をリアルタイムでモニタリングするリアルタイムPCRの各段階を経て検査を行う必要があり、結果判定まで長時間を要している。
そこで、富士フイルム和光純薬はこれまで培った検出ノウハウ・技術を活用し、逆転写反応とリアルタイムPCRに着目して各段階で効率化を図り、合計約90分間反応時間を短縮できるPCR法向けの検査キットの開発に成功した。反応試薬に加えて、感染研が公示しているプライマーとプローブをセットにしたキットを製造し、検査に必要な試薬類を一つのキットにまとめた検出キットとして供給する。
また、同製品と他社開発の新たなRNA抽出キットを組み合わせることで、PCR検査法を用いた新型コロナウイルス感染症の検出に、4~6時間かかっていた検査時間を約2時間短縮することが可能となる。
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