家電量販本部の担当者に話を聞くと「4月7日に安倍首相が緊急事態宣言の会見を開いた後からノートPCだけでなく、液晶ディスプレイやキーボード、マウス、ウェブカメラなどが平日もよく売れている」と、テレワーク関連の需要が急増しているという。「休校で家にいるお子さん向けのタブレット端末のニーズも強い」と、iPadだけでなくGoogleのChromebookも好調だという。
BCNランキングでは、3月第4週に東京の小池百合子都知事が「感染爆発 重大局面」のプレートを掲げた外出自粛要請の会見後から、デスクトップとノートを合算したPCの販売台数が85.7%から息を吹き返し、4月第1週は109.0%と23.3ポイントもアップしたのだ。
さらに4月7日の安倍首相の緊急事態宣言と、それを受ける形で4月10日に小池都知事が具体的な休業要請の施設を発表したことで、「いよいよテレワークが本格化する」と考えた消費者が購入に動き、4月第2週は145.1%まで一段と需要が増した。
2月は中国の工場が停止したことで、一時的に供給面が問題視されていたPC市場だが、それは解消されたのだろうか。「相変わらず中国からの供給の問題は解消されていないが、事前商談で台数を確保していたオリジナルモデルなどの販売で何とか対応している」と語る。また、インテルのCPU問題については「引き続き品薄状態が続いているが、AMDのRyzen搭載モデルが好調に売れている」とし、それほど大きな問題にはなっていないという。
BCNランキングの別のデータから見てみよう。デジタル家電市場全体の販売金額で、4月第2週(4月6~12日)の日次データを確認すると、4月7日の緊急事態宣言の発令でリアル店舗(118.5%)とネット(127.2%)の売り上げが急増し、東京都が休業要請施設を発表した翌日の4月11日はリアル店舗(105.5%)は減っているものの、ネット(153.6%)の売り上げが高水準に増えていることが分かる。
次週の4月第3週(4月13~19日)はどうなるのか。BCN総研の木下智裕部長は、「緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大したこともあり、新たに地方でテレワークを始めようとする企業が増えると思われ、PC販売も伸びが継続しそう。前年比140~150%程度になるだろう」と予想する。
4月16日、政府はゴールデンウィーク中の地方への帰省や旅行などの移動を抑制することで感染拡大を阻止する狙いで、緊急事態宣言をそれまでの7都府県から一気に全国に拡大することを表明した。感染者数の少なかった地方に住む人にとって、不要不急の外出や営業自粛要請は、まさに寝耳に水だったかもしれないが、全国規模でテレワークが広がるきっかけになるかもしれない。(BCN・細田 立圭志)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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