モバイル市場データプラットフォームを提供するアップアニーの調査によると、アプリ全体のダウンロード数が増加傾向にあるという。さまざまなジャンルの中でも、エンターテインメントアプリが伸びており、さらにその中でも“巣ごもり需要”によって日本のストリーミング市場が盛り上がっているという。


 1~4月の日本におけるアプリ全体のダウンロード数の推移を見ると、1~2月にかけてほぼ横ばいなのに対し、2~3月にかけて約20%増加している。4月19日までの集計データでも増加傾向にあり、3月のダウンロード数を上回る見込みだという。
 エンターテインメントアプリのダウンロード数は、全体の推移と比例して増加している。3月の前年同期比では、約28%増の5640万ダウンロードを記録。新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、外出自粛の要請が出ていることなどから、自宅で楽しめる手軽なエンターテインメントとして、動画ストリーミング市場も伸びているという。
 また、エンターテインメントアプリの平均課金額は、1月平均と3月平均の比較では、世界全体において2%増加、日本で15%増加している。ロックダウンが実施されている米国においては10%増、日本と同じように緊急事態宣言の出ているシンガポールでも10%増加している。
 また、同ジャンルはダウンロード数だけでなく、ユーザーが実際に利用する時間も増加傾向にある。4月の平均は、1月から15%増加した約2600万時間にのぼる。
 人気な動画ストリーミングアプリは、1位が「Paravi」。無観客試合での実施となったプロ野球の公式戦を無料配信したことや、ドラマや映画などのコンテンツを楽しむユーザーが増加したことなどが背景にあるという。2位は、「amazon Prime Video」だった。
3位についた「NHKプラス」は、新型コロナウイルス関連のニュースや情報を集める際に使用するユーザーが増えたとみられる。
 2020年の動画ストリーミングサービス市場は、下半期に日本上陸予定の「Disney+」によってさらに競争が激化するとみられている。すでに配信されている各国でも盛り上がりをみせており、日本の市場にも影響が出る見込みだ。
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