楽天と東急は、オンラインとオフラインのデータを活用してデータマーケティングソリューションを提供する楽天東急プランニングを共同で9月1日に設立し、営業を開始した。

 同社の代表取締役社長に楽天の常務執行役員である笠原和彦氏が、代表取締役副社長に東急の経営企画室マーケティング・IT推進グループ統括部長である日野健氏が就任し、同社の設立による包括的業務提携を通じて、新事業開発に取り組んでいく。

 楽天東急プランニングでは、楽天と東急が双方で蓄積するデータを活用して、両社のマーケティングソリューションの強化や東急グループの店舗マーチャンダイジングへの活用、広告主企業に提供する広告パフォーマンスの最大化、両社のアセットを組み合わせたOMO(Online Merges with Offline)による新たな購買行動や購買体験の創出を図る。
 加えて、可視化した顧客のニーズに合わせた商品の仕入れや、顧客に適した広告による商品情報の発信、利便性の高い購買体験の提供を通じた顧客の生活価値向上を目指す。
 具体的には、10月から東急ストアなど東急グループの店舗で、社の消費行動分析データの活用による最適な販促情報の提供、品ぞろえの充実、価格設定の見直しといった店舗運営力向上の取り組みおよび効果検証を行う。また、11月から両社のデータを活用したウェブ広告の実験販売や、二子玉川エリアにおける楽天のデジタルソリューションと東急の運用ノウハウを連携させた新たなデジタルサイネージの実験販売を予定している。
 なお、両社の事業基盤における連携強化と日本のキャッシュレス化をさらに後押しするため、9月から東急グループの実店舗決済システムへの、楽天グループの共通ポイントサービス「楽天ポイントカード」およびスマートフォンアプリ決済サービス「楽天ペイ(アプリ決済)」導入を加速する。
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