KDDIのスマートフォン(スマホ)決済サービス「au PAY」は、auじぶん銀行・ローソン銀行からチャージ可能だが、他の銀行口座は連携不可。「楽天ペイ(アプリ)決済」も口座からのチャージは楽天銀行のみと、制限をかけている。
ソフトバンクなどの3社が立ち上げたスマホ決済サービス「PayPay」は、楽天銀行など一部を除き、多くの銀行口座からPayPay残高にチャージ可能だが、出金手数料無料は、Zフィナンシャルと三井住友銀行が出資するインターネット銀行のジャパンネット銀行のみ。金融サービスのブランド統一のため、ジャパンネット銀行は今秋、PayPay銀行に商号変更予定で、KDDI(au)や楽天同様、スマホ決済と金融の連携を強化する。
一方、ドコモはグループ傘下の銀行がなく、スマホ決済サービス「d払い」にウォレット機能(チャージ・送金・出金)を追加するにあたり、もともと提供していたオンライン電子マネーのドコモ口座の機能を連携させ、ドコモ回線契約者限定の制限を撤廃した。
ドコモ口座は、インターネットやアプリ上で送金や買い物ができるバーチャルな財布。以前はチャージ可能な金融機関は少なかったが、最近は地方銀行を含めて対応金融機関を拡大していた。今回の不正預金引き出しは、dアカウントがあれば、本人確認なしで誰でも口座を開設できる「オープン化」が仇となったといえる。
●万が一の不正利用時に被害を最小限にとどめるために
スマホ決済サービスと銀行口座を連携すると便利な反面、不正利用されるリスクが高まる。審査のあるクレジットカードからのチャージを基本とし、囲い込みを兼ね、チャージ可能な銀行を限定しているau PAY、楽天ペイは、セキュリティの観点から正しいといえる。
万が一、不正利用や不正引き出しの被害に遭った際、被害金額を最小限に抑えるための対策は、スマホ決済サービスと連携した口座とは別に、給与振込口座・貯蓄用口座を保有すること。普通預金口座の余剰分をそのまま口座に残さず、小まめに定期預金に預けるのも手だ。
オンラインバンキングの使い勝手や口座振替サービスのオンライン申込時の入力項目・認証手順は、金融機関によってだいぶ異なる。複数の口座の使い分けは面倒、メインバンク一つにまとめたいと考えるなら、スマホアプリやカード型のワンタイムパスワード発生機などを利用した2段階認証、IP制限などを導入している「セキュリティに強い銀行」を選ぼう。(BCN・嵯峨野 芙美)
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