WRO(World Robot Olympiad)Japan実行委員会は12月12日・13日の2日間、「WRO Japan 2020 決勝大会 on the WEB」をオンラインで開催した。新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴って、11月にカナダ・モントリオールで開催予定だった「WRO 2020国際大会」が中止。
予選として8月に行う予定だった「WRO Japan 2020決勝大会」も中止されたため、国内大会に代わるものとしてオンライン大会を開催した。

 小学生から高校生からなるチームで、教育版レゴ マインドストームEV3ベースにロボットを製作。自律型に動作するプログラムも開発し、両方の技術を競う。開会にあたって、WRO JAPANの山口俊治理事長は「コロナ禍での初のオンライン開催。新しい問題に遭遇するとは思うが、創意工夫と現場での対処能力を最大限に発揮して新しい世界が開けることを願う」と挨拶した。
 例年のように一つの会場に集まって実施する代りに、選抜された全てのチームとオンラインでつなぎ、それぞれのチームロボットの動作をリアルタイム映像で共有する形式で競った。
例年は、広い体育館で各カテゴリーの競技を並行して行うことで地区予選を勝ち抜いた約200チームが参加していた。オンライン開催の今回は、1チームずつの競技にせざるを得ず、決勝大会の参加チームを43に絞り込んだ。映像のやり取りにタイムラグがあったり回線が不安定になったりする場面もあったが、各競技をやり遂げ、初のオンライン開催を成功させた。
 競技部門のレギュラーカテゴリーでは、30チームが決勝大会に進出。優勝したのは、エレメンタリー部門が「AMICUS RS 沖縄アミークスインターナショナル小学校」チーム、ジュニア部門が「奈良教育大学付属中学 Polaris c 奈良教育大学付属中学校」チーム、シニア部門が「YTHS Orange Rescuers 愛媛県立八幡浜工業高等学校」チームだった。オープンカテゴリーでは、13チームが決勝大会に進出。
残念ながら最優秀賞の該当はなかったが、優秀賞に6チームが輝いた。(BCN・道越一郎)
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