日本政府観光局(JNTO)が12月16日に発表した11月の訪日外客数(推計値)は、5万6700人(前年同月比97.7%減)だった。10月の2万7400人から106.9%増と、2倍の伸長となった。


 14カ月連続で前年を下回ったものの実数では前月から増加。7月は3782人(前月比47.4%増)、8月は8658人(同128.9%増)、9月は1万3684人(同58.0%増)、10月は2万7400人(同100.2%増)と、7月からは毎月1.5~2倍のペースで増加している。
 JNTOではビジットジャパン重点22市場の多くで、訪日外客数が対前年同月比で99%を超える減少となる一方、一部の国と日本の間で「ビジネストラック」や「レジデンストラック」の運用を開始。さらに、10月1日以降は、一定条件下のビジネスなどに限って許可数は限定的ながら、全ての国や地域からの新規入国が可能になったこと、11月1日以降、日本政府が中国やベトナム、韓国など11の国や地域に対する感染症危険情報をレベル2に引き下げたことなどの緩和措置をとったこともあり、実数は徐々に増加しているとする。
 また、新型コロナの拡大で依然として世界的に旅行需要が停滞しているが、他方、日本で入国規制の緩和が進んでいることも踏まえて、感染症の推移とともに今後の市場動向を注視していく必要があるとしている。
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