全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、2021年5月の完全ワイヤレスイヤホンの販売台数前年同月比は105.9%。長らく続いていた2ケタ成長からやや勢いは鈍化しているものの、しっかり前年比を上回っている。


 メーカー別の販売台数前年比では市場をけん引するアップルが77.7%、ソニーが88.4%と前年割れ。一方で後続はJVCケンウッドが111.5%、オーディオテクニカが186.2%で好調だ。また、5番手に急浮上してきたAnkerは280.2%と特に成長が目立つ。
 5月の販売台数シェアでは、右肩下がりだったアップルが挽回。4割に迫る水準まで戻した。2番手以降はますます混戦となっており、不動の2位だったソニーをJVCケンウッドが逆転。オーディオテクニカとAnkerもじわじわと差を詰めている。
 シリーズ別のランキングでは、不動の首位である「AirPods Pro」が前月の20.3%からさらに5.3ポイントもシェアを伸ばした。ソニーの「WF-1000XM3」が3位から陥落しているが、これは6月25日の「WF-1000XM4」発売を控えての動きとみられる。注目株Ankerの売れ筋は「ANKER Soundcore Liberty Air 2 Pro」。高機能を同社らしいコスパ価格で提供しており、幅広いユーザーから支持を集めている。(BCN・大蔵 大輔)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

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