一昔前は複数のスピーカーで構成していたサラウンドシステム。現在では、サウンドバーにとって代わり、販売台数の99.3%を占める。先鞭をつけたのがヤマハ。2005年に発売した「YSP-1」が最初だ。設定を容易にした後継機の「YSP-100」でサウンドバーの認知度は一気に向上した。リアスピーカーなどを使わずに、広がりのあるサラウンド音響が楽しめると注目を集めた。以降、サウンドバーはテレビの外付けスピーカーの代名詞とも言えるようになり、その地位を確固たるものにした。
メーカー別で販売台数シェアが最も高いのがソニー。
ソニーを追いかけているのが、サウンドバーの元祖ともいえるヤマハだ。昨年6月時点では3割前後のシェアを維持していたが、ソニーに押され、6月現在では15.6%とふるわない。ヤマハの「YAS-109」が最も売れている製品だが、これも生産終了品。エントリーモデルで2万円前後。激しい値下げ攻勢をかけたソニー製品に売り上げを取られた格好だ。そのほか、ディーアンドエムホールディングスの「DHT-S216」、BOSEの「BOSE TV SPEAKER」、ハーマンインターナショナルの「JBLBAR 20AIOBLKJN」などが売れ筋だ。
テレビが薄型化することで、スピーカーがいい音を再生するのに欠かせない一定の空間を、テレビ本体内に確保するのが難しくなった。このためテレビの音は、ブラウン管時代に比べ悪くなったと言われることもある。音響面での薄型テレビの弱点をカバーするため、サウンドバーは絶好の製品だ。多くのサウンドバーはBluetoothスピーカーとして使える。スマートフォンや携帯オーディオを接続して音楽再生用のスピーカーとして使うスタイルも一般的になってきた。テレビの音声を再生するだけでなく、家庭のメインスピーカーとして、サウンドバーの用途はますます広がっていきそうだ。(BCN・道越一郎)
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