TWSといえば、今とてもホットな市場だ。量販店に足を運べば、いくつものショーケースに、あふれんばかりの製品がこれでもと並び、何を選んでいいか途方に暮れる。BCNランキングで集計すると、3年前の2018年8月、参入メーカーは45社、ラインアップはわずか69製品に過ぎなかった。この8月では132社462製品まで急拡大。まさに百花繚乱の状態だ。最も売れているのは言わずと知れたアップルのAirPodsシリーズ。最近でこそ競合の増加でシェアは2割を切っているものの、依然としてトップを爆走している。
購入したのはアンカーのSoundcore Life P3。
マスクをしてイヤホンを付けると、いざマスクを外すときに線が絡まる。
そして、何より素晴らしいのは充電方式だ。おそらくほとんどすべてのTWSが採用している、ケースにもバッテリーを仕込むスタイル。
TWSだけの話ではないが、ノイズキャンセル機能にも発見があった。一般に、飛行機や電車などの乗り物に乗っている際や騒がしい場所でも静かに音楽を楽しむことができる機能だと理解されている。それはその通りなのだが、もう一つ大きな利点があった。歩行時の静かさだ。ノイズキャンセル機能がない普通のカナル式イヤホンを付けて歩くと、どうしても自分の足音が体内を伝って聴こえてしまう。
もちろんデメリットがないわけではない。まず耳から落としてなくしやすいこと。JRの駅に注意喚起のポスターが貼ってあった。線路内に落っことす事案が増えているらしい。自分で拾おうとして線路に人が降りるのを防ぐためだ。無線接続のため端末との相性もあり、場合によっては音が切れたりすることもある。音質については以前に比べだいぶ良くなったようだが、さすがに有線イヤホンに比べればやや劣るのはやむを得ない。とはいえ、耳に着けられる数グラムの極小ディバイスに、バッテリーとマイクとスピーカーと送受信機とアンテナと制御基板を仕込み、左右で同期させ無線で音楽が楽しめて、さらに雑音まで消してくれるとは……驚愕以外の何物でもない。技術の進歩を実感するためにTWSを購入しても損はないだろう。
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