阪神電気鉄道は12月17日の始発から、全線のダイヤ改正を実施する。同改正では、快速急行の所要時分の短縮、混雑緩和および停車駅変更などの変更による利便性の向上を図るとともに、新型コロナ禍での利用状況の変化を踏まえて、運転本数の見直しや最終列車の繰上げなどを行う。


●6両編成を8両編成にして混雑緩和も実施
 具体的な改正内容としては、平日夕ラッシュ時間帯以降において近鉄線と直通運転している快速急行を8両編成で運行することで、現在6両編成で運行している尼崎~神戸三宮間の混雑緩和を目指す。
 あわせて快速急行の8両編成での運行により、現在尼崎で行っている連結解放作業のための停車時間を解消し、所要時分を平均3~4分短縮するとともに、快速急行の停車駅を見直すことで、武庫川・今津へも快速急行に乗車したまま乗り換えなしで行けるようになる。
 さらに、快速急行の停車駅・停車パターンを見直し、武庫川・今津を「平日日中時間帯以降および土休日全時間帯で『停車』」に、芦屋は「平日朝ラッシュ時間帯以外は土休日を含めて『通過』」とする(平日朝ラッシュ時間帯はこれまでどおり芦屋に停車する)。
 平日の大阪梅田発7時台の甲子園行き「急行」2列車は「区間急行」に変更され、これまでの急行停車駅に加えて福島、千船、鳴尾・武庫川女子大前の各駅からも下り方面の利用が可能になる。
●平日日中の快速急行は1時間あたり3本から2本に
 平日日中時間帯のうち9時30分頃~16時頃の快速急行は、1時間あたり3本(おおむね20分間隔)から2本(おおむね30分間隔)に運転本数を見直す。なお、大阪梅田~尼崎間の急行を1時間あたり1本、西宮まで延長するため、大阪梅田~西宮間の運転本数は改正後も変わらない。
 新型コロナの影響によって、深夜時間帯は他の時間帯と比較して利用者が大きく減少していることから、各ターミナル駅において最終列車の発車時刻を繰り上げる。なお、乗入れ・接続する他社線においても、最終列車の発車時刻の繰り上げが予定されているという。

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