【最近気になる注目ワード・52】ピッとかざすだけで駅の改札を通り抜けられるICカード。地域によって種類が異なるカードだが、他の地域で使用できる点も大変便利だ。
関東圏では残高不足で改札に入れないのは「あるある」な光景だが、この改札に入るための最低金額がエリアによって異なるという。どのような違いがあるのか、詳しく見ていこう。

●エリアによって異なる入場時に必要なICカード残額
 Suicaを発行しているJR東日本では、「チャージ残額が初乗り運賃相当額(IC運賃)に満たない場合は入場できない」となっている。一方ICOCAを発行しているJR西日本では、「残額が0円の場合は入場ができない」とある。つまり、1円でも残額があれば入場することが可能なのだ。
 目的地の改札を出る前にチャージすれば出られるので、関東民からは「これはいいね。電車に乗り遅れることがなくなる」「急いでるときは絶対関西システムの方がありがたい」といった羨む声が見られた。
 そんな関西民を驚かせたのは、TOICAを発行しているJR東海。なんと残額が0円でも入場できるのだ。ネット上では「ICOCA最高って思ってたけど、敗北感に打ちひしがれた」と関西民の悔しがる声が見うけられた。
 その他、JR北海道は初乗り運賃以上、JR九州は10円以上、阪急電鉄では10円以上など、結構ばらつきがあることが判明した。
●ICカードではなく、鉄道会社ごとの違い
 実はこの違い、使用するICカードの種類は関係なく鉄道会社ごとに異なるものだという。
例えば初乗り運賃分が必要なSuicaでも、JR西日本が管轄する改札では1円以上の残額があれば入場可能。反対にICOCAを使ってJR東日本が管轄する改札を入場する際は、初乗り運賃分の残額が必要になる仕組みなのだ。
 関東民が関西を移動する際は、残高不足でも通れてラッキーで片付くかもしれない。しかし関西民からしたらとんでもない話だ。普段入場時の残額に気を付けていない分、改札で足止めを食らう確率はぐっとあがり、恥ずかしい思いをするだろう。
 反対に関東民は改札から出るときに注意が必要だ。改札を通れたからといって余裕をかましていると、出るときに恥をかくことになる。どちらにしても、十分な残額があるように注意して遠出を満喫してほしい。(フリーライター・井原亘)
「ICカードの意外なルール」だけじゃない! 是非チェックしたいその他トレンドワード
・ジョックロック
・グリフィン
・セーター
・BAR光忠
■Profile
井原亘
元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている
【関連記事】
飲み会の後にステーキ? 各地域独特の「シメ」の違い
北海道・青森は会費制、沖縄はご祝儀1万円? 地域の結婚式事情を比較してみた
えっ!? 「壁の絵の下で入浴」は関東の銭湯だけ? 実は全然違う関東と関西の銭湯事情
「灯油タンクと言えば赤」は東日本だけだった、ポリタンクの色で出身がわかる?
東京と大阪で左右が逆! エスカレーターで立つ位置が違うのはなぜ?
編集部おすすめ