従来型のビデオカメラは三つの流れに切り裂かれようとしている。一つはスマートフォン(スマホ)の台頭。
耐衝撃性能であったり、防水性能であったりと、スマホでは撮りにくい、難しい領域をカバーする。さらに最近ではジンバル付きカメラが特に伸びている。カメラユニットを物理的に動かすことで手振れを補正し、スムースな映像撮影を可能にする。そのユニークな形状は小動物にも似て、どこかかわいらしくもある。Osmo Pocket 3はジンバル付きカメラの代表格。前作よりセンサーサイズが1インチと大型化し、縦横と切り替えられるディスプレイも大型化。超高速充電にも対応し、製品の完成度が高まったことで、使いやすくなり人気が爆発した。
Osmo Pocket 3効果で、ビデオカメラの販売台数メーカーシェアも、昨年11月以降11カ月連続でDJIがトップを走り続けている。
新カテゴリー製品といっても、すべてのメーカーが好調、というわけでもない。Insta360ブランドを擁するShenzhen Arashi Vision(シンセンアラシビジョン)は、シェア12.1%で4位。360度カメラを足掛かりに、アクションカメラでも徐々にシェアを伸ばしている。一方、アクションカメラの老舗GoProは、9月の販売台数前年比で49.9%と急ブレーキ。
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