東京23区など都市部では、私立中学校(中高一貫校)に加え、私立小学校の受験熱が高まっているといわれています。今回はそうした私立中・私立小の受験を検討している世帯向けに、家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」に基づく、最新のA3プリンターランキングをお届けます。


●問題集のコピー・過去問の拡大コピー向けにA3プリンターがあると便利!
 小学生や未就学児を対象とした試験問題集は1ページの情報量が少なく、単元1回につきコピーする枚数が必然的に多くなるため、コンビニなどに設置されているマルチコピー機を毎回利用するより、自宅にコピー機を置いて利用した方が便利でお得です。
 家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、プリンター(コピー・プリント・スキャナの3機能を備えた複合機を含む)は「A4対応」が全体の85.8%を占め、「A3・A3ノビ対応(以下A3対応)」はわずか9.0%にとどまります。しかし、新規に購入するなら、安易にA4と決めつけず、予算とプリンターの対応用紙サイズを熟考すべきでしょう。
 A3対応プリンターは、問題集や参考書、楽譜などを見開きにした状態でコピーできるため、そうした用途でプリンターを利用したい方には強くおすすめできます。
 一般的なA4サイズのプリンターではできない、私立中過去問題集の解答用紙の実寸大(B4~A3)への拡大コピーや、A4サイズのプリント2枚を横に並べて一度にコピーするといった使い方も可能です。
 「BCNランキング」によると、2025年3月のA3対応プリンター・複合機の販売台数1位(シリーズ集計)はブラザー「MFC-J7300CDW」、2位は同じくブラザーの「MFC-J7100CDW」、3位はエプソン「EP-982A3」でした。いずれもA3対応・自動両面印刷対応のインクジェット複合機(オールインワンプリンタ)です。
 私立中の受験に向けた事前準備について調べると、真っ先にA3対応プリンターの購入が挙げられます。必要な機能はコピー・プリント・スキャンで、サイズは二の次です。とはいえ、A3対応とA4対応では平均単価が大きく代わり、用紙サイズの違い以上に、A3対応プリンターは設置スペースを多くとるため、どのサイズを選ぶか悩ましいところです。
 ちなみに、高校受験や大学受験、社会人の資格取得対策では、A3プリンターが必須と言われない理由は、保護者がほとんど関わらないからだと考えられます。
 高校生や大学生なら在籍する学校の自習スペースやカフェなどを利用できますし、何より有料・無料のデジタルツールを活用してペーパーレスで自習できるからでしょう。

 一方、未就学児や小学生はペーパーレスでの学習・復習は難しいです。「大は小を兼ねる」ということわざもあります。伴走にあたり、保護者があまりストレスを感じずに済むサイズのプリンターを選ぶようにしましょう。(ななしW)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
■Profile
ななしW
ライター。ガンダムシリーズとコードギアスのファン。『ムーミン』グッズを集めている
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