NEXCO東日本・中日本・西日本は7月以降、現行の高速道路・有料道路の深夜割引を廃止します。代わりに「ETCマイレージサービス」に対して後日ポイント還元する方式(ETCコーポレートカードの場合は請求時の直接割引)に移行すると発表していたのですが、システム移行の準備が整わないとして、25年6月23日現在、移行時期は延期・時期未定となっています。

 現行の深夜割引の継続を求める声も高いですが、おそらく予定通り、後日ポイント還元方式に切り替わるでしょう。そこで毎年、深夜割引の対象となる高速道路を使って帰省していた方は、夏の帰省準備として、今のうちに登録・年会費無料のポイント還元プログラム「ETCマイレージサービス」に登録しましょう。登録済みの方もぜひログインしてポイント保有状況や登録済みETCカード番号の確認・変更をしておきましょう。
●年会費無料のETCマイレージは登録して損なし
 ETCマイレージサービスに登録するメリットはいくつかあります。具体的には次の通りです。
・対象道路走行時の通行料金に応じたポイント還元、還元額(無料通行分)の利用
※ポイントを還元額に交換の上、走行時に自動的に割引
※還元率は一度に交換したポイント数によって変動
・「平日朝夕割引」の適用
・適用時間帯を22時~翌5時に拡大する新「深夜割引」の適用(※予定)
※2025年4月18日に発生した広域的なETC システム障害の原因究明・再発防止策検討などのため再延期・実施時期未定
 平日朝夕/深夜割引(予定)適用の条件となるETCマイレージサービスは、登録した当日から適用されます。登録可能なETCカード(ETCクレジットカード/ETCパーソナルカード)は1枚のみで、ETCマイレージサービスのサイト上で登録カード番号を変更した場合は翌日0時以降の走行分から適用になるので注意しましょう。このほか、登録にあたり、氏名などの必要事項とETC車載器番号、車両番号も必要です。
 ポイント有効期限はポイントが付いた年度の翌年度末。期限に到達する前に還元額に交換する必要がありますが、交換手続きを忘れそうな方は、一定数までポイントが貯まると自動的に還元額に交換する「自動交換サービス」に申し込んでおきましょう。
 ポイントの自動交換サービスの交換単位は道路事業者ごとに異なり、毎月20日に1000/5000ポイントに到達すると、無料通行分500円分/1000円分/5000円分に自動的に交換されます。
 一方、デメリットを挙げると、阪神高速道路や首都高速など、ETCマイレージサービス対象外の道路が多く、さらに今後、対象外の道路が増えていく可能性があります。
よって、自宅周辺にあるポイント還元対象外の道路しか走行しない場合、登録しても得られる恩恵はありません。
●「ETC2.0割引」と「ETCマイレージサービス」でダブルでお得!
 面倒なウェブ登録なしに、ETC機器を自動車に設置して対象道路を走行するだけで適用される割引や周遊割引「ドラ割」(要事前申し込み)もあります。そのうち、特にお得な割引は「ETC2.0割引」です。
 ETC2.0割引は、ETCマイレージサービスの登録の有無を問わず、ETC2.0車に限り、圏央道(茅ヶ崎JCT~海老名南JCT、海老名~木更津JCT)、新湘南バイパス(藤沢~茅ヶ崎JCT)の通行時に、高速自動車国道の普通区間の料金水準に割り引くものです。ETCマイレージサービスにも登録しておくと、同時に両方が適用されてお得です。
 ただし、ETCマイレージサービスのポイント還元は割引後の通行料金に対して適用されます。今後、ETC2.0割引の対象区間の拡大や、新たなETC2.0限定割引が登場すれば、長距離ドライブがよりお得になるでしょう。
 前述の通り、今後、ETCマイレージサービスを登録しないと、深夜割引は受けられなくなる可能性が高いです。深夜に一切走行しない方も、毎回同じETCカードを差し込み、ポイント還元の対象道路をよく利用する場合、ETCマイレージサービスに登録して損することはありません。まだ登録していない方は高速道路を使った帰省や長距離ドライブの前にぜひ登録しましょう。(ななしW)
出典:ETCマイレージサービス
https://www.smile-etc.jp/
■Profile
ななしW
ライター。ガンダムシリーズとコードギアスのファン。
『ムーミン』グッズを集めている
【注目の記事】
「iPhoneのマイナンバーカード」本日スタート! 対応OSは「iOS 18.5」以降
ETCマイレージの還元率は最大9%以上! 交換方法や自動還元が損になるケースも解説
おでかけはスマホの事前予約で! 人気の施設・イベントは予約開始日も忘れずに
今春からETC専用料金所拡大! おすすめETCカード3選
首都高速道路、2022年4月1日から現金払いは値上げ ETCは普通車・上限1950円に
編集部おすすめ