パナソニックが9月上旬から発売する「可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロ X9Dシリーズ」は、新米はもちろん備蓄米をはじめとする古米もおいしく炊ける新技術を搭載。新搭載した非接触型の「リアルタイム赤外線センサー」を含む四つのセンサーによる「ビストロ匠技 AI」と、前炊きの「高速交互対流IH」と沸騰維持の「急減圧バルブ」による「Wおどり炊き」の合わせ技で、古米もおいしく炊き上げる。


 新製品のスペックなどの詳細については、既報の記事を参照してほしい。
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パナソニック、「新米」も「古米」もおいしく炊き上げる可変圧力IHジャー炊飯器「X9Dシリーズ」
https://www.bcnretail.com/news/detail/20250718_538260.html
 ここでは、リアルタイム赤外線センサーの搭載で、古米がおいしく炊ける仕組みを紹介しよう。X9Dシリーズは、新搭載したリアルタイム赤外線センサーのほか、リアルタイム圧力センサー、沸騰検知センサー、釜底温度センサーの四つを搭載する。
 釜底温度センサーは直接釜底に触れて温度を検知する接触型で、その精度は0.8℃ごとであるの対し、リアルタイム赤外線センサーは非接触型で0.1℃刻みに検知できる。まさに、リアルタイムで刻々と変わる釜の温度を瞬時に把握できるのだ。
 この四つのセンサーで米の含水率や吸水スピード、釜内の水分量・温度などを把握する。実に、約9600通りの中から最適な火加減や圧力加減を調節する。四つのセンサーで米の状態を見極めながら炊き方をコントロールする機能を「ビストロ匠技 AI」と呼ぶ。
●前炊きの「ビストロ匠技 AI」と「高速交互対流IH」
 特に、リアルタイム赤外線センサーが威力を発揮するのは、炊飯工程の「前炊き」と「沸騰維持」。米が水を吸収する前炊き時の重要なポイントは、米が甘くなる40~60℃の温度帯にいかに素早く到達させるかにある。ただ、急速に加熱しすぎて60℃を超えてしまうと、逆においしさを損う「酵素失活」という現象を起こしてしまう。
 一方で、従来製品の三つのセンサーだけでは酵素失活を起こさないように、慎重に温度を上げていた。
そのため昇温スピードは遅くなり、最適な温度帯をキープする時間が短くなってしまう。
 リアルタイム赤外線センサーなら0.1℃単位できめ細かく温度を検知できるので、甘くなる温度帯の40~60℃に素早く到達させて最適な温度帯をキープし続けることができる。米の甘みをしっかりと引き出せるのだ。
 前炊きの熱源は、釜底と釜底側面のIHが高速に切り替わる「高速交互対流IH」。熱源の高速な切り替えにより、釜内で対流を起こして米をおどらせながら熱を伝えていく。
●沸騰維持の「ビストロ匠技 AI」と「急減圧バルブ」
 次に米が甘くなるα化(糊化)が進む「沸騰維持」では、「ビストロ匠技 AI」に加えて、可変圧力技術による「急減圧バルブ」が機能する。主に、リアルタイム赤外線センサーとリアルタイム圧力センサーの精度の高い検知により、釜内の水の残り具合が推定できるようになったという。
 釜内を急速に減圧して爆発的な沸騰で米を持ち上げる「急減圧バルブ」は、水が多い時に実施すると米が高くおどる。X9Dシリーズでは、「ビストロ匠技 AI」の進化により、従来製品よりも水の多いタイミングで急減圧バルブを実施できるようになった。それだけ、米の一粒一粒に熱が伝わるため甘みを引き出せる。
 実際、24年産の新米で甘み比較をした場合、従来製品よりも甘みが8%アップした。
 リアルタイム赤外線センサーが加わった「ビストロ匠技AI」と「Wおどり炊き」は、新米だけなく、備蓄米などの古米、古古米、古古古米でも、火加減や圧力の時間、加圧の高さなどを調整しながらおいしく炊き上げる。
ユーザーは新米、古米の種類を気にすることなく、ボタン一つ押して、あとはX9Dシリーズに任せるだけで、おいしいごはんが楽しめる。(BCN・細田 立圭志)
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