白熱電球が切れたら、ほとんどの場合、そのままLED電球に付け替えることができる。その際、注意すべき点がいくつかある。まず、電球の根本についている「口金」の規格だ。最も一般的でおなじみなのが「E26」。口金の直径が26mm。
次に選ぶのが明るさだ。白熱電球にはおおむね40W、60W、100Wの3種類がある。数字が大きいほど明るく消費電力も大きい。LED電球の箱にも、例えば「100W相当」などと、明るさの目安が明記されている。
また、光の色選びも重要なポイントだ。主な色は「電球色」「昼光色」「昼白色」の3種類。最も多いのが電球色で販売数の57.3%を占める。白熱電球に似た黄色っぽい色なので、これまで通り違和感なく使用できる。リラックスするリビングなどに向いている。次に多いのが「昼光色」で21.8%。蛍光灯に近いやや青みがかった明るい色で、オフィスや勉強部屋など、作業環境の照明にいい。次に多いのが「昼白色」で16.5%。
そのほか「配光タイプ」も選べる。これは2種類あって、一つは「広配光タイプ」で販売数の70.9%を占める。白熱電球のように全方向に光が広がる。もう一つは「下方向タイプ」で29.1%。口金方向には光が行かないタイプで、スポットライトなど光を集中させたい用途に向いている。そのほか、浴室灯や玄関灯など、カバーの中に密閉された状態で使う場合には、密閉形器具対応のLED電球が用意されている。連続的に光の強さを変える調光器に対応するもの、人が来ると自動的に点灯する人感センサーを備えたものなどもある。
7月現在、LED電球の販売数メーカーシェアは、東芝ブランドを引き継いだ中国のNVC Lighting Japanがトップで20.0%だった。2位はアイリスオーヤマが僅差で続き19.8%。昨年まではアイリスオーヤマが安定してトップを走っていたが、今年に入ってNVC Lighting Japanがシェアを伸ばしてきた。
LED電球で気になるのが価格。7月現在の1個当たりの税抜き平均単価は、E26タイプで1130円、E17タイプで1230円だった。白熱電球が数百円で買えることを考えると、躊躇してしまう。しかしLED電球はとても長寿命だ。白熱電球が1000時間程度なのに対し、LED電球は4万時間で、めったに切れることはない。通常の利用パターンなら10年から30年は「もつ」と言われている。さらに電力を光に変える効率も良好。同じ明るさなら電気代も桁違いに安い。
ある試算によれば、60Wクラスの明るさの白熱電球とLED電球を1年間使った場合の総コストは、白熱電球の3万1000円に対し、LED電球が5000円だった。圧倒的にLED電球が安価だ。
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