【おしえてビックさん・29】コーヒーは日常の仕事の息抜きや、休日に自宅で読書や映画を観たりして、ゆっくりと過ごすときにほしい飲み物です。そんなときにコーヒーメーカーがあると、香りや深みのある味などが楽しめて、ちょっと贅沢な時間を過ごせます。
ただ、タイプが豊富で使い方もいろいろ。そこで、ビックカメラ柏店の調理家電コーナー販売員の沼崎 明日実(ぬまざき・あすみ、崎・たつさき)さんに、本格派からお手軽派まで楽しめる「コーヒーメーカー」をおしえてもらいました。

●好みの味、マシンのタイプ、デザインから選ぼう
 沼崎さんは、コーヒーメーカーを選ぶ際の三つのポイントについて、詳細に説明します。
(1)どんな味のコーヒーが飲みたいのか(さっぱり?濃いめ?ココアや抹茶ラテなどコーヒー以外も?)
 「ひとえにコーヒーメーカーといっても、その種類はさまざまで、大まかには以下の三つに分けられます。
 A.ドリップコーヒーメーカー:フィルターを通して濾すため、さっぱりとした味わいが特徴です。
 B.エスプレッソマシン:圧力をかけて抽出するため、深みのある濃厚な味わいが特徴です。
 C.カプセル式コーヒーメーカー:豆やコーヒー粉ではなく、専用のカプセルをセットすることで、さまざまなフレーバーを楽しむことができるバラエティー性が特徴です。正確にはエスプレッソマシンの一種です。
 どのマシンにするかによって、選び方のポイントも変わります。自身に合った一台を見つけるために、まずは大枠から絞っていただくのがオススメです」と沼崎さんが説明するように、まずは好みの味から絞り込んでみましょう。
(2)(1)のマシン別選び方のポイント
 A.ドリップコーヒーメーカー:フィルターの違い
 「ドリップ式のコーヒーメーカーはフィルターの種類によって違いが表れます。すっきりした仕上がりでお手入れも楽な『ペーパーフィルター』、濃いめの仕上がりで、洗って繰り返し利用できる『メッシュフィルター』の2種類があります。
お手入れの簡単さや味・コスパなど、自分が何を重視するのか考えながら、あなたの相棒を探しましょう」と、ドリップ式はフィルターの違いから絞り込むといいようです。
 B.エスプレッソマシン:マシンの種類の違い
 「ドリップ式に比べて、深みのある仕上がりを楽しめるエスプレッソマシンは、その抽出方法に注目です。手軽さとこだわりのどちらを重視するかによって、選択肢が分かれます。
 手軽さを重視される方には『全自動タイプ』、自分のこだわりの一杯を追求したい方には『セミオートタイプ』がそれぞれオススメです。今回のテーマである『初心者から本格派まで楽しめる』という場合は、エスプレッソマシンの中で全自動タイプがピッタリだと思います」と、全自動タイプをオススメします。
 C.カプセル式コーヒーメーカー:フレーバーの違い
 「カプセル式コーヒーメーカーは、そのメーカーや機種によって、楽しめるフレーバーの種類が大きく変わります。基本的にメーカーごとに専用のカプセルが決まっているので互換性はありません。また販売形態にも違いがあるため注意しましょう」と、沼崎さんはメーカーによるフレーバーの特徴などから選んだ方がよいとアドバイスします。
(3)デザイン
 「機能面や使い方で迷ってしまう場合は、『このコーヒーメーカーのデザインが好きだ』『このコーヒーメーカーを使っている自分になりたい』という自身の直感で選ぶことも一つの手だと思います。
 視覚的に楽しませてくれる、満足させてくれる、安心させてくれるようなデザインを求めることは、これから数年間に渡って日常に存在する家電を選ぶ上で重要な視点と言えます。
 何よりも自分が使いたいという思いや、憧れの商品を使えることに勝る満足感や納得感は他にありません。現在はさまざまなメーカーがマシンのデザインにも力を入れていて、より洗練されたすっきりしたコーヒーメーカーが多種多様にございます。

 まずはお近くの店舗に並ぶコーヒーメーカーを見に行くだけでも、自身の好みを知るには良い機会になるかもしれません。それもまた、『コーヒーを楽しむ』ことへの一歩だと思います」と提案します。
 沼崎さんが説明するように、選ぶこと自体を楽しめるようになると商品選びもワクワクしますね。さっそく、沼崎さんにおすすめの商品を順番におしえてもらいました。
●全自動で豆も挽けて、コンパクトな「siroca」
 沼崎さんが推す商品の1品目は、sirocaの全自動コーヒーメーカー「カフェばこ SC-A372」です。
 おすすめする理由について沼崎さんは次の3点を挙げます。
1.豆も挽ける「全自動タイプ」
 「豆と水を入れてスイッチを押すだけで『挽く→蒸らす→淹れる』の工程をすべて自動で行ってくれます。香り高い挽きたてのコーヒーを手間なく楽しみたい人には大きな魅力です。もちろん、コーヒー粉も使用可能です」。
2.ステンレスサーバー+メッシュフィルター
 「ペーパーフィルターが不要なメッシュフィルターなので、ランニングコストが抑えられ、豆の油分もしっかり出てコクも感じられやすい仕上がりをお届け。ステンレスサーバーはガラスサーバーよりも割れにくいというメリットもございます」。
3.コンパクトでデザイン性あり
 「外形寸法が幅16.2×奥行き28×高さ26.4cm、重さは2.7kg(サーバー込み)と比較的スリムで、キッチンのスペースをあまり取らずに置けるサイズです。
四角くコンパクトなシャンパンシルバーの見た目のかわいらしさと落ち着きを持ち合わせており、部屋に馴染みやすいデザインです」。
 沼崎さんがこの商品をおすすめしたい人は「自宅で挽きたての豆を使ったコーヒーが飲んでみたいという初めて使う方、コーヒー粉専用コーヒーメーカーを使っていたけど豆を使ったコーヒーも飲んでみたい方、キッチンのスペースに余裕があまりない方、コーヒーメーカー初心者の方へのギフトをお探しの方」とのこと。これから自宅で本格的なコーヒーを楽しみたいという人への贈り物としても太鼓判を押します。
●タッチ操作だけで本格コーヒー、香りも楽しめる「デロンギ」
 沼崎さんが推す商品の2品目は、デロンギの全自動コーヒーマシン 「マグニフィカ スタート ECAM22020」です。
 おすすめする理由について沼崎さんは次の3点を挙げます。
1.簡単操作で本格的なコーヒーが淹れられる
 「3種類のプリセットメニュー(エスプレッソ/スペシャルティ/カフェ・ジャポーネ)をタッチ操作で選ぶだけで本格コーヒーのできあがり。初めて使う方にも使いやすいシンプル設計です。ボタン操作で抽出が始まるため、ドリップや手挽き・手動エスプレッソより段取りが早く、豆も粉も使えるので自由度も高い商品です」。
2.豆から挽く本格グラインダー付き
 「コーン式(挽きムラが少なく豆の香りを損なわない挽き方、目詰まりもしにくい方式)のグラインダーを搭載しており、低速回転で香りを損なわずに豆が挽けます。豆の風味を楽しみたい人には重要なポイントです」。
3.ミルクドリンクにも対応
 「ミルクフロッサー(スチームノズル)付きで、カフェラテやカプチーノなども作れます。ミルクメニューでふわふわの泡を楽しみたい・楽しんでみたい方におすすめです」。

 沼崎さんがこの商品をおすすめしたい人は「最初から本格コーヒーを楽しみたい初心者の方、手軽な操作性でコーヒーの『味』にも少しこだわりたい方、シンプルマシンからランクアップした買い替えを検討中の方」とのこと。こだわりの味を楽しめながら、操作が簡単なのは初めての人にも安心ですね。
●その日の気分でいろいろ楽しめる!初心者の強い味方「ネスレ日本」
 沼崎さんが推す商品の3品目は、ネスレ日本の「ネスカフェ ドルチェグスト ネオカフェ MD9782」です。
 おすすめする理由について沼崎さんは次の3点を挙げます。
1.使いやすさ・手軽さ
 「ポッド式なので、粉を測ったり豆を挽いたりする手間が不要で、ポッドを入れてボタン操作するだけです。自動認識機能で抽出方式まで選んでくれるので、初めて使う方でも簡単に淹れることができます」
2.抽出スタイルのバリエーションが豊か
 「エスプレッソ/アメリカーノ/ドリップの3種類を切り替えられるので、濃さ・風味・飲み方の幅が広く、気分や飲みたいコーヒーのスタイルに応じて選べるのは大きな魅力です。一度に濃いエスプレッソを飲みたい時もあれば、軽くドリップのような口当たりで飲みたい時にも対応できるので、汎用性が非常に高いです」
3.味のバリエーションが豊か
 「専用ポッドの種類が多く、ブレンドや濃さ、ミルク入りのもの、カフェオレやアイスコーヒー、カフェインレスなど、多くの選択肢から選ぶことができます。気分や時間帯・体調に応じて飲み物の変化をつけ、コーヒーライフをお楽しみいただけます」
 沼崎さんがこの商品をおすすめしたい人は「手軽さ重視の方、飲むコーヒーのスタイルをその日の気分で変えたい方、豆や粉ではなくカプセルを使ってみたい方、さまざまなコーヒーのフレーバーを楽しみたい方」とのこと。いろいろなコーヒーの濃さ・風味・飲み方を試しながら、自分好みの一杯を探すのも楽しそうです。
 最後に、沼崎さんが接客時に心がけていることをおしえてもらいました。
 「ズバリ、丁寧さと確実性です。疑問をしっかりと解消しきって、お客様がお帰りになる際に、安心感と満足感を抱いてお帰りいただけるようなご案内を心がけております。

 商品の利点の説明だけではなく、購入いただく商品がお客様の日常に溶け込めるように、実際に使用するシーンを提示しながらご案内しております。コーヒーメーカーの場合、初めて使う方には豆や粉・カプセルのコストなども含めてご案内することで、購入後もスムーズにその商品をご使用いただけるように、その先まで見据えた接客を心がけております」。
 コーヒーメーカーの選び方についてとても丁寧に説明してくれる沼崎さんからは、“コーヒーメーカー愛”が伝わってきます。わかりやすい売り場づくりにもこだわりを持っていて、ビックカメラの社内表彰制度の「お客様喜ばせ大賞 ハンドレッド計画部門」の「2024年冬商戦部門」で受賞したそうです。コーヒーメーカー選びで悩んだときは、沼崎さんに相談すれば間違いありません。
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