ベンキュージャパンは12月12日、Macユーザー向けモニターMAシリーズの新製品「MA270S」「MA270UP」「MA320UP」の3モデルを発表した。発表に合わせて同日にはメディア向けの新製品体験を都内で開催した。


●Macの色味を忠実再現 フラッグシップは5KでThunderbolt 4搭載
 MAシリーズは、Macユーザー向けモニターをラインアップするシリーズで、「Macユーザーのライフスタイルに自然に溶け込み、体験を豊かにすること」を目的として設計されている。「Macと一貫性のある色味」に重点が置かれており、MacBookと接続しても違和感なく拡張画面を展開できるのが大きな特徴だ。
 MacBookと同じ色再現にできる独自のカラーモード「M-bookモード」は、標準設定。さらに、独自の設定アプリ「Display Pilot 2」では、MacBookのキーボードから輝度や音量を操作できる設定や、MacBookとの輝度の同期、集中モードとの連動など、Macとのさらなる連携を可能とする。
 なお、今回登場の3モデルはいずれもNano Gloss コーティングを採用する。画面表面に光沢感のあるグレアモデルだ。市場では一般的となったノングレアと比較すると、深みのある黒と鮮やかなコントラストが際立って見えるほか、Mac本来のクリアな映像表示が可能となっている。
 フラッグシップモデルの位置づけのMA270Sは、218ppi(1インチあたりのピクセル数)の5K(5120×2880)の高解像度が特徴の27インチモニター。最大450cd/m2の高輝度や2000:1の高コントラスト比、P3 99%の広色域など、クリエイティブモデルを多数展開するBenQの強みを生かしつつ、Mac特有の色味と統一された自然な表示を再現している。市場想定売価は19万7800円で、2月発売。
 MA270UPとMA320UPは、それぞれ27インチ、31.5インチの画面サイズで、解像度はいずれも4KUHD(3840×2160)となっている。輝度はそれぞれ450cd/m2、550cd/m2、色域はP3 95%、P3 97%、コントラスト比は1200:1、1300:1だ。
市場想定売価はMA270UPが9万9800円、MA320UPが11万9800円で、いずれも12月23日の発売を予定している。
 なお、フラッグシップとそのほかのモデルとでは、インターフェースも異なる。MA270UPとMA320UPは、USB-C(90W給電)×1、HDMI×2、USB-C(15W給電)×1、USB-A×2を搭載。
 対して、MA270Sは、Thunderbolt 4(96W給電)×1、USB-C(35W給電)×1、HDMI×2、Thunderbolt 4(15W給電)×1、USB-C(15W給電)×1、USB-A×2を採用。ケーブル1本でMacBookの映像・データ・音声入力と電源供給が可能で、15W給電のThunderbolt 4を使えば、iPadiPhoneなども充電できる。さらに一つのケーブルで2台モニターをつなげる「デイジーチェーン」にも対応しており、よりスマートな使い方ができる。
●Macユーザーやクリエイターにうれしいグレアモデル
 メディア向けの発表会では、グレア・ノングレアやApple Studio Displayとの比較といった展示も見られた。光沢の有無の違いや再現度がわかりやすく、目を引いた。
 Windowsのユーザーにとってはノングレアが主流だが、Macユーザーならば、グレアな環境の方が慣れている人も多いのではないだろうか。また、クリエイター目線だと、グレアとノングレアでは若干色味にも違いが生まれるため、好んで使われる傾向もある。そのため、MAシリーズのグレアモデルは選択肢の一つになり得るだろう。
 なお、ベンキューではこのMAシリーズについて、今後はリフレッシュレート120Hzを発揮する「MA320UG」の発表も予定している。

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