【おしえてビックさん・35】年末年始に向けて日に日に寒くなってきました。家で過ごす時間が増えるこのシーズン、電気代の高騰が気になるので部屋全体を暖めるのではなく、スポット的に暖房を使いたい。
そんな「スポット暖房」のニーズが高まっています。そこで、ビックカメラ有楽町店で家電コーナー販売員の森廣敦(もりひろ・あつし)さんに、おすすめの「パーソナル暖房」をおしえてもらいました。なお、パーソナル暖房は季節家電なので、在庫がなくなり次第、販売終了になることが想定される点はご注意ください。

●「すぐに暖まる」も大事だけど「電気代」を忘れずに
 森廣さんは、パーソナル暖房を選ぶ際の三つのポイントを挙げます。
(1)どこで・誰が使用するのか
(2)いつ・どのくらいの時間使用するのか
(3)実際にお試しいただく
 (1)については、「商品を置く場所や使用される方の年齢などによって、大きさや安全面でご紹介する商品を変える場合もあります。熱を発生させる商品なので、小さなお子様がいらっしゃるご家庭では安全面を第一に考えられているお客様が多いです」とアドバイスします。
 (2)については、「すぐに暖まる商品を欲しいと考えていらっしゃるお客様が多いのですが、長時間の利用を想定されている場合は、暖まるのが少しゆっくりでも電気代を抑えられる商品をおすすめしています。使い方によっては月の電気代が数千円上がってしまうこともあるので、その商品の機能だけではなく、商品を利用することでどんな変化があるのかをご案内するようにしています」と説明。電気代は確かに気になるポイントですね。
 (3)については、「電気で動く暖房器具であれば、ほぼすべての商品をお試しいただけるような売り場をつくっています。実際にご体感いただくことで納得感を持って商品を選んでいただけるようにご案内しています」と話します。使い勝手や注意するポイントなどを聞きながら確認できるのは、リアル店舗ならではのメリットです。

 さっそく商品について、森廣さんに順番におしえてもらいます。
●遠赤外線は電気代にもやさしい。ダイキンの「セラムヒート」
 森廣さんが推す商品の1品目は、ダイキンの遠赤外線暖房機「セラムヒート ERFT116AS」です。
 おすすめする理由について、「電気ストーブは近くにいるととても暖かい商品ですが、長時間近くにいるとジリジリとした熱さを感じたり、少し離れると暖かさが届かなかったりというお客様のお声をよく聞きます。ダイキンの電気ストーブ『セラムヒート』なら遠赤外線の効果で嫌な熱さがなく、少ない電力なのに暖かい!しかも身体の芯を温めてくれるので、近くにいなくてもぽかぽかの状態が長続きします」と説明します。
 さらに「1畳分(1.8m)先まで暖かさが届くので、一人でソファーにくつろいでいても、テーブルで食卓を囲んでいても全員が暖かい!ぜひ一度お試しいただきたい商品です」と、暖かさの範囲の広さが特徴であることを強調します。
 森廣さんがこの商品をおすすめしたい人は、「少ない電力で電気代を抑えつつ、しっかりと暖まるので、事務作業をされているお客様やご自宅でくつろぐ時間に暖まりたい方など、比較的長い時間利用されるお客様におすすめです」とのこと。
 遠赤外線は人にあたると熱量のほとんどが体内に浸透します。ダイキンによると、熱量の90~95%が吸収されるため体の芯から温まるそうです。また、ユーザーの約6割が控えめ運転で使用しています。効率的に暖まるから、気になる電気代も抑えられそうです。
●パナソニックの「かんたん床暖」は床の底冷え、汚れ、騒音も解消!
 森廣さんが推す商品の2品目は、パナソニックのホットカーペット「かんたん床暖 DC-2V5」です。

 おすすめする理由について、森廣さんは次のようにアドバイスします。
 「エアコンをつけていて部屋の温度は高いのに、なぜか寒い。そんな経験をしたことがある方も多いと思います。もしかしたら床からの寒さが原因かもしれません。ホットカーペットを使用することで床からの底冷えを防ぐことができます」と、フローリングなど床からの冷えを指摘します。
 また「ホットカーペットでありがちなのが、飲み物をこぼしてしまった!なんて時に、カバーは洗濯できてもヒーター本体は洗濯できないというお悩みです。そんな時、パナソニックの『かんたん床暖』ならフローリングタイプのホットカーペットなので、ふきんでサッと一拭きするだけで簡単に汚れを落とせます!」と、メンテナンスのしやすさも特徴として挙げます。
 さらに「冬は大活躍のホットカーペットも、季節が終わると仕舞うのに場所をとってしまいます。こちらの商品であればフローリングタイプだから、一年中敷きっぱなしにできて便利です。上にテーブルや椅子を載せても大丈夫。クッション性が高くリビングにもダイニングにも敷くことができて大活躍の商品です」と、収納スペースを考えずに年中使える点を推します。
 森廣さんがこの商品をおすすめする人は「汚れに強く、クッション性があって遮音性が高いので、小さいお子様がいらっしゃるご家庭におすすめです」とのこと。
マンションやアパートなど、下の階の人への足音が気になる家庭にピッタリのスポット暖房といえます。
●使用中は電気を使わないから安全。HashTAGの「ソフトウォーマー」
 森廣さんが推す商品の3品目は、ビックカメラのプライベートブランドで“大人かわいい”フォトジェニックなデザイン家電ブランドであるHashTAGの「ソフトウォーマー HT-TDY001」です。
 おすすめする理由について森廣さんは次のように説明します。
 「就寝の際、湯たんぽや電気あんかを使用される方が多いと思いますが、この商品は電源コードが不要で音もしないのでおやすみの妨げになりません。1回当たりの電気代も約2.1円と省エネで、お布団の中であれば約8時間温かさが持続し、お腹や足先をじんわりと温めます」と、気になる電気代が抑えられて、温かさが長持ちする点を強調します。
 また、「通常の湯たんぽと異なり、中の水を交換する必要がなく、やけどの危険性がありません。色はミルクココア・ミルクティー・カフェラテの3色。カバーも洗濯できるので衛生的です。約10分間充電するだけでご利用いただけるので、ご年配のお客様にもおすすめです」と説明します。湯たんぽにお湯を入れる際のやけどなどの心配がないのは安全でいいですね。
 森廣さんがこの商品をおすすめする人は「安全性が高いのでご年配のお客様や足先・指先が冷える女性のお客様にぜひ使っていただきたい商品です」とのこと。

 見た目もふわふわして温かそうですし、本体の横から手を入れて温めることもできます。冬の乾燥が気になる女性にもおすすめですし、就寝時だけでなく、テレワークなどのスポット暖房にも活躍しそうです。
 最後に、森廣さんが接客時に心掛けていることをおしえてもらいました。
 「最近は『暖かくしたい、でも電気代は抑えたい』とお客様からご相談いただくケースが増えています。電気代を気にするあまり使用を控えても、寒さが原因で体調を崩してしまう場合もあります。ほとんどの商品が実際にお試しいただけるので、お客様の使用環境を伺いながら、ご要望にぴったりの商品を提案できるように心掛けています」。
 電気代を抑えながらのスポット暖房。まだという方は、ぜひこの冬から取り入れたいですね。「暖かくしたい、でも電気代は抑えたい」とお悩みの方は森廣さんに相談しましょう。実際に体感することで、納得の1台を紹介してくれるはずです。
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