国立文化財機構 文化財活用センターは1月に、2025年7月まで法隆寺(奈良県生駒郡斑鳩町)の宝物館中2階で公開してきた、「8Kで文化財 国宝 聖徳太子絵伝」をウェブ版に改修して、「デジタルアートビューア 国宝 聖徳太子絵伝~太子の生涯と超人伝説~」としてオンライン公開している。

●いつでもどこからでも4カ国語で鑑賞が可能
 東京国立博物館所蔵の国宝「聖徳太子絵伝」は、かつて奈良・法隆寺の絵殿を飾っていた大画面の障子絵で、平安時代の延久元年(1069年)に絵師・秦致貞によって描かれた。
聖徳太子の生涯を絵画で表わした、いわゆる「聖徳太子絵伝」の中ではもっとも古く、初期やまと絵の代表作となる。しかしながら、長い年月を経て画面のいたみが進んでいるため、現在ではくわしく鑑賞することはできない。
 「8Kで文化財 国宝 聖徳太子絵伝」は、作品保護のため公開機会が限られていた「聖徳太子絵伝」を、身近に鑑賞してもらえるよう2018年に開発された。高精細画像を大型の8Kモニタに映し出し、鑑賞者自身が操作することによって、肉眼では見られないレベルまで絵画を拡大して自由に鑑賞することが可能となっている。
 今回、公開された「デジタルアートビューア 国宝 聖徳太子絵伝~太子の生涯と超人伝説~」は、「8Kで文化財 国宝 聖徳太子絵伝」の法隆寺宝物館での公開が2025年7月に終了となったことを受けて、同コンテンツをウェブ用に改修したもので、中国語、韓国語を追加対応した。
 法隆寺宝物館での公開時と同様に、1面あたり約縦1.9m×横1.5mの画面を28区画に分割して撮影した、1面約18億画素、2面で約36億画素という超高精細画像データを使用しているので、作品の細部まで鮮明な画像で鑑賞できる。
 自宅のPCやスマートフォンから、時間や場所を選ぶことなく自由に操作・鑑賞が可能となっている。また、聖徳太子の生涯に起こった60のエピソードの中から厳選した12の超人伝説は、PCやスマートフォン画面からでもエピソードを見つけやすい。
 エピソードを選ぶと、それが描かれた場面にズームインされるので、該当場面を素早く閲覧できる。
 また、日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語の計4カ国語での解説を用意する。
 いくつかの場面にはクイズも用意されており、楽しみつつ作品の鑑賞が可能となっている。
 そのほか、作品の来歴や聖徳太子に関連する年表といった、作品の理解につながる情報も豊富に収録する。


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