今年は目玉が少なかったものの、いくつか気になる製品が出展されていた。まずは富士フイルムの「instax mini Evo Cinema」。常に人だかりが絶えなかった。特筆すべきは「ジダイヤル」。1930年代から2020年代までの、1世紀にわたる映像表現の変遷を10年刻みの実写で体験できる、という機能だ。要するに年代ごとの「昔風の動画」が撮れるカメラだ。最大15秒までの縦位置動画、というフォーマットそのものは今風。まさに温故知新を地で行くようなカメラだ。
レトロと言えばキヤノンのコンセプトモデル「アナログコンセプトカメラ」も大人気だった。ウエストレベルと呼ばれる、ファインダーを上からのぞき込むスタイルで撮影するカメラの試作品。オールドファンには、往年のハッセルブラッド風とでも言えばわかりやすいだろう。試作機はごつごつしたアルミ製で、手に取るとずっしりとした重量感がある。レンズから入った光をミラーで反射させ、一旦スクリーンに投影。そこに映った画像を見て画角を決めピントを合わせる。撮影時には、スクリーンに映った像をさらにミラーで反射させて、ようやく画像センサーに到達し、画像データを記録するというスタイル。一旦スクリーンに写した像をセンサーで記録するため、極めてアナログチックな写真が撮れる。デザインモックは「Retro style」「Simple box」の2種類が展示されていた。発売時期は未定だというが、同社はCP+で発表した試作機を市場投入するのは珍しくない。そう遠くない将来、発売されそうだ。
写真の写りを最も左右するのはレンズだ。
レトロと言えば、ポラロイドも目立っていた。CP+初の出展だ。
最新のレンズも出品されていた。代表例はニコンの「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II」だ。
ソニーでは、空間コンテンツ制作支援を行うソリューション「XYN」(ジン)の展示が面白かった。裸眼で3D映像を再現する「空間再現ディスプレー」と撮影システムを組み合わせたものだ。主に業務用として、15.6インチや27インチといったサイズのディスプレーが商品化されている。
そのほか、今回はサムスン日本研究所が初出展。かつてはカメラも手掛けていたサムスン。CP+には何度も出展していた。だが現在は撤退。カメラで得たノウハウはスマホ事業に集約し、今やカメラ市場の巨大なライバルだ。今回は研究所として別の形での再登場だ。出展ブースはこじんまりとしており、内容は、プロ仕様で劣化の少ない動画フォーマット「APV(Advanced Professional Video)」を紹介するもの。同社のスマホ「Galaxy S26 Ultra」に初搭載された。
富士フイルムやキヤノンを筆頭に、レトロ志向で後ろ向きな展示が目立った今回のCP+。一方で、今AIが爆発的に拡大しつつある。しかし写真や動画の撮影は、AIだけでは不可能だ。ドローンやロボットだけでは撮影行為をすべて代替できるとは思えない。写真や動画の撮影は、当面人間の存在が欠かせないだろう。人間が撮影することを前提にしながら、カメラにAIを全面的に取り入れることで、全く別のブレイクスルーが訪れそうな予感がある。次回CP+2027ではぜひその片鱗を見てみたい。なお、CP+2026 オンラインイベントのアーカイブは3月31日まで視聴できる。(BCN・道越一郎)
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