■勉強ができるバカはたくさんいる



 今、若者の間で短歌がブームになっているという。SNSにはたくさんの短歌が投稿され、大学対抗の短歌バトルが開かれるほどだという。

これはいいことですね。日本の歌の深い世界に触れるきっかけにもなる。



 先日、宮内庁が歌会始の募集をしていたので、こういうところに投稿するのもいい。来年の歌会始の題は「友」とのこと。



《題を詠み込んだ自作の短歌で1人1首とし、未発表に限る。「友人」「友好」といった熟語にしてもいい。郵送は9月30日の消印まで有効。書式は習字用の半紙を横長に用い、右半分に題と歌、左半分に郵便番号、住所、電話番号、氏名(本名、振り仮名付き)、生年月日、性別、職業を全て毛筆で縦書きする。海外から応募の場合は半紙サイズの紙で、毛筆でなくても構わない》



 じゃあ、「安倍友」か「森友」で。



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 私も一首作ってみた。





安倍友の光のどけき春の日に



静心なくサクラの散るらむ



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 来年は、短歌ブームの火付け役となった俵万智の歌集『サラダ記念日』の出版から30年とのこと。私も俵さんに影響を受けて、一首詠んだことがある。





あの土地がいいねと昭恵が言ったから



5月23日は森友記念日



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安倍晋三が《本日「経済界大賞」を受賞致しました。受賞理由はアベノミクス等安倍政権の政策に対する評価でした。総理を辞めて以降、光栄なことに海外の政府、大学、団体等からは様々な賞を頂きましたが、国内では初めての事で励みになりました。感謝です》とツイートしていたので、《おめでとうございます。これも財界や政商の言いなりになってきた成果ですね》とリプを返しておいた。



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 わざと新型コロナに感染して、死んだ女性フォーク歌手がいた。息子によると、彼女は仲間内でウイルスに関する不正確な情報を得ており、「自分の論理に反する事実や発言を意図的に無視していた」「わざと感染したがっていた」と述べたとのこと。なお、米ノースウェスタン大学医学校の専門家は「オミクロンは悪い風邪のようなものだと言う人もいるが、これは悪い風邪ではない」「生命を脅かす疾患だ」と強調したとのこと。



 陰謀論者の会合で「コロナあったら飲んでもかまわない。いやホンマに」とか言っていた京大大学院教授もいたが、デマを鵜呑みにすると命にかかわる。



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 名古屋市の高校2年の少年が、東大前の路上で高校3年の男女2人を刃物で切り付け、殺害しようとした事件。その少年を知る人が、テレビ番組の取材に対し「すごく頭が良いと聞いていて、高校でも1位か2位くらいで東大以上なんじゃないかって」と答えていた。

「頭が良い」と「勉強ができる」は別。勉強が出来るバカは山ほどいる。大学の教員にも。







■メディアはそろそろいい加減にしろ



 「GoToトラベル」の給付金約80万円をだまし取ったとして、大阪府警が大阪偕星学園高校の野球部元監督、山本セキ容疑者ら3人を詐欺の疑いで逮捕した。山本らは同校に在籍していた20年、野球部の合宿で1人1泊7000円のところを2万円と偽って給付金申請をしていた。橋下はテレビ番組で、「大阪を代表するチームとして大阪府民のみなさんの応援を受けていたのに残念です」「子供たちに対する影響も大きいので、きちんと反省してもらいたいです」とコメント。よく言うよ。自分は学生時代から一貫して詐欺まがいのことをやっているのにね。



 橋下は破れた革ジャンを仕入れて高値で売り、友人が批判すると「気付かずに買うのはお人よしや」と答えたという。また、「広がる橋下ネットワーク」という自己紹介パンフレットには、全部仮名の公認会計士や税理士らの名前がずらりと並べられていた。橋下同期の弁護士たちが「こんなもの配ったら懲戒請求されるぞ」と警告すると、橋下は「だって、本名書いたらバレますやん」と答えたという。(「毎日新聞」2012年4月15日)



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 その後、橋下は「大阪都構想」という名の大阪市解体という戦後最大の詐欺事件に手を染めた。



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 毎日放送が1月1日に放送したバラエティー番組「東野&吉田のほっとけない人」に、松井、吉村、橋下がそろって出演した。これについて、同社の番組審議会で委員から「(政治的)中立性を欠くのではないか」と指摘があり、社内調査チームを設置したことを明らかにした。放送法第4条は「政治的に公平であること」と規定している。



 松井は記者会見で「僕は出演依頼を受けて出ただけ。毎日放送さんは別にこれまでも決して維新寄りなんて感じたこともない。どちらかと言うとアウェーの場所かなと思っている」と説明。「どちらかと言うとアウェー」であれほどベタベタだったら、アウェーではない在阪メディアだったら、ベタベタのベッチョベチョだよね。



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 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、登場人物が、「平家をぶっ潰すぜ!」「首チョンパ」「ぞっこん」といった言葉を使っているという。大河ドラマに三谷幸喜を使うのはやめてほしい。面白くもないし、気持ちが悪い。不快。



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 ドラマで史実を捏造するだけならまだしも、NHKはドキュメンタリー番組でも事実を〝捏造〟していた。

昨年12月26日に放送、30日に再放送されたBS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」後編の字幕に、「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」とあったが、実際には、男性が五輪反対デモに参加した事実は確認できていなかった。



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 NHKスペシャルは「魂の旋律 音を失った作曲家」というの佐村河内守の件もあったし、『奥ヒマラヤ禁断の王国・ムスタン』という「やらせ」事件もあった。要するになにも反省していない。



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 その河瀬直美、騒動の中、こんなポエムを社会にぶちあててきた。





穏やかな



けれど



意志のある



空のもと





ひとり



たたずむ……









遠い遠い記憶が、立ち現れ



みんなが笑ってた。





#ここにいるよ



#よい週末を



#海が綺麗だ 場所: 神戸市須磨区





 小川榮太郎臭しかしない。





文:適菜収

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