安倍晋三元首相を祭り上げ、虎の威を借る狐のごとく悪事を働いてきた“アベ友”連中が、ついに司法の手にかかりはじめた。一方、安倍を銃撃した山上徹也容疑者の鑑定留置延長に関し、いまだに歪曲報道も流されている。
■死人を利用し続ける自民党
寺田稔前総務相の関係する政治団体「寺田稔竹原後援会」が会計責任者として故人を政治資金収支報告書に記載していた問題で、東京地検が捜査に乗り出すことになったらしい。政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いで、寺田ら関係者を任意聴取し、起訴か不起訴を判断するとみられる。なお、現在永田町では「安倍晋三記念紙幣」発行を求める文書が出回っているらしい。アホにも限度がある。死人を利用し続けるのも自民党の平常運転。
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安倍周辺の悪党、寄生していた乞食言論人の類が、いよいよ追い詰められてきた。森友学園の決裁文書改ざん問題を苦に自殺した財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さんを巡る記事で名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の小西洋之議員、杉尾秀哉議員が産経新聞社と作家・ジャーナリストを名乗る門田隆将に計880万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は計220万円の支払いを命じた。
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野党に対する数多くの誹謗中傷ツイートを投稿し、拡散させてきた匿名のツイッターアカウント「Dappi」の発信元であるウェブ関連会社「ワンズクエスト」に対しても小西、杉尾両議員は計880万円の損害賠償などを求めて東京地裁に提訴。「赤旗」が東京都選挙管理委員会が公表した2021年分の政治資金収支報告書を調べたところ、自民党都連は「テープ起こし」などの名目で「ワンズクエスト」に対して計5件、計404万円余の支出をしていた。
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ジャーナリストの伊藤詩織に対する誹謗中傷で、ネトウヨ漫画家みたいなのにも賠償命令が出ていた。
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某所で「バイデンはどうですか?」と聞かれたので「デンデンよりはマシ」と答えておいた。
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安倍がわが国に残した傷跡は深い。統一教会の広告塔だった安倍は、悪徳マルチ商法「ジャパンライフ」の広告塔でもあった。11月18日、顧客からおよそ1億6000万円をだまし取った罪に問われたジャパンライフ元会長の山口隆祥に対し、東京高裁は一審と同じく懲役8年の判決を言い渡した。山口と安倍家の関係は深い。安倍主催の「桜を見る会」には統一教会関係者、反社会的勢力のメンバー、半グレ組織のトップらに招待状が送られていたが、山口にも総理枠の「60」番で招待状が送られている。ジャパンライフはこの招待状や安倍の写真をチラシにして勧誘を行っていた。
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安倍を銃撃した山上徹也容疑者の刑事責任能力を調べる鑑定留置について、奈良地方検察庁は、2か月あまり延長すると発表(11月17日)。
■法相に就任した齋藤健のツイッター
自民党の村上元行革担当大臣はTBSのCS番組「国会トークフロントライン」の収録で、旧統一教会問題の実態を解明するため、第三者委員会を設置すべきだと主張した。「旧統一教会が何をしていたのか、何を狙ってこれだけ政界に近づいたのか。集めた何千億のお金を何に使っていたのかということは全然解明されてないんですよね」「岸田さんは『旧統一教会との関係を断つ』と言っているが、実態がわからないのにどうやって関係を断つのか」。普通のこと、当たり前のことを言うと処分されるのが今の自民党。村上もそう発言したからには、率先して第三者委員会の設置のために動いてほしい。
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1998年3月、統一教会の創始者、文鮮明が韓国内で信者に向けて行った説教の中で、日本国内の預貯金は「皆さんのためのもの」と語っていた(「毎日新聞」11月24日)。文曰く「日本に1200兆が貯金されているそうだ。その1000分の1を使いたいか。
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山際大志郎、葉梨康弘、寺田稔……。1か月で閣僚3人交代の「辞任ドミノ」が続く中、統一教会との深い関係が指摘される萩生田光一がこう発言。「信頼を回復するためにも岸田内閣は約束したひとつひとつでしっかり結果を出す。辞任で終わるわけではないので改めて足元をしっかり見直し、党も政治の信頼をしっかり回復し高めていく努力を全力でしたい」。恥知らずは最強。
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葉梨に代わって法相に就任した齋藤健の公式ツイッターアカウント「さいとう犬」に注目が集まっているという。そこでは齋藤の飼い犬「さいとう犬」が呟いているという設定になっている。面白かったのは、安倍が銃撃された翌日のツイート。《お世話になった安倍ワンを偲んでるワン 生前退位の内閣提出法案に副大臣として造反したのにお咎めなしだったり... 当選3回で農水大臣に任命してくれた後の総裁選で石破ワンを応援することを認めてくれたり... 吠えてもいいけど、噛むのはダメ! これ犬社会でも常識ワン》
犬社会の中でも安倍の犬っぷりは群を抜いていた。
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ちなみに、安倍は2017年2月24日の衆院予算委員会で、プーチンの飼い犬の秋田犬「ゆめ」について、「見た目が結構迫力があったもので、少しこわごわ手を出したところ、ペロッとなめていただいた」と敬語を使っていた。犬の世界にも序列があるのだろう。
文:適菜収