月に1億6000万アクセスに達し(CODA発表)、国家を巻き込んだ、日本メディア史上最大の事件となった「漫画村事件」。この巨大サイトの首謀者とされたのが星野ロミ。
漫画村の真相 出過ぎた杭は打たれない』(KKベストセラーズ)は9月26日発売" />
2022(令和4)年11月1日火曜日。この日の大分県大分市の天気は曇り。暑くも寒くもない、平凡な秋の一日。しかし、この日はぼくにとって、前日までとは決定的に違う日でした。
2021年6月2日、福岡地裁において、著作権法違反および組織犯罪処罰法違反の罪で実刑3年、罰金1000万円、追徴金6257万円の判決を言い渡され、大分刑務所に収監されていたぼくに仮釈放が認められ、保護観察の身分ながら外の世界に出ることを許されたからです。
2019年7月7日、ニノイ・アキノ国際空港。日本政府の要請を受けたフィリピン入国管理局によって身柄を拘束され、日本へ強制送還、そのまま機中で逮捕されました。拘束された日から考えると、実に1214日ぶりのシャバの空気でした。
仮釈放とはあくまで「仮免許」のようなもので、その間に罰金刑以上の(刑法上の)刑罰を科されたり、その他「遵守(じゅんしゅ)すべき事項」を守らなかった場合は取り消れ、刑期満了まで刑務所の中での生活を義務づけられます。未決勾留(こうりゅう)を差し引いたぼくの刑期満了日は2023年4月28日。つまり、ぼくはつい数ヶ月前、無事に刑期満了を迎え、晴れて自由の身、ということになりました。もちろん民事裁判は、まだ残っていますが。
あとで詳しく説明しますが、ぼくは、刑法的な法律に違反したつもりは、一切ありません。当時も、塀の中でも、今も、です。
もちろんぼくのサイトによって、正当に得るべき利益が得られなかった漫画家さんや出版社の人たちは迷惑千万だったでしょう。感情として、それはよく理解できます。
ただ、感情に基づく世論や誤った知識や恣意的な証拠の判定によって、法律が運用されたり裁判が行われたりすることは大問題ではないでしょうか。つまりそれは、やっていないことをやったことにされて罪に問われるという事態が、いつ誰の身にも、そう、あなたの身にも起こり得るからです。感情と法を混同してはいけないのです。
この事件やぼくについて「漫画村」のニュース等でご覧になった方の中には、「星野というのは、他人の著作物を違法アップロードして不当な利益を得た、とんでもないやつだ」とお思いの方も多いかもしれません。
ぼくはその状態に、「なるべくしてなった」ともいえますが、ある意味では、「そうなるべく仕向けられた」ともいえるのです。本書の後半には、ぼくが、誰かの意志を受けた警察・検察に、どのように逮捕・起訴され、そして司法の独立を保つべき裁判所に、どのような(めちゃくちゃな)証拠と論法により牢獄に押し込められたのか、ということを詳しく述べています。
「漫画村問題」を深く知っていただくために、まず、ぼくの生い立ちから語り始めることにします。
(9/27発売『漫画村の真相 出過ぎた杭は打たれない』から「まえがき」を抜粋)
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