人間のセックスはなぜここまで多種多様なのか? セックスは生産的な明るい側面ばかりではない。そこには、暗く、歪で、陰惨で、業としか言いようのない哀しみもある。

われわれは単なる快楽の追求だけではないセックスにたどり着くことはできるのか。時代を鋭く抉ってきた作家・適菜収氏が「厭世的なセックス」について語った。連載「厭世的生き方のすすめ」では、狂気にまみれたこのご時世、ハッピーにネガティブな生活を送るためのヒントを紹介する。



厭世的セックスのすすめ。性の多様化と新しい愛のカタチ【適菜収...の画像はこちら >>



◾️人間と動物のセックスの違い



 セックスの本来の目的は子孫を残すことである。一般に男は若くて綺麗な女性を好む。これは本能によるものだ。ゲーテは言う。「たとえば、年ごろの娘の自然の使命は、子供を生み、子供に乳を与えることだから、骨盤の広さが十分でなかったり、乳房が相当ふくらんでいなかったりすると、美しいとはいえないだろう。ところが、それが度を越しているのも、美しくはない。それは、合目的性を通り越してしまうからね」。



   *



 つまり、おっぱいは小さすぎても大きすぎても駄目ということだ。しかし、貧乳好きも巨乳好きも世の中には存在する。

他の動物と違い、人間は本能だけでは動かない。合理的にも動かない。人間のセックスは、ほとんどの場合、子孫を残すのが目的ではなく、単なる快楽を求めるものである。こうして、本能から外れた性衝動は多種多様になっていく。



   *



 そう考えると、「厭世的なセックス」が成立する余地があるのではないか。セックスは相手がいなければ成立しない。つまりそれ自体社交的なものである。だから、「厭世的なセックス」というのは矛盾しているようにも見える。しかし、厭世的な気分に浸りながら、嫌々セックスするのは可能だ。それどころか、多くの人は日々の生活に疲れ果て、世をはかなみながらセックスしているのではないか。そこでいくつか「厭世的なセックス」を考えてみた。



   *



【歳の差カップルの場合】愛媛県宇和島市内の老人ホームで30歳の男が入所中の90代の女性にわいせつな行為をし、その様子を撮影したとして逮捕された。

東京都内の介護施設では介護職員25歳が、入所中の70代女性のベッドにもぐりこみ、体を触って逮捕された。性犯罪は許されることではないが、それがきっかけで恋が芽生えたら陰惨である。



   *



【体重差カップルの場合】100キロの女が乗り、50キロの男は圧死。腹上死の反対。



   *



【虚弱体質のカップルの場合】セックス中に脱臼する。



   *



【口が悪いカップルの場合】男「お前、本当にブスだね」。女「あんたもすごくブサイクよ」。罵りあいながらセックス。



   *



【しんみりするセックス】ピロートークが老後の話。



   *



【コミュニケーション不全のセックス】「外に出して!」と言われた男が、急いでベランダに出て外に出してしまう。



   *



【貧乏なカップルのセックス】動くとおなかが減るので、早めに切り上げる。



   *



【難聴のカップルのセックス】「そろそろイっていい?」「え、なんだって?」。

話がかみ合わない。



   *



【痴呆系カップルのセックス】セックスの途中でなにをしていたか忘れてしまう。



   *



こう見てくると、「厭世的なセックス」が成立する余地は十分にあると思う。





◾️維新の会と性愛の可能性



 「厭世的なセックス」のためには、ネガティブ・シンキングが必要になる。たとえばスチュワーデスのコスプレ中に過去の飛行機墜落事故を想起したり。お医者さんプレイ中に、手術をしたときの激痛を思い出してみたり。



   *



 ムードづくりも大切だ。BGMはショパンの「葬送行進曲」がいい。



   *



 アメリカの政治学者ハロルド・D・ラスウェルは、性衝動が権力への欲求に昇華されるという考えを提示した。自尊心の欠如や性的抑圧を「権力追求」より補償するわけだ。どこまで妥当な議論なのかはさておき、性衝動過剰な政治家は多い。



   *



 維新の会は性犯罪の温床になっている。

幼女を狙う政治家も多い。児童買春、児童ポルノ所持の三浦一成、女子高生3人に下半身を露出した赤坂大輔、12歳女児に性的暴行を加えた椎木保……。



   *



 女子中学生を「ただでは済まさない」と脅したり、国後島で「女を買いたい」と騒ぎ出した議員もいた。笹川理は、セクハラ・ストーカーを繰り返し、深夜に女性の自宅を訪れてインターフォンを押していた。



   *



 市瀬健治は元女性市議に卑猥なメールを送信。千葉日報社の取材に対し「暑くてむらむらしていたので思わず送ってしまった」と答えている。暑くなるとむらむらしはじめるのが維新の会。



   *



 女性の胸を触っている写真が週刊誌に流出した井戸正利。その弁明は「胸を触ったのは事実です。でも揉んだわけではない」。安倍晋三の「募ってはいるが募集はしていない」並みの破壊力である。



   *



 そもそも党を作った橋下徹が、「阿川(佐和子)さん、僕は一回で妊娠させる自信ありますよ!」(2006年5月7日)と発言している人物である。

維新スピリッツはトップから末端まで貫かれている。



   *



 昔、「MajiでKoiする5秒前」という曲があったが、小泉進次郎は5秒くらいでハニートラップにかかる可能性がある。人妻、復興庁の元部下の女性、メーキャップアーティストの女性との三股不倫が発覚し、「小泉のジュニアのジュニアが暴走」と騒がれたこともあった。政治資金で高級ホテルを利用していた疑惑について国会で追及されると「大半のものは秘書が宿泊した」と無理な答弁。「週刊文春」は疑惑を裏付ける領収書と進次郎のメールを入手した。



   *



 自民党・維新の会の接近は、新しいセックスの形を模索する人々にとっては明るいニュースになるのではないか。





文:適菜収

編集部おすすめ