維新の会の愚劣な面々を『西遊記』の登場人物に見立てたらどうなるのか。そこには崇高な経典など存在しない。

あるのは、欲望と打算が渦巻く「Vシネマ」のような寒々しい光景だけだった。誰が豚で、誰が河童か。維新ウォッチャーでもある作家・適菜収氏が映像の構想を明らかにする。当サイト「BEST T!MES」の長期連載「だから何度も言ったのに」が大幅加筆修正され、単行本『日本崩壊  百の兆候』として書籍化された。連載「厭世的生き方のすすめ」では、狂気にまみれたこのご時世、ハッピーにネガティブな生活を送るためのヒントを紹介する。



永田町Vシネマ「維新西遊記」の配役表【適菜収】 連載「厭世的...の画像はこちら >>



◾️「政界の雨合羽」松井一郎



 高市早苗が維新の吉村洋文に「腹をくくってやっていこう」と呼びかけたそうな。ゲロが出る。旧安倍派の裏金議員たちも順調に復帰。統一教会「世界日報」は自民と維新の接近にエールを送っていた。「事実は小説より奇なり」というが「事実は映画よりも奇なり」である。



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 私は高校生の頃、映画に関する仕事に進むか、詩人になるか迷ったことがある。結局、どちらの道にも進まなかったが、それでも映画を撮りたいという情熱はまだ残っている。

しばらく前に『維新西遊記』というタイトルを思いついた。『西遊記』の物語に沿った形で、世間を騒がせた維新の顛末を描いてみようと思ったのだ。



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 配役も決めた。玄奘三蔵(チンイ)役は菅義偉。その子分の孫悟空(サル)は橋下徹、沙悟浄は「政界の雨合羽」こと松井一郎、猪八戒は馬場伸幸。これは異論をはさむ人はいないと思う。ドリフの西遊記『飛べ!孫悟空』に登場するアホ面の馬役は吉村にお願いしたい。







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 しかし、表に出せないような仕事で多忙を極める人たちでもあるので、映画に出演してくれる可能性は極めて低い。そこで、代役を探す作業から始めた。中輪手というステーキ屋にいた主人は眠そうなトロンとした目を含めて、菅そっくりだったので、オファーする予定。



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 橋下の代役は、文化放送で構成台本を書いている人。「おはよう寺ちゃん」という早朝の番組にたまに出ていた頃、プロデューサーの千吉良さんが「この人、橋下そっくりでしょ」と紹介してくれた。

私は大笑いしたので、その人にはよく思われていないかもしれない。でも是非出てほしい。







 松井の代役はVシネマ俳優の小沢仁志。顔も似ているが、同じようなチンピラ臭を醸し出している。



 吉村の代役は吉村に顔が似ている某AV男優。ちなみに韓国にはイ・ソジンという俳優がいるらしい。



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 馬場は暇そうだから、ギャラを弾めば、本人が出演してくれるかもしれない。



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 映画音楽にはドリフの「ゴー・ウエスト」を使う。菅が中心に立ち、その周りを橋下や松井、吉村といった子分たちが手をすりながら、ニンニキニキニキ、ニンニキニキニキと歩く。それだけでも面白い。スポンサーがつくならすぐにでも脚本を書く。







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 孫悟空は股から如意棒を出したりもする。

「都構想」という名の大阪市解体に失敗すれば、チンイの呪文で緊箍児(きんこじ)が締め付けられる。もっとも現実の維新は『西遊記』のような牧歌的な冒険活劇というより、汚いカネのにおいがプンプンするVシネマ、あるいは変態モノのAVに近いのかもしれない。





◾️マジックミラー号・大阪市役所編



 この連載ですでに述べたように、維新の会は性犯罪の温床になっている。そこで維新を題材にした映像作品をいくつか考えてみた。



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 企画1:『実録・ナニワ金融道』。



 大阪という巨大なセットで繰り広げられる「身を切る改革」という名の巨大詐欺。そこに元サラ金弁護士や有象無象が結集。古い利権にしがみつく老舗組織「自民党」と、その手下でフロントである「維新」が、新たなシノギを狙って、大阪を踏み荒らしていく。クライマックスは、カジノ建設と「都構想」を実現させ、うはうは状態のところに警察が踏み込む。吉村役の俳優は「ちょっと不祥事する人がいるけど、許してください」と泣き叫ぶ。



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 企画2:『コミック雑誌や維新なんていらない!』



 主演は内田裕也に似ている人。芸能レポーターの奮闘ぶりを通して、関西メディアと維新の結託、そのプロパガンダに踊らされる大衆を描く。

芸能レポーターは果敢に維新の本部に取材をかけていく。



「恐縮です。児童買春、児童ポルノ所持の三浦一成さんと維新の関係を説明してください」



「恐縮です。女子高生3人に下半身を露出した赤坂大輔さんについてお聞きしたいのですが」



「恐縮です。12歳の女児に性的暴行を加え逮捕された椎木保さんと維新のなれそめは」



「恐縮です。国後島で『女を買いたい』と騒ぎ出した維新議員は誰でしたっけ」



「恐縮です。セクハラ・ストーカーを繰り返した笹川理さんはお元気でしょうか」



「恐縮です。元女性市議に卑猥なメールを送っていた市瀬健治さんについて教えてください」



「恐縮です。週刊誌に女性の足の臭いを嗅いでいる写真を掲載された田辺信広さんについて教えてください」



「恐縮です。『阿川(佐和子)さん、僕は一回で妊娠させる自信ありますよ!』と発言した元代表にお会いしたいのですが」



 取材を通して見えてくる「欲望への忠実さ」。維新スピリッツの原点を描く。



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 企画3:『マジックミラー号・外からは見えない維新のスキーム』



 これはSOD(ソフト・オン・デマンド)とコラボして撮影したい。

維新の本部でこれまでなにが行われてきたのか。「私立高校の完全無償化を実現した」「昔の大阪市は大赤字でそれを立て直したのが維新市政だった」などとデマを流す部隊、タウンミーティングでつかう詐欺パネルを作成する部隊、スラップ訴訟や言論封殺の準備をする部隊、イソジンで新型コロナに対抗する部隊、菅や竹中平蔵の指令を仰ぐ部隊、中国企業から現金を受領する部隊、架空のビラの印刷代金を政務活動費に計上する部隊、国保逃れのスキームをつくる部隊、人件費の二重計上や政党交付金で借金を返済する部隊、わいせつ写真を販売する部隊……。公金に群がる汁男優たちの呆れた生態を描く。



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 下着泥棒役には、自民党の高木毅に似ている俳優を選びたい。三股不倫の進次郎役は、兄の孝太郎にお願いしたい。進次郎の名言も組み込みたい。



人妻「待ちきれない~!今日は進次郎さんの夢見られますように」



チン次郎「今新幹線で着いたよ^_^今夜は楽しみにしてるよ^_^」



 絵文字にペーソスがあふれる。



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 神奈川県知事黒岩祐治の過去のメールもすばらしい。



 「北朝鮮! ミサイルでもぶっ飛ばしてくれねえかなあ~。雨にも負けず、遊びほうけている奴らに平和の意味を教えてやらんといかんなあ~。放送では絶対に言えないから、A子だけに本音を放出!ドッピュー‼ ところでモロホンのドッピューは18日(月)でいかがカナ?」



 「本番前のホンバン?バッカァ~‼生放送前のナマだよ~‼ニュルニュル~~~。ビチョォッ~~~~。

ドキュ~~~~~~~ン‼」



 黒岩は愛人にアダルトビデオの購入を求めていたが、彼女が母親の看病のため買い忘れると激怒したという。そんな逸話も映像には組み込みたい。







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 フィクションより現実のほうがはるかにロクでもない。天界から追放されたケダモノたちは、今日も懲りずに天竺を目指す。





文:適菜収

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